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サイクル ロードレース コラム 2020年11月8日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第17ステージ結果速報】コバティーリャでの最終決戦、ダヴィ・ゴデュが区間を制し、ログリッチが24秒差で総合首位をキープ

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ダヴィ・ゴデュ

今大会区間2勝目をあげたダヴィ・ゴデュは総合も8位入賞

2020年ブエルタ・ア・エスパーニャの総合あらそい最終決戦地は超級コバティーリャ、セケロスをスタートし178.2km走ると全てが決まる。アクチュアルスタートでは連日同様に激しいアタック合戦が行われ、34人の大きな逃げグループが形成された。総合10位のダビ・デラクルス(UAEチームエミレーツ)や山岳賞首位ギヨーム・マルタン(コフィディス)、パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグローエ)、レナード・ホフステッド(チーム ユンボ・ヴィズマ)、イマノル・エルビティ(モビスター チーム)が紛れ込んでいる。

メイン集団はチーム ユンボ・ヴィズマが3分程度で終始コントロール、無理に追う必要はない。残り距離60kmを切るとモビスター チームが集団先頭でペースアップをはかる。途中イネオス グレナディアーズが全員遅れ、総合2位につけるリチャル・カラパスが自ら追う場面も見られた。ラスト30km、マルク・ソレル(モビスター チーム)がメイン集団から飛び出し先頭グループへのジャンプアップを試みる、逃げに乗っていたエルビティが降りてきてソレルをアシスト、10km走ったのち合流に成功。

2級ガルガンタ峠を越えたカンデラリオ市内の上り石畳区間でマーク・ドノヴァン(チームサンウェブ)、ヨン・イサギレ(アスタナ プロチーム)、ジーノ・マーダー(NTT プロサイクリング)の3選手が先頭グループから抜け出すことに成功、いち早くコバティーリャを上り始める。イサギレが再三アタックを仕掛け2人を置き去りにするも、たんたんとテンポを刻んで後ろから追いついてきたダヴィ・ゴデュ(グルパマ・エフデジ)に抜かされた。ゴデュはそのまま単独先頭でフィニッシュ、今大会2勝目を飾った。また総合11位から8位へジャンプアップしている。

メイン集団ではセップ・クス(チーム ユンボ・ヴィズマ)の牽引で上り、総合3位のヒュー・カーシーがアタックで抜け出そうとするとカラパスがチェック、総合首位のプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ)もクスと一定ペースで追いかける。カーシーの再三のアタックで、ダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション)やクスが遅れ、総合タイム45秒を逆転したいカラパスのアタックでログリッチは大きく引き離された。

急勾配区間をログリッチが苦しみながら越え、緩斜面区間に入ると逃げに乗っていたホフステッドが降りてきてログリッチのアシストについた、最高のタイミングでの助っ人を得たログリッチはカラパスから21秒遅れでフィニッシュ。総合首位をキープしマドリード完走でのマイヨ・ロホが確定した。最終的にカラパスとの総合タイムは24秒、連日区間入賞でボーナスタイムを獲得していた分が勝敗をわけた結果となった。逃げに乗ったデラクルスは10位から7位へ順位をあげることに成功している。

「ブルーノ(アーミライ)の働きは本当に素晴らしく世界最高のチームメートの1人だ、彼なしでは今日の勝利はなかった。区間2勝と総合トップテン入り(8位)、大成功だ」ゴデュ、勝利後インタビュー

「ラスト3kmはテンポを刻むのが精一杯でエキサイティングなフィニッシュだった、ホフステッドが見えた時は嬉しかった、チーム全体の素晴らしい働きのおかげで優勝できて本当に嬉しい」ログリッチ、総合優勝確定後インタビュー

Cycle*2020 ブエルタ・ア・エスパーニャ

第17ステージ ハイライト映像

第17ステージ結果
1 ダヴィ・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)in 04h 54' 32''
2 ジーノ・マーダー(スイス/NTTプロサイクリングチーム)+ 00h 00' 28''
3 ヨン・イサギレ(スペイン/アスタナ プロチーム)+ 00h 01' 05''
4 ダビ・デラクルス(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00h 01' 05''
5 マーク・ドノヴァン(イギリス/チームサンウェブ)+ 00h 01' 53''
6 マイケル・ストーラー(オーストラリア/チームサンウェブ)+ 00h 01' 53''
7 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)+ 00h 02' 23''
8 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 02' 35''
9 ヒュー・カーシー(イギリス/EFプロサイクリング)+ 00h 02' 50''
10 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)+ 00h 02' 56''

個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)in 69h 17' 59''
2 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 00' 24''
3 ヒュー・カーシー(イギリス/EFプロサイクリング)+ 00h 00' 47''
4 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 02' 43''
5 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 03' 36''
6 ワウト・プールス(オランダ/チーム バーレーン・マクラーレン)+ 00h 07' 16''
7 ダビ・デラクルス(スペイン/UAEチームエミレーツ)+ 00h 07' 35''
8 ダヴィ・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 00h 07' 45''
9 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 08' 15''
10 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 09' 34''

ポイント賞
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)204 pts
2 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)133 pts
3 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)111 pts

山岳賞
1 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)99 pts
2 ティム・ウェレンス(ベルギー/ロット・スーダル)34 pts
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)30 pts

ヤングライダー賞
1 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)in 69h 21' 35''
2 ダヴィ・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 00h 04' 09''
3 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ プロチーム)+ 00h 06' 00''

チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 208h 12' 42''
2 チーム ユンボ・ヴィズマ(オランダ)+ 00h 10' 23''
3 アスタナ プロチーム(カザフスタン)+ 00h 40' 09''

ステージ敢闘賞
177 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)

第17ステージのリタイア
なし

コースマップ

第18ステージ 11月8日(日)午後11:35 - 深夜2:30 /J SPORTS 4
[区間] サルスエラ競馬場 > マドリード 124.2km/2020年ワールドツアーの最終レース

■コースの特徴
3週間に3日足りない2020年のブエルタ・ア・エスパーニャが、例年通りマドリードで幕を閉じる。マイヨ・ロホ争いは前夜にすべて終了し、あとはスプリンターたちの大競演を待つのみだ。

マドリード郊外の競馬場から、午後のんびりとプロトンは走り出す。そうは言っても前日に「立冬」を迎え、日暮れは早い。だから例年のように17時前後ではなく……14時にスタートが切られる。おかげでいつものように、最終周回コースのフィニッシュライン1度目の通過時(83km地点)までは、総合覇者を先頭にのんびりリラックスしたパレードランを楽しむことができる。

そしてライン通過の瞬間、最後の戦いの火ぶたが切って落とされる。シベレス広場を中心に「T」の字に描かれた全長5.9km周回コースで、2020年最後のアタックが次々と巻き起こる。スプリンターチームは隊列を組み、2020年最後の栄光へと突っ走る。そう、これは単なるブエルタ最終フィニッシュというだけではない。2020年ワールドツアーの最終レースであり、新型コロナウイルスで2カ月ずれ込んだヨーロッパ自転車シーズンにおける最後の戦いでもあるのだ。

10月9日にマドリードでは警戒事態宣言が発動された。市の内外への移動が制限され、会合の人数も厳しく限定されている。普段ならファンや市民はもちろん、美術館・博物館が立ち並ぶ大通りではたくさんの観光客がフェンス脇で足を止め、ブエルタ最後の一瞬を固唾をのんで見守るもの。いつもとは違う2020年、最終日には、果たしてどんな光景が広がっているのだろうか。

高低差図

コースの特徴:宮本あさか

J SPORTS編集部

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