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サイクル ロードレース コラム 2021年5月10日

【ジロ・デ・イタリア2021 第2ステージ結果速報】ティム・メルリールがグランツール初出場初区間優勝!ガンナは総合首位をキープ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ティム・メルリール

同郷のウテル・ウェイラントへ捧げる勝利

ラインレース初日となった第2ステージはトリノ郊外ストゥピニージを出発し179km先のノバーラを目指す平坦路。4級山岳が1つ設定されているため、マリア・アッズーラを狙うヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(エオーロ・コメタ)、ウンベルト・マレンゴ(バルディアーニCSFファイザネ)、フィリッポ・タリアーニ(アンドローニジョカトリ・シデルメク)の3選手がファーストアタックで飛び出した。

プロトンは終始リラックスムードで和やかに談笑しながら進んでいく。95.2km地点に設定された4級山岳ではアルバネーゼが先頭通過、今大会初のマリア・アッズーラを手に入れることに成功した。

152.8km地点、2つ目の中間スプリントポイントではボーナスタイムが発生するためその手前で逃げは吸収され、マリア・ローザ着用のフィリッポ・ガンナ(イネオス グレナディアーズ)、レムコ・エヴェネプール(ドゥクーニンク・クイックステップ)、ジャンニ・モスコン(イネオス グレナディアーズ)の順番で通過。エヴェネプールは総合5位から4位へ順位を上げた。

残り距離が少なくなると位置取争いで集団の緊張感は高まり、緩く長く続く下り基調の広い道で否が応でも速度は上がり続け、マリア・チクラミーノ着用のエドアルド・アッフィニ(ユンボ・ヴィズマ)やガンナが先頭でプロトンをフィニッシュ地ノバーラの街中へと導く。

残り1kmを切ると2度のカーブとランダバウトで先頭12人が少し抜け出す形となり、ラスト200mで6番手につけていたティム・メルリール(アルペシン・フェニックス)がスプリントを開始、ジャコモ・ニッツォーロ(クベカ・アソス)が番手につくもそのままメルリールが先頭でフィニッシュラインを越えた。

メルリールはグランツール初出場、初スプリントでみごと区間優勝。フィニッシュ後、手でWの形をつくり命日を迎えた同郷のウテル・ウェイラントへ勝利を捧げている。

また、9ヶ月ぶりの復帰戦となったディラン・フルーネウェーヘン(ユンボ・ヴィスマ)は4着に入っている。

「最後のランダバウトで適切な場所にいることが重要だと知っていた、グランツールの最初のスプリントで勝利できて本当に嬉しい」メルリール、勝利後インタビュー

第2ステージ結果
1 ティム・メルリール(ベルギー/アルペシン・フェニックス)in 04h 21' 09''
2 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア/クベカ・アソス),,
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア/コフィディス),,
4 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ),,
5 ペーター・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ),,
6 マッテオ・モスケッティ(イタリア/トレック・セガフレード),,
7 フィリッポ・フィオレッリ(イタリア/バルディアーニCSFファイザネ),,
8 ローレンス・ナーセン(ベルギー/AG2Rシトロエンチーム),,
9 ダヴィデ・チモライ(イタリア/イスラエル・スタートアップネイション),,
10 カレブ・ユアン(オーストラリア/ロット・スーダル),,
・・・
125 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス),,

個人総合順位
1 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス グレナディアーズ)in 04h 29' 53''
2 エドアルド・アッフィニ(イタリア/ユンボ・ヴィスマ)at 00' 13''
3 トビアス・フォス(ノルウェー/ユンボ・ヴィスマ)at 00' 16''
4 レムコ・エヴェネプール(ベルギー/ドゥクーニンク・クイックステップ)at 00' 20''
5 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル/ドゥクーニンク・クイックステップ),,
6 レミ・カヴァニャ(フランス/ドゥクーニンク・クイックステップ)at 00' 21''
7 ヨス・ファンエムデン(オランダ/ユンボ・ヴィスマ),,
8 マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ/クベカ・アソス)at 00' 22''
9 マティアス・ブレンドレ(オーストリア/イスラエル・スタートアップネイション)at 00' 25''
10 ジャンニ・モスコン(イタリア/イネオス グレナディアーズ)at 00' 26''
・・・
96 新城幸也(日本/バーレーン・ヴィクトリアス)at 00' 56''

ポイント賞
1 ティム・メルリール(ベルギー/アルペシン・フェニックス)50 Pts
2 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア/クベカ・アソス)35 Pts
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア/コフィディス)30 Pts

山岳賞
1 ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア/エオーロ・コメタ)3 Pts
2 フィリッポ・タリアーニ(イタリア/アンドローニジョカトリ・シデルメク)2 Pts
3 ウンベルト・マレンゴ(イタリア/バルディアーニCSFファイザネ)1 Pts

ヤングライダー賞
1 フィリッポ・ガンナ(イタリア/イネオス グレナディアーズ)in 04h 29' 53'
2 エドアルド・アッフィニ(イタリア/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 13''
3 トビアス・フォス(ノルウェー/ユンボ・ヴィスマ)+ 00h 00' 16''

チーム総合順位
1 ユンボ・ヴィズマ(オランダ)in 13h 30' 29''
2 イネオス グレナディアーズ(イギリス)+ 00h 00' 09''
3 ドゥクーニンク・クイックステップ(ベルギー)+ 00h 00' 13''

第2ステージのリタイア
147 クリスツ・ニーランズ( ラトビア/イスラエル・スタートアップネイション)

コースマップ

第3ステージ 5月10日(月)午後9:00 - 深夜1:00/J SPORTS 4
[区間] ビエッラ > カナーレ 190km/山岳賞マリア・アッズーラを狙う者たちが飛び出す

■コースの特徴
開幕の地ピエモンテ州で過ごす最後の日。文字通り「山の麓」という意味を持つ土地でのレースにふさわしく、アルプスの麓からアペニン山脈の入り口までを一気に駆け抜ける。

ビエッラから走り出すというのに、ほんの10kmほど先のオローパ……ユネスコ世界遺産に指定された聖地であり、2004年に天に召されたマルコ・パンターニが制した伝説的な上り……には残念ながら立ち寄らない。序盤はあくまでも山の麓の盆地の、基本的には平坦な道を走り続ける。

道が起伏を帯びるのは走行距離が110kmを超えてから。特に4級峠が立て続けに3つ登場する。山岳賞マリア・アッズーラを狙う者たちによる、駆け引きやスプリントが見られるに違いない。

いずれも登坂距離は5km以内で、勾配は6%程度。おそらく「登れる」スプリンターたちにとっては大した難関ではないはずだ。むしろフィニッシュ手前15kmの「中間ポイント」こそがアタックポイント。全長3.6kmの坂道は平均勾配7.1%。スプリントポイント直前……つまり下りに転じる直前に最大15%ゾーンあり。

この日ばかりは「ばら色」ではなく、「桃色のジャージ」と呼んだほうが良さそうだ。なにしろフィニッシュのカナーレは「桃の町」として名高い。3月には桃の花が咲き誇り、毎年7月には約80年の伝統を持つ「桃祭り」を祝う。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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