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サイクル ロードレース コラム 2021年8月23日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 第9ステージ結果速報】ダミアーノ・カルーゾが71kmを独走し超級山岳ステージを制す、総合はログリッチがタイム差を広げる

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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超級山岳ステージをみごと独走勝利したダミアーノ・カルーゾ

超級山岳ステージをみごと独走勝利したダミアーノ・カルーゾ

休息日前の超級山岳フィニッシュステージ、プエルト・ルンブレラスからアルト・デ・ベレフィケまで188km、4つの山岳の累計獲得標高は約4500m、一週目最大の山場となる。アクチュアルスタートが切られると激しいアタック合戦が始まり最初の1時間の平均時速は50.1km、飛び出しと吸収を繰り返しながら2級山岳をワウト・プールス(バーレーン・ヴィクトリアス)が先頭で越え、ラファウ・マイカ(UAEチームエミレーツ)やロマン・バルデ(チームDSM)ら11人での先頭グループが形成された。

実質45kmの登坂距離を持つ1級コリャド・ベンタ・ルイサ峠で先頭グループからダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス)が抜け出し独走を開始、山頂を先頭通過。追うのはバルデ、マーティン・トゥスフェルト(チームDSM)、マイカ、フレン・アメスケタ(カハルラル・セグロスRGA)、3級峠でジョフリー・ブシャール(AG2Rシトロエンチーム)が合流している。

単独先頭のカルーゾは追走グループに3分17秒差、メイン集団には5分13秒差で最終峠超級アルト・デ・ベレフィケを登坂開始。メイン集団では山岳賞ジャージ着用のパヴェル・シヴァコフやディラン・ファンバーレ(ともにイネオス グレナディアーズ)のペースアップでミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)が遅れ始めた。

ラスト8.7km、アダム・イェーツ(イネオス グレナディアーズ)のアタックにミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム)とセップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)がついていく。しばらく様子を見たプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)は一瞬の加速でイェーツに追いついた。

残り距離5kmでイェーツが再びアタック、先行していたブシャールを抜いたものの、エンリク・マス(モビスター チーム)、ログリッチに躱され。ついていけなくなった。2位の位置まで上がったログリッチとマスは2分45秒先行するカルーゾを追いかける。

カルーゾはペダルを踏み続け71kmの距離を独走、ガッツポーズでフィニッシュラインを越えた。ブエルタ初区間優勝、山岳賞首位へ。チームメートのランダは総合順位を12位(+1分42秒)から16位(+5分47秒)に落としている。

ログリッチがステージ2着でボーナスタイム6秒獲得。マスはログリッチから1秒遅れ3着でボーナスタイム4秒獲得、総合順位を3位(+25秒)から2位(+28秒)にあげ唯一ダメージを最小限に抑えることができた。イェーツとロペスは39秒遅れ、エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)は1分5秒遅れでフィニッシュ、タイム差が広がっている。

「イネオスのペースアップが不安だった、最後の上りは長くてきつかった、自分のリズムに集中して上ることができた、応援してくれたファンと家族に感謝したい」カルーゾ、勝利後インタビュー

Cycle*2021 ブエルタ・ア・エスパーニャ

ハイライト動画 第9ステージ

第9ステージ結果
1 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)in 05h 03' 14''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 01' 05''
3 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 01' 06''
4 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 01' 44''
5 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア/モビスター チーム)+ 00h 01' 44''
6 アダム・イェーツ(イギリス/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 01' 44''
7 ジーノ・マーダー(スイス/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 02' 07''
8 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/トレック・セガフレード)+ 00h 02' 10''
9 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 02' 10''
10 ダビ・デラクルス(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00h 02' 40''
・・・
143 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 32' 55''

個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/ユンボ・ヴィスマ)in 34h 18' 53''
2 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 00' 28''
3 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア/モビスター チーム)+ 00h 01' 21''
4 ジャック・ヘイグ(オーストラリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 01' 42''
5 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 01' 52''
6 アダム・イェーツ(イギリス/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 02' 07''
7 ジュリオ・チッコーネ(イタリア/トレック・セガフレード)+ 00h 02' 39''
8 セップ・クス(アメリカ/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 02' 40''
9 フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 03' 25''
10 ダビ・デラクルス(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00h 03' 55''
・・・
143 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01h 23' 48''

ポイント賞
1 ファビオ・ヤコブセン(オランダ/ドゥクーニンク・クイックステップ)180 Pts
2 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー/アルペシン・フェニックス)164 Pts
3 アルノー・デマール(フランス/グルパマFDJ)74 Pts

山岳賞
1 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)28 Pts
2 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM)22 Pts
3 パヴェル・シヴァコフ(ロシア/イネオス グレナディアーズ)16 Pts

ヤングライダー賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)in 34h 20' 45''
2 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)+ 00h 02' 03''
3 ジーノ・マーダー(スイス/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00h 02' 08''

チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 102h 58' 47''
2 バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)+ 00h 01' 32''
3 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 00h 07' 31''

敢闘賞
73 フレン・アメスケタ(スペイン/カハルラル・セグロスRGA)

第9ステージのリタイア
78 セルヒオ・マルティン(スペイン/カハルラル・セグロスRGA)
123 ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア/グルパマFDJ)
173 ヨハン・ヤコブス(スイス/モビスター チーム)
225 フアン・モラノ(コロンビア/UAEチームエミレーツ)


コースマップ

第10ステージ 8月24日(火)午後10:50 - 深夜1:15/J SPORTS 4
[区間] ロケタス・デ・マル > リンコン・デ・ラ・ビクトリア 190.3km(丘陵)/アンダルシア地方で2週目スタート

■コースの特徴
大会1回目の休息日が明け、スペイン南部のアンダルシア地方で2週目が始まる。8月最後の1週間、つまり夏のバカンスの最後の1週間に、プロトンは地中海岸南部コスタ・デル・ソルをを思いっきり満喫する。

ロケタス・デ・マルの長いセレナ海岸から、スペイン屈指のビーチと名高いリンコン・デ・ラ・ビクトリアのラ・アラニャ海岸へと誘う189km。太陽と海を楽しめる上に、休息日明けの選手にとってありがたいことに、序盤150kmに難しい地形は一切存在しない。休息日で少々鈍った心身を調整するためには、もってこいのコースに違いない。

ただしラスト40km突入前までには、しっかり目を覚ましておくべきだ。ブエルタ名物、なんの前触れもなく海辺からにょきっと突き出す山が、待ち構えているからだ!

山頂にボーナスタイムが仕掛けられた2級アルマチャル峠は、登坂距離10.9km、平均勾配4.9%。そこまで平和に走ってきたスプリンターたちを失望させるには、十分な難度だ。さらに山頂から残り16.1kmを一気に駆け下りて、フィニッシュラインでもボーナスタイムをさらおうと狙う輩も現れるかもしれない。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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