人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2021年7月8日

【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第11ステージ】マルチすぎる脚質を誇るワウトが神々しい姿でモン・ヴァントゥを制す「僕はいまだ復活途上にいる」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

「麓の急勾配ゾーンでアタックを打った。ファンアールトを風の強い山頂まで連れて行ったら、絶対に振り払えないだろうことは分かっていたから。それに僕は切るべきカードを切った。これでバウケが後ろで体力を温存できるはずだった。でも僕らは難関にぶち当たった。僕らよりはるかに強い壁だった」(エリッソンド)

残り36km、ファンアールトは少し先を行くエリッソンドを追いかけ、あっさり追いついた。共に走っていたアラフィリップとモレマは、ほぼなんの抵抗もなく振り払った。さらにはフィニッシュまで33km、山頂まで約11km。勾配9%超の急勾配で、ついにファンアールトは勝利へと続くアタックを決めた。力強いダンシングで、まるで山道を飛ぶように上ると、独走態勢に持ち込んだ。

モン・ヴァントゥ山頂はあくまで通過地点。天高く聳える気象観測塔の脇をすり抜けた後には、22kmの長く曲がりくねった下りが待ち受ける。もちろんシクロクロス世界制覇3回のチャンピオンは、まるで危なげなくコーナーを攻めた。エリッソンドと、さらにはアラフィリップを置き去りにして猛烈な追走モードに切り替えたモレマのトレックコンビの追い上げを、一切許さなかった。

ワウト・ファンアールト

神々しい姿でフィニッシュするワウト・ファンアールト

ペダルに立ち上がり、まるで山の神が降臨したかのような、神々しい姿でファンアールトはフィニッシュエリアに姿を現した。2019年から3年連続出場で、3年連続4つ目の区間勝利。うち3つは横風分断やちょっとした起伏を含む集団スプリントで、難関山岳ステージをもぎ取るのは初めて。マルチすぎる脚質を誇るワウトは、するとこれを第一歩に、近い将来、総合系進化計画を本格的に始めてしまうかもしれない。

ところでツール終了直後に東京へ飛び、シャンゼリゼ6日後のロードレースはもちろん、10日後の個人タイムトライアル出場が決まっているファンアールトは、MTB出走ファンデルプールとは違って、ツールでの連日の奮闘こそが最高の調整になると考えている。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ