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サイクル ロードレース コラム 2020年10月31日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第10ステージ】31歳の誕生日翌日に掴んだ勝利!ログリッチ「1つ年をとって、その分さらに強くなった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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すなわちスプリンターとしては一等賞だった9位ジャスパー・フィリプセン以下、28位までの選手に、ログリッチとの「実際のタイム差=3秒」が記録された。

リチャル・カラパス

フィニッシュ直後のリチャル・カラパス

カラパスは14位だった。つまり3秒を失った。しかもログリッチは区間1位でボーナスタイム10秒を獲得している。こうしてログラは一気にライバルとの差を13秒縮め……、前日までの13秒の遅れを完全に取り戻した。ちなみに純粋なフィニッシュタイムだけを比較すると、実はカラパスが26秒リードしている。今大会ここまでの10日間でログリッチは42秒、カラパスは16秒のボーナスタイムを懐に入れているからだ。

さて、完全なる同タイムで並んだ2人の順位を、どうつけるべきなのか。大会規則によると、1)個人タイムトライアルの小数点以下のタイムを比較、2)各ステージ順位の総計を比較、3)最後に戦われたステージの順位を比較、となる。たとえば第20ステージ終了後に同タイムで2選手が並んだ今年のジロ・デ・イタリアは、1番目の条件が適応されている。しかし2020年ブエルタではいまだ個人タイムトライアルなし(第13ステージに予定されている)。すると2番目の条件で決着を付けるしかない。そしてログリッチ1+2+2+19+4+20+19+1+43+1=112、カラパス2+4+3+31+9+12+21+2+23+14=121で、ログリッチに軍配が上がったのだった。

「またこうしてマイヨ・ロホを手に入れられたからといって、チームとしての姿勢は変わらない。この勢いを維持しなきゃならないし、集中し続けて、計画を着実に遂行せねばならない。1日、1日、こなしていくだけ」(ログリッチ)

ログリッチからタイムを失ったのはなにもカラパスだけではない。区間2位グロスチャートナーや7位ダニエル・マーティンは、損害をかろうじてボーナスタイムだけに食い留めたが、それ以外の選手はことごとく13秒以上を失った。総合4位ヒュー・カーシーにいたっては、さらなる分断にはまり、10秒差+ボーナスタイム10秒=20秒も後退している。

こんな小さなタイム差など、24時間後には、もしかしたらどうでもよくなるかもしれない。マールテンスが言う通りに、「今日は秒単位の争いだったけれど、週末は分単位の争いになる」はずなのだから。

文:宮本あさか

宮本あさか

宮本 あさか

みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。

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