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【パリ~ニース 第7ステージ:レビュー】チームのために、己のために、容赦無く勝利を掴み取ったログリッチ「誰もが勝ちたいと願っていて、それを成功させるためには最強でなきゃならない」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかちなみにメイン集団ではコフィディスが猛烈な牽引を行い、本日が35歳の誕生日だったサイモン・ゲシュケを発射したが、とうとう前を捕らえることは出来なかった。愛犬ウナが応援に来ていたダヴィ・ゴデュも、残り6kmでマイヨ・ジョーヌ集団からじわじわと遅れ始め、残念ながら勇姿を見せられず。
軽やかに上り続けるマーダーの後輪で、最後まで粘ったのはポーレスだ。総合上位入り目指してパリ〜ニース入りしながら、総合20位台後半に停滞していた24歳は、この日は朝から「逃げる」と宣言していた。しかし4か月年下のスイス人に、残り5km、ついには振り払われた。
この時点でマーダーとメイン集団とのタイム差は35秒。後方でもいよいよ総合上位勢の争いのゴングが鳴った。まずはアスタナが主導権をむしり取ろうと試みた。さすがに総合3位と4位を擁するカザフ軍の侵攻を、マイヨ・ジョーヌ親衛隊は見逃すわけには行かない。ジョージ・ベネットがきっちり事態収拾へと向かい、続けてステフェン・クライスヴァイクが高速牽引で集団を小さくちぎった。総合2位マキシミリアン・シャフマンも残り2km、大きなアタックを仕掛けた。一気にライバルを数人に絞り込むも、「でもやっぱりログリッチはついてきた」。
フラムルージュの下でも、マーダーはいまだ20秒のリードを有していた。直後に打ったログラの大きな一発に、シャフマンが粘り強く反応すると、一時は牽制に入る。残り500mでも10秒の開きがあった。減速して様子を伺い合う両者に、ルーカス・ハミルトン、アレクサンドル・ウラソフ、ティシュ・ベノートもいつしか追いついた。こんな団子状態の中から、再びログリッチが飛び出していったのが、ライン手前300m。最後の力を振り絞り、孤独に突き進むマーダーがこの地点を通過したのは、ほんの5秒前だった。
マイヨ・ジョーヌはライン手前50mでついに若きスイス人を捕らえると、ほんの一瞬後輪に入った後、ためらわらず一直線にフィニッシュラインへ突進した。有無を言わせぬ圧倒的な強さで、ログリッチがすべてをねじ伏せた。
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