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サイクル ロードレース コラム 2021年5月30日

【ジロ・デ・イタリア2021 第20ステージ結果速報】急遽総合エースに躍り出たダミアーノ・カルーゾが総合2位をキープしつつグランツール初区間優勝

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ダミアーノ・カルーゾ

ラスト2kmでバルデを突き放し独走でグランツール初区間勝利したカルーゾ

山岳2連戦2日目、標高2000m超の2峠を含む3つの厳しい山を上る164kmの短距離ステージ。この日もステージ勝利目指して激しいアタック合戦が繰り広げられた。ファーストアタックではフェルナンド・ガビリア(UAEチームエミレーツ)や第3ステージで区間優勝を掴んだタコ・ファンデルホールン(アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)らが飛び出した。

タイム差がつかず吸収と抜け出しを繰り返し、レースの舞台はスイスへ。34kmほど進んだとことでシモン・ペロー(アンドローニジョカトリ・シデルメク)やフェリックス・グロスシャートナー(ボーラ・ハンスグローエ)ら9選手の先頭グループが容認された。メイン集団はチーム バイクエクスチェンジが牽引、タイム差も最大で5分程度でコントロール。ペローはフーガ賞が濃厚となった。

ペローが地元凱旋の挨拶をし、長い上りの1級パッソ・サン・ベルナルディーノはジョヴァンニ・ヴィスコンティ(バルディアーニCSFファイザネ)が先頭通過、マリア・アッズーラ着用のジョフリー・ブシャール(AG2Rシトロエンチーム)が6位通過し4ポイントを加算、次点のベルナルが続く峠を先頭通過しなかったので、最終ステージをフィニッシュした時点で山岳賞首位であることが確定した。ポイント賞首位もペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)に決まり、この日はシクラメン色のバイクをお披露目している。

ダウンヒルではクリス・ハミルトン、マイケル・ストーラー、ロマン・バルデ(3人ともチームDSM)の3人が集団から飛び出し、50秒ほど前を走る先頭グループへのブリッジを試みる。続いてペリョ・ビルバオ、ダミアーノ・カルーゾ(共にバーレーン・ヴィクトリアス)の2人もメイン集団から飛び出し前を追う。

1級シュプリューゲンパス=パッソ・デッロ・スプルガまでビルバオ、ハミルトンが高速で牽引、メイン集団は縮まらない20秒のタイム差をイネオス グレナディアーズが先頭で追いかける。上りに入るとグロスシャートナーとルイス・フェルファーク(アルペシン・フェニックス)以外の逃げていたメンバーはついていけなくなった。

先頭グループではフェルファークが力尽きビルバオの牽引に代わり、残雪の山頂はストーラーが先頭通過、後続とのタイム差は40秒まで開いている。最終峠アルペ・モッタに入るとビルバオとストーラーの脚が止まり、カルーゾとバルデの2人で山頂を目指す。メイン集団ではジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が遅れ始めた。

ラスト2kmの急勾配区間でバルデがついていけなくなり、カルーゾは軽やかにペダルを漕ぎ続け沿道の大観衆の声援を浴び、ガッツポーズでフィニッシュラインへ飛び込んだ。自らが争うチャンスを手に入れた大ベテランがグランツール初区間優勝。マリア・ローザのエガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)との総合タイム差を1分59秒へと30秒縮めた。

メイン集団ではサイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ)がついていけなくなり、ベルナルはカルーゾから24秒遅れの2着フィニッシュ、イェーツはベルナルから総合タイムを34秒失い、区間4着のバルデが総合6位から5位へ順位を上げ、ヒュー・カーシー(EFエデュケーション・NIPPO)は総合5位から7位へ順位を落としている。

「運を味方につけることができた、総合表彰台を確定させるための重要な日だった。結果的に魔法にかかったような展開に持ち込むことができて本当に嬉しい」カルーゾ、勝利後インタビュー

第20ステージ結果
1 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)in 04h 27' 53''
2 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00' 24''
3 ダニエル・マルティネス(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00' 35''
4 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM),,
5 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00' 41''
6 サイモン・イェーツ(イギリス/バイクエクスチェンジ)+ 00' 51''
7 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)+ 01' 13''
8 ヒュー・カーシー(イギリス/EFエデュケーション・NIPPO)+ 01' 29''
9 ロレンツォ・フォルトゥナート(イタリア/エオーロ・コメタ)+ 02' 07''
10 アントニオ・ペドレロ(スペイン/モビスター)+ 02' 23''
・・・
82 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 31' 17''

個人総合順位
1 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)in 85h 41' 47''
2 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 01' 59''
3 サイモン・イェーツ(イギリス/バイクエクスチェンジ)+ 03' 23''
4 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)+ 07' 07''
5 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM)+ 07' 48''
6 ダニエル・マルティネス(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 07' 56''
7 ヒュー・カーシー(イギリス/EFエデュケーション・NIPPO)+ 08' 22''
8 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 08' 50''
9 トビアス・フォス(ノルウェー/ユンボ・ヴィスマ)+ 12' 39''
10 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 16' 48''
・・・
77 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 03h 34' 22''

ポイント賞
1 ペーター・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)136 Pts
2 ダヴィデ・チモライ(イタリア/イスラエル・スタートアップネイション)118 Pts
3 フェルナンド・ガビリア(コロンビア/UAEチームエミレーツ)116 Pts

山岳賞
1 ジョフリー・ブシャール(フランス/AG2Rシトロエンチーム)184 Pts
2 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)140 Pts
3 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)99 Pts

ヤングライダー賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)in 85h 41' 47''
2 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)+ 07' 07''
3 ダニエル・マルティネス(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 07' 56''

チーム総合順位
1 イネオス グレナディアーズ(イギリス)in 257h 47' 02''
2 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 26' 01''
3 チームDSM(ドイツ)+ 26' 02''

第20ステージのリタイア
43 ファビオ・フェリーネ(イタリア/アスタナ・プレミアテック)


コースマップ

第21ステージ 5月30日(日)午後8:15 - 深夜1:00/J SPORTS 4
[区間] セナーゴ > ミラノ 30.3km(個人タイムトライアル)/過去10年間で3度のマリア・ローザ交代

■コースの特徴
ジロにとって最終日は「ご褒美」ではない。他の2つのグランツールのように、パレード走行でのんびり記念撮影や乾杯を楽しむ時間などない。過去20年の半分は、たしかにスプリンターたちに輝く機会を与えてきたが、もう半分の10回は、個人タイムトライアルでばりばりの真剣勝負。特に過去10年間で3度のマリア・ローザ交代、1度の表彰台入れ替えが実現している!

30.3kmの全力疾走。道幅は広く、直線が多く、いわゆるスペシャリスト向き。線の細いクライマーたちはできる限り損失を抑えねばなるまい。中間計測ポイントは9.2km地点と19.7km地点の2回で、開催委員会の計算によればフィニッシュタイムは32〜34分程度となりそうだ。

ラスト1kmには3つの直角カーブと、250m程度のパヴェ区間が待ち構える。最後の最後まで集中力を切らしてはならない。そしてミラノ中心地の、荘厳なるドゥオーモ広場に最後の選手がたどり着いた瞬間、2021年のイタリア一周は大団円を迎える。ピンク色の祝祭は幕を閉じ、90年目のマリア・ローザと「終わりのないトロフィー」が、5月の英雄を美しく飾り上げる。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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