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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第3ステージ結果速報】ダニエル・マーティンが9年ぶり2度目の区間優勝で総合2位へ浮上、同タイム着でログリッチとカラパス
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部9年ぶり2度目の区間優勝を決めたダニエル・マーティン(左)
ロドサからラ・ラグナ・ネグラ=ビヌエサまで166.1kmの丘陵ステージは1級山岳山頂フィニッシュ。ツール・ド・フランスでの落車のダメージが残るティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)と肩甲骨を骨折したマテイ・モホリッチ(チーム バーレーン・マクラーレン)が未出走となった。
アリツ・バグエス(カハルラル・セグロス RGA)、マーク・ドノヴァン(チームサンウェブ)、ニキ・テルプストラ(トタル・ディレクトエネルジー)、トッシュ・ファンデルサンド(ロット・スーダル)、ウィリー・スミット(ブルゴスBH)の5選手が逃げグループを形成、3級オンカラ峠をファンデルサンドが先頭で通過、メイン集団は2分40秒後方をチーム ユンボ・ヴィズマのコントロールで追いかける。
横風が懸念される地帯での位置取り争いでメイン集団の速度があがり、残り距離56kmで逃げを吸収した。速度が緩むと再びアタックがかかりアンヘル・マドラソ(ブルゴスBH)ら5選手が逃げ、1級峠ラグナ・ネグラ登り口で吸収されるまで奮闘を見せた。
イネオスの山岳トレインが先頭でペースアップをはかり、クリス・フルーム(イネオス グレナディアーズ)の牽引で集団は縮小、メカトラでミケル・ニエべとバイク交換をおこなったエスデバン・チャベス(共にミッチェルトン・スコット)が1分12秒タイムを失った。
ラスト3kmでケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード)が小集団から抜け出しに成功するも、イバン・ソーサ(イネオス グレナディアーズ)の牽きで追いついた総合勢に吸収され、クレモン・シャンプッサン(アージェードゥーゼール・ラモンディアール)のアタックも急勾配区間で追いつかれた。
セップ・クス(チーム ユンボ・ヴィズマ)が幾度か揺さぶりをかけ牽制しあう中、ラスト300mでヒルクライムスプリントを開始したダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネイション)がそのまま先頭でフィニッシュを越え、9年ぶり2度目の区間優勝で総合2位へ浮上。マイヨ・ロホ着用のプリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィズマ)が2着、山岳賞ジャージ着用のリチャル・カラパス(イネオス グレナディアーズ)が3着、共に同タイムでフィニッシュしている。
「チームで勝つために厳しいトレーニングを積み重ねてきたので勝ちたかった、子どもが生まれてから初めての勝利で本当に嬉しい」ダン・マーティン、勝利後インタビュー
第3ステージ結果
1 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)in 04h 27' 49''
2 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)-
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)-
4 ワウト・プールス(オランダ/チーム バーレーン・マクラーレン)+ 00h 00' 04''
5 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ プロチーム)+ 00h 00' 07''
6 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 00' 09''
7 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 00' 12''
8 ヒュー・カーシー(イギリス/EFプロサイクリング)+ 00h 00' 12''
9 セップ・クス(アメリカ/チーム ユンボ・ヴィズマ)+ 00h 00' 12''
10 クレモン・シャンプッサン(フランス/アージェードゥーゼール・ラモンディアール)+ 00h 00' 24''
個人総合順位
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)in 12h 37' 24''
2 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)+ 00h 00' 05''
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)+ 00h 00' 13''
4 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 00' 32''
5 ヒュー・カーシー(イギリス/EFプロサイクリング)+ 00h 00' 38''
6 セップ・クス(アメリカ/チーム ユンボ・ヴィズマ)+ 00h 00' 44''
7 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア/ボーラ・ハンスグローエ)+ 00h 01' 17''
8 エスデバン・チャベス(コロンビア/ミッチェルトン・スコット)+ 00h 01' 29''
9 マルク・ソレル(スペイン/モビスター チーム)+ 00h 01' 55''
10 ジョージ・ベネット(ニュージーランド/チーム ユンボ・ヴィズマ)+ 00h 01' 57''
Cycle*2020 ブエルタ・ア・エスパーニャ
第3ステージ ハイライト
ポイント賞
1 プリモシュ・ログリッチ(スロベニア/チーム ユンボ・ヴィズマ)65 pts
2 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)57 pts
3 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)50 pts
山岳賞
1 リチャル・カラパス(エクアドル/イネオス グレナディアーズ)18 pts
2 ダニエル・マーティン(アイルランド/イスラエル・スタートアップネイション)16 pts
3 セップ・クス(アメリカ/チーム ユンボ・ヴィズマ)14 pts
新人賞
1 エンリク・マス(スペイン/モビスター チーム)in 12h 37' 56''
2 アンドレア・バジオーリ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)+ 00h 02' 26''
3 ジーノ・マーダー(スイス/NTT プロサイクリング)+ 00h 02' 59''
チーム総合順位
1 チーム ユンボ・ヴィズマ(オランダ)in 37h 55' 15''
2 モビスター チーム(スペイン)+ 00h 01' 42''
3 UAEチームエミレーツ(アラブ首長国連邦)+ 00h 07' 14''
ステージ敢闘賞
217 ウィリー・スミット(南アフリカ/ブルゴスBH)
第3ステージのリタイア
91 ティボー・ピノ(フランス/グルパマ・エフデジ)
116 マテイ・モホリッチ(スロベニア/チーム バーレーン・マクラーレン)
コースマップ
第4ステージ 10月23日(金)午後10:50 - 深夜1:15 /J SPORTS 4
[区間] ガライ ヌマンシア > エヘア・デ・ロス・カバリェロス 191.7km/強風警報発令!列車をぶつけ合う争いに期待
■コースの特徴
コース上に等級のつく山岳はゼロ。大会4日目にしてようやく、スプリンターたちにも出番がやってきた。しかも18日間で、スプリント機会は、最大でも5回しかない。変則的なシーズンの終わりのグランツールを選んだ俊足たちは、絶対にこの貴重なチャンスを逃してはならない。
バスク語で「高い場所」を意味するガライから、区間は走り出す。まさしく標高1000mを超える高原には、軽い起伏もあるけれど、スプリンターたちの脚を苦しめるほどの難所でもない。40kmほど高原を駆け抜けた後は、プロトンはゆるやかに下界へと向かい、起伏さえもほぼ消えてなくなる。
ただし開催委員会は警告する。フィニッシュ地の一帯は、強風が吹き荒れることがあるというのだ!
この地方には「シエルソ」という北東からの地方風が吹きおろす。近隣にはいくつもの風力発電ファームが点在する。しかも真っ直ぐに北上していたプロトンは、残り22.7kmの中間ポイントの少し手前で、東へハンドルを切る。さらにポイント直後に再び方角を変えて南南東へ突き進む。最終20kmは緩やかな下り基調。その上ラスト2km地点まで完全なる直線道路だし、道の左右は見渡す限りなにもない。ひたすら広大な平原が広がっている。
つまり分断を試みるべくあらゆる要素は揃っている。スプリンター系チームも総合系チームも隊列を組み上げ、神経質に、そして猛スピードで、列車をぶつけ合う争いが期待できそうだ。
高低差図
コースの特徴:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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