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サイクル ロードレース コラム 2020年9月18日

【宮本あさかのツール2020 レースレポート】誇り高きイネオス・グレナディアーズがつかんだ美しき栄光「エガンが見てくれてるといいな」(クフィアトコフスキ) / 第18ステージ

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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この時点で、メイン集団との差は8分。ほぼ同時にバーレーンが戦闘勃発したせいで、タイムは急速に縮まっていくものの、山頂で超級20ptは悠々と仕留めた。カラパスは計74ptでひとまずは暫定首位に立ち、ポガチャルの6位通過6ptの結果、2pt差で赤玉ジャージの着用が確定した。

こうして2つの目標のうち、イネオスは1つ目=山岳賞を叶えた。残り10kmからの下りに入る頃には、2つ目の目標=区間勝利もすでに手中に収めたことを確信する。「下りの間中、鳥肌が立った」と興奮気味に語ったクフィアトコフスキだが、もっと先で、もっと大きな感激を味わうことになる。

「2人で勝負をどうするか話したよ。そしたらリチャルから、僕が勝つように、って言われた。チーム全体に、とくにリチャルに、どれほど感謝してもしつくせないほどだ。このことはずっと忘れない」(クフィアトコフスキ)

「共同作業の結果だから、2人で一緒に決めたんだ。ミハウは区間を勝ち、僕はマイヨ・ア・ポワを着る、とね」(カラパス)

フラムルージュからの最終1kmは、2人にとって最高の花道となった。笑顔でたたえ合い、肩を組み、一緒にフィニッシュラインを越えた。もちろん約束通り、カラパスは、ほんの車輪半分だけ後方でフィニッシュすることも忘れなかった。

「エガンが見てくれてるといいな。僕らが今日成し遂げたことを、喜んでいてくれると嬉しいんだけど。この数日間、僕らはあらゆることを試した。そして今日、ついに、成功を手に入れた。僕らは今ツール期間中、多くの試練を潜り抜けてきた。だから僕らチームには、この勝利を祝う価値がある」(クフィアトコフスキ)

記者会見では、まるで独白のように、喜びと悲しみーー今年2月に急逝した監督ニコラ・ポルタルにこの勝利を捧げるかどうか質問されてーーを吐き出したクフィアトコフスキ。24歳で世界チャンピオンに上り詰め、26歳でモニュメント(ミラノ〜サンレモ)覇者となった実力者は、30歳にしてついにツール・ド・フランスの記録集に自らの名を刻んだ。当夜はとにかくチームみんなで盛大にお祝いするつもりだけれど、翌日から再び、カラパスの山岳ジャージ保守のために精一杯働くそうだ。

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