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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第10ステージ結果速報】ゴール前の勾配でスプリンターは脱落、ログリッチが駆け上り今大会3勝目で総合首位へ返り咲き
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部今大会3勝目プリモシュ・ログリッチが総合首位へ返り咲き
カストロ・ウルディアレスからスアンセスまで海岸線を走る平坦ステージ、細かいカーブと細かい起伏と3級山岳が1つ。逃げはミハウ・パルタ(CCCチーム)、ブレント・ファンムール(ロット・スーダル)、ピム・リヒハルト(トタル・ディレクトエネルジー)、アレックス・モレナール(ブルゴスBH)、ヨナタン・ラストラ(カハルラル・セグロス RGA)の5選手。その後パルタがパンクで下り4人での逃げとなった。
メイン集団とのタイム差が12分15秒まで開くとモビスター チームの牽引でペースアップを開始、ドゥクーニンク・クイックステップとミッチェルトン・スコット、アスタナ プロチームも協力し、逃げグループとの差を縮めていく。
3級山岳に入るころには先頭とのタイム差は4分を切り、サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)はついていくのが苦しくなっていた。メイン集団は順調にハイペースを保ち残り距離16kmで逃げていた4選手を吸収。各チームが隊列を組み位置取りを行いながら少しづつ緊張感が高まっていく。11.5kmで仕掛けたウィリー・スミット(ブルゴスBH)が抜け出しに成功するも、次のアタックで飛び出したレミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)とイヴォ・オリヴェイラ(UAEチームエミレーツ)に捕まった。
オリヴェイラを振り切り独走状態のカヴァニャがラスト3.5kmで吸収され、ゴール前2kmの上りに入るとパウル・マルテンスが先頭でプリモシュ・ログリッチ(共にチーム ユンボ・ヴィズマ)を牽引、カハルラル・セグロス RGAやアスタナ プロチームもアシスト先導で区間優勝を狙いにいく。
スプリンターたちの姿は消え、山岳賞ジャージ着用のギヨーム・マルタン(コフィディス)加速し先頭へ、ラスト300mで後続のリチャル・カラパス(イネオス グレナディアーズ)を突き放したかに見えたが、斜度が緩くなったところでログリッチが一気に抜き去りそのままフィニッシュラインを越えた。カラパスは14着+3秒、ボーナスタイムと合わせ総合で同タイムとなりログリッチがマイヨ・ロホを再び手に入れた。(これまでのステージ着順の合計で数の少ない方が上位)
「勝利できてとても嬉しい、最後は簡単な上りではなかったけど自分には脚があった、マイヨ・ロホが戻ってきたけどこれまでどおり集中力を持って毎日をたたかうのみ」、ログリッチ勝利後インタビュー
Cycle*2020 ブエルタ・ア・エスパーニャ
第10ステージ ハイライト映像
第10ステージ結果
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)in 04h 14' 11''
2 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)-
3 アンドレア・バジオーリ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)-
4 アレックス・アランブル(スペイン/アスタナ プロチーム)-
5 ロバート・スタナード(オーストラリア/ミッチェルトン・スコット)-
6 ジュリアン・シモン(フランス/トタル・ディレクトエネルジー)-
7 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)-
8 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)-
9 ジャスパー・フィリプセン(ベルギー/UAEチームエミレーツ)+ 00h 00' 03''
10 マグナス・コルトニールセン(デンマーク/EFプロサイクリング)+ 00h 00' 03''
・・・
14 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 00' 03''
個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)in 40h 25' 15''
2 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)-
3 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 00' 25''
4 ヒュー・カーシー(イギリス/EFプロサイクリング)+ 00h 00' 51''
5 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 01' 54''
6 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 03' 19''
7 エスデバン・チャベス(コロンビア/ミッチェルトン・スコット)+ 00h 03' 28''
8 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 03' 35''
9 ワウト・プールス(オランダ/チーム バーレーン・マクラーレン)+ 00h 03' 47''
10 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 03' 52''
ポイント賞
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)129 pts
2 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)83 pts
3 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)82 pts
山岳賞
1 ギヨーム・マルタン(フランス/コフィディス)27 pts
2 セップ・クス(アメリカ/チーム ユンボ・ヴィズマ)24 pts
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)24 pts
ヤングライダー賞
1 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)in 40h 27' 09''
2 ダヴィ・ゴデュ(フランス/グルパマ・エフデジ)+ 00h 04' 21''
3 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ プロチーム)+ 00h 04' 58''
チーム総合順位
1 モビスター チーム(スペイン)in 121h 25' 21''
2 チーム ユンボ・ヴィズマ(オランダ)+ 00h 05' 57''
3 アスタナ プロチーム(カザフスタン)+ 00h 12' 43''
ステージ敢闘賞
215 アレックス・モレナール(オランダ/ブルゴスBH)
第10ステージのリタイア
なし
コースマップ
第11ステージ 10月31日(土)午後8:10 - 深夜2:00 /J SPORTS 4
[区間] ビリャビシオサ>アルト・デ・ラ・ファラポナ、ラゴス・デ・ソミエド 170km(山岳)/2日連続の難関山頂フィニッシュ
■コースの特徴
絶対に失敗できない週末。2日連続の難関山頂フィニッシュで、2020年最後のグランツール総合争いは大きく前進する。そして2日目=第12ステージの目玉がアングリル山頂フィニッシュなら、この第11ステージの恐ろしさは、わずか170kmのコースで、累計獲得標高が今大会最高の4684mに達すること。
スタートと同時に道は上り始める。まずは足慣らしの3級峠。その後も小さな起伏をいくつも越える。真の勝負は43km地点から。そこからなんと1級峠を立て続けに4つ越える。
順番に1級コリャドナ峠(残り114km地点、登坂距離7km、平均勾配6.5%、最大10.8%)、1級コベルトリア峠(残り74.8km、9.8km、9%、13%)、1級サン・ロレンソ峠(残り34km、10km、8.6%、13%)、そして1級ファラポナ峠(フィニッシュ、16.5km、6.2%、12.5%)。フィニッシュの1級峠は過去2回登場し、特に2014年大会はコベルトリア以降は今年と完全に同じ道を進んだ。
6年前はサン・ロレンソ峠の上りから、スカイ(現イネオス)が恐るべき列車を走らせた。最終峠の残り4.5kmではクリス・フルームがアタック。唯一マイヨ・ロホ姿のアルベルト・コンタドールだけが反応できた。そしてライバルにさんざん前を引かせた「エル・ピストレロ」は、残り800mで加速すると、山頂で例のごとくバキューンとぶっ放した……!
スカイが攻撃を始めたのは、サン・ロレンソの終盤4kmに渡る勾配10.5%超ゾーン。そしてフルームがアタックに転じたのは、細かい上がり下がりのあるうねうねとした最終峠の勾配が、まさに9.5%に跳ね上がるタイミングだった。さらにその後は残り500mまで、延々勾配は10〜12%台で移行する。つまりコンタドールは、とびきりきついパートの最終盤で、ライバルを置き去りにしたというわけだ。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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