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【Cycle*2024 パリ〜ルーベ:プレビュー】あまりにも厳しくあまりに特殊な北の地獄から、先頭で生還する豪傑は誰だ!?
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【ジロ・デ・イタリア2021 第19ステージ結果速報】ラスト5.5kmを独走したサイモン・イェーツがチームの献身に報いる区間優勝!
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部残り距離5.5kmを独走したサイモン・イェーツが山頂フィニッシュを制す!
ジロ・デ・イタリア最終週、残す争いの場は山頂フィニッシュ2連戦と30.3km個人タイムトライアルのみ。区間優勝が欲しいチームと選手はこの日も激しいアタック合戦をかい潜り激坂を上らなければならない。果てしない飛び出しと吸収を繰り返し、平均時速53km/hで40kmほど進んだところで抜け出したジョヴァンニ・アレオッティ(ボーラ・ハンスグローエ)、アンドレア・パスクアロン(アンテルマルシェ・ワンティゴベール・マテリオ)ら6選手を容認したことによってレースは落ち着きを見せた。
メイン集団はチーム バイクエクスチェンジが牽引、タイム差を4分程度でコントロールし逃げ切り勝利は許さない構え。先日ロープウェイの落下事故が発生した1級山岳モッタローネを回避したルートで新たに追加された4級山岳をマーク・クリスティアン(エオーロ・コメタ)が先頭通過。ダウンヒルでドゥクーニンク・クイックステップが集団牽引に入ると、集団は分断されマリア・ローザ着用エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)の山岳アシストのダニエル・マルティネスが後続に取り残された。
クイックステップはチームタイムトライアルのように加速し、後続はフィリッポ・ガンナ(イネオス グレナディアーズ)の牽引で猛烈に追いあげる。このチェイスは10km程度で終わったが、先頭グループまでのタイム差は2分縮まった。中間スプリントポイントはパスクアロン、3級山岳はローレンス・ワーバス(アルペシン・フェニックス)が先頭通過。
最終峠1級アルペ・ディ・メーラに入るとクリスティアンが単独アタック、ジェームス・ノックス(ドゥクーニンク・クイックステップ)の牽引でメイン集団は進み、残り距離7.5kmで全員を吸収した。
ノックスの牽引が終わりジョアン・アルメイダ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が抜け出すと誰も追わず、山岳アシストのジョナタン・カストロビエホ(イネオス グレナディアーズ)は淡々と一定ペースを保ったまま。残り距離6.4kmでサイモン・イェーツ(チーム バイクエクスチェンジ)がアタック、ジョージ・ベネット(ユンボ・ヴィスマ)、ダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス)、アレクサンドル・ウラソフ(アスタナ・プレミアテック)がチェック、ベルナルは一定ペースを崩さない。
ラスト5.5km、イェーツは加速しアルメイダやカルーゾを突き放す。イェーツはそのまま急勾配エリアもペースを緩めることなく、ベルナルとの総合タイム差を縮めるために山頂を目指す。ベルナルやヒュー・カーシー(EFエデュケーション・NIPPO)はアルメイダのグループに追いつきマルティネスが先頭で牽引、イェーツとのタイム差は20秒程度。
マルティネスが力尽き、ベルナルが先頭でペダルを漕ぐとカルーゾはついていけない、イェーツは両手をあげてフィニッシュラインへ飛び込んだ。ラスト500mでベルナルをかわしたアルメイダが11秒遅れ2着でフィニッシュ、ベルナルはその17秒後、3着でフィニッシュ。イェーツが総合タイムを34秒詰めたものの順位に大きな変動はなかった。
「チームが前半からレースをコントロールしてくれた、素晴らしい仕事をしてくれた。最後までやり遂げることができて本当に嬉しい。この勝利には本当に満足している」イェーツ、勝利後インタビュー
第19ステージ結果
1 サイモン・イェーツ(イギリス/バイクエクスチェンジ)in 04h 02' 55''
2 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00' 11''
3 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00' 28''
4 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 00' 32''
5 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック),,
6 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00' 42''
7 ダニエル・マルティネス(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 00' 49''
8 クーン・ボウマン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ)+ 01' 25''
9 トビアス・フォス(ノルウェー/ユンボ・ヴィスマ),,
10 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM),,
・・・
67 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 15' 48''
個人総合順位
1 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)in 81h 13' 37''
2 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 02' 29''
3 サイモン・イェーツ(イギリス/バイクエクスチェンジ)+ 02' 49''
4 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)+ 06' 11''
5 ヒュー・カーシー(イギリス/EFエデュケーション・NIPPO)+ 07' 10''
6 ロマン・バルデ(フランス/チームDSM)+ 07' 32''
7 ダニエル・マルティネス(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 07' 42''
8 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 08' 26''
9 トビアス・フォス(ノルウェー/ユンボ・ヴィスマ)+ 10' 19''
10 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 13' 55''
・・・
78 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)+ 03h 03' 22''
ポイント賞
1 ペーター・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)135 Pts
2 ダヴィデ・チモライ(イタリア/イスラエル・スタートアップネイション)113 Pts
3 フェルナンド・ガビリア(コロンビア/UAEチームエミレーツ)110 Pts
山岳賞
1 ジョフリー・ブシャール(フランス/AG2Rシトロエンチーム)180 Pts
2 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)121 Pts
3 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)83 Pts
ヤングライダー賞
1 エガン・ベルナル(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)in 81h 13' 37''
2 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ・プレミアテック)+ 06' 11''
3 ダニエル・マルティネス(コロンビア/イネオス グレナディアーズ)+ 07' 42''
チーム総合順位
1 イネオス グレナディアーズ(イギリス)in 244h 14' 06''
2 チームDSM(ドイツ)+ 02' 20''
3 ユンボ・ヴィスマ(オランダ)+ 26' 22''
第19ステージのリタイア
212 ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア/トレック・セガフレード)
31 ジェフェルソン・セペダ(エクアドル/アンドローニジョカトリ・シデルメク)
85 ヴィクトル・ラフェ(フランス/コフィディス)
コースマップ
第20ステージ 5月29日(土)午後7:10 - 深夜1:00/J SPORTS 4
[区間] ヴェルバニア > アルペ・モッタ(ヴァッレ・スプルーガ)164km/後半だけで累計獲得標高は4200m
■コースの特徴
ピンク色のレースは最後まで甘くはない。翌日にミラノ到着を控え、いまだ行く手には標高2000m超の2峠を含む3つの厳しい山が立ちはだかる。しかも164kmの短距離ステージの、前半はほぼ平坦だから……つまり後半だけで累計獲得標高は4200mに達するのだ。
昨大会の初日マリア・ローザ+区間4勝のフィリッポ・ガンナの故郷から走り出し、しばらくはマッジョーレ湖畔を優雅に進む。25kmほど走った先で隣国スイスに立ち入ると、いよいよ道は険しさを増していく。
最初の難関、山頂に美しき湖をたたえる1級パッソ・サン・ベルナルディーノの山道は、ひたすら長い。正式な登坂距離23.7kmだが、そもそも標高200m程度から山頂2065mまで、50km以上かけて一気に上り詰めるのだ。続けて1級シュプリューゲンパス=パッソ・デッロ・スプルガへ。標高2115mの山頂で、ジロ一行はイタリアへと帰還を果たす。
1965年大会にただ1度だけ登坂したこのスプルガ峠は、どうやらダウンヒルも曲者のようだ。20kmで一気に標高差1000mを駆け下りる坂道は、逆勾配がきつく、細かいヘアピンカーブの連続。下り切ったら休む間もなく、すぐさま1級アルペ・モッタへと取り掛かる。
全長7.3km、平均勾配7.6%の山道が、正真正銘、2021年ジロ最後の「直接対決」の舞台だ。前半4kmは平均8.7%の急坂で、5つの短いトンネルも点在する。登り中盤に訪れる平坦ゾーンでは、今大会最後の「ボーナスタイム」チャンス、中間スプリントも待ち構える。ちなみに同ポイントは過去2回、ジロの区間フィニッシュを受け入れた。一方でそこから先の2.3kmは、完全なる未知の世界。つまりジロ初登場の山道で、1.5kmに渡って、最大13%を含む9.8%の急勾配ゾーンが続く。
今大会7つ目にして、最後の山頂フィニッシュを終えても、もちろん肩の荷を降ろすことはできない。総合争いはいまだ打ち止めではない。最終日には孤独な全力疾走が待っている。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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