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【リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ/レビュー】 雨のち晴れのちブリザード… めまぐるしく変わる天候に翻弄されたアルデンヌクラシック最終戦で、ポエルスがキャリア最大の勝利!
サイクルNEWS by 寺尾 真紀折からの寒波襲来の中で開催されたリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ第102回大会は、今年新設されたレース最後のカテゴリー山岳、コート・ドゥ・ラ・リュ・ナニオ(ナニオ通りの坂)でアタックしたワウテル・ポエルス(チームスカイ)が、ミハエル・アルバシーニ(オリカ・グリーンエッジ)とルイ・コスタ(ランプレ・メリダ)をアンスのゴール・スプリントで下し、チームスカイに初のモニュメント勝利をもたらした。
レースの展開
「リエージュは、大雪になるかもしれない」 アルデンヌ・ウィークがキックオフした先週日曜以降、イノーが伝説的な勝利をあげた1980年以来となる「ネージュ〜バストーニュ〜ネージュ」再来の可能性が、かなりの興奮と懸念をもって、レース関係者やメディアに取り上げられた。週末がすぐ目の前に迫った金曜の時点でも、降雪の確率は高いまま。緊張は否が応でも高まる。
日曜の朝。スタート地リエージュでは小雪がちらつき、まるでクールネ〜ブリュッセル〜クールネ(2月に行われるベルギーのワンデーレース)のような寒さ。しかし危惧されたドカ雪にはならず、ルート上で降雪があっても、道路に付着する雪や積雪はそれほど多くないと考えられたために、レースはそのまま開催されることになった。
UCIによるプロトコル導入により、極端な悪天候(気象条件)のもとでのルートの変更や短縮、レース中止のイニシアチブは主催者や連盟だけのものではなくなっているが、今回同プロトコルが発動されることはなかった。
ワセリンや温感クリームを体のすみずみまで塗り、サイクルウェアを厚く重ね着し、これから襲ってくるであろう寒さ冷たさに気持ちも身構えた選手たちが、サン・ランベール広場を走り出す。ルーベの石畳もフランドルの「ヒリンゲン」もハードだが、リエージュのハードさは、その道のりの最初から最後まで間断なく続くアップダウン。アルデンヌ・スペシャリスト、クライマー、GCライダー(グランツール総合上位を狙う選手)が一同に会す、華やかなレースでもある。
さて、リエージュの町を抜け、折り返しのバストーニュ(スタートから103.5km、ゴールから146.5km)に向かって南下を始めたプロトンから、まずアタックに成功したのはニコラ・エデ(コフィディス)だった。ここにパヴェル・ブラット(ティンコフ)、パオロ・ティラロンゴ(アスタナ)、トーマス・デヘント(ロット・ソウダル)、チェザーレ・ベネデッティ(ボーラ・アルゴン18)、アレッサンドロ・デマルキ(BMCレーシング)、ジェレミー・ロワ(FDJ)の6人がブリッジを成功させ、11km地点で、かなり強力な7人の逃げグループが成立する。このあと、フレーシュ・ワロンヌでも逃げに加わったベガールドステイク・ラエンゲン(IAMサイクリング)が25kmの追走を実らせ、最終的には8人がメイン集団に先行する形になった。
ラエンゲンが先頭グループを目指してひとり追走を続ける間、UCIコミッショナーと主催者のA.S.O.は早急な決断を迫られていた。雪雲が停滞して積雪がひどくなり、安全な走行をおびやかす区間ができたためだ。結局、KM45〜KM75区間でより南向きのルートに迂回することが決まり、レースの総走行距離は250kmに短縮された(ー約3km)。最初の上り(ラ・ロッシュ・アン・アルデンヌ)の手前で元のコースに復帰するため、カテゴリーのついた上りは10コのままで、変わりはない。
こうして急遽導入された迂回コースだったが特に大きな混乱はなく、元のコースに戻った選手たちは最初の上りをこなし、バストーニュの折り返し地点へたどりついた。
折り返し地点のロン・ポアン(ラウンドアバウト)で方向転換し、次のサン・ロッシュの上りに向かうメイン集団では、エティックス・クイックステップとモビスターが先頭に出て、少しずつ逃げグループにプレッシャーをかけはじめる。折り返し地点で9分近かったタイム差が、サン・ロッシュの頂き(残り128km)では8分弱に、さらに、ワンヌの頂上(残り84.5km)を通過するころには、4分ちょっとまで縮まった。
ここワンヌから、オート・ルヴェ、ロジェ、マキザールと上りが続いていく。サン・ロッシュのように短く急な(最大勾配11.2%)上りは登場しないが、長く上って短く下る、長く上って短く下る、の連続は、脚にじわじわと疲れをためていく。終盤、ルドゥット、ロッシュ・オ・フィーコンという関門が待つが、その前にも、これらの上りが確実に選手たちを消耗させていく。
レースが次第に厳しさを増す中で、天候は思いがけず好転し、少なくとも天候に関しては、プロトンに楽観的な雰囲気が漂い始めていた。頭上には青空が広がり、コース上の水たまりに陽射しがきらめいている。暑くなってきたのか、何人かがファスナーを開き、鳥のようにジャケットの裾をばたばたさせる。チームカーまで戻り、脱いだジャケットを手渡す選手もいる。マキシム・ブエ(エティックス・クイックステップ)はジャケットの袖から腕が抜けず、チームメートのジュリアン・アラフィリップが引っ張って助ける。
オート・ルヴェに向かう選手たちにとって、リエージュの雪は、背後に置いてきたエピソード…のはずだった。
悪天候の再襲撃にまず最初に気づいたのは、当然ながら先頭を行く8人だった。オート・ルヴェの下りで不穏な雨粒がポツリと落ち、そのうちとめようもない勢いで、冷たい雨が吹きつけ始めた。空から降るものはだんだんと白くなり、雨からみぞれへ、みぞれから雪へと変わっていく。
有名なスパフランコシャンサーキット近郊に、白い霞(かすみ)のような雪雲が待ち構えていたのだ。
何人かの選手はフィードゾーンでバイクを降り、先ほど脱いだばかりのジャケットを羽織りなおした。ロジェ峠(コル・デュ・ロジェ)に向かう集団の先頭で、モビスタのロリー・サザーランドとイマノル・エルビーティは、付着した雪が視界をさえぎらぬよう、しきりにアイウェアを拭っている。
気まぐれな天気は選手を翻弄しつづける。ものの10kmほどで吹雪はやみ、木々の間から陽射しがこぼれ始めた。ただ凍てつく寒さは変わらず、選手は白い息を吐きながら、今日最長の上り(4.4km)を上っていく。
逃げグループがロジェ峠の頂上(残り61km)を通過した時点で、メイン集団とのタイム差は3分を切った。相変わらずモビスターが牽引を続けるメイン集団から、トマ・ヴォクレール(ディレクトエネルジー)がアタック。ここにヴォクレールのチームメートであるリリアン・カルメジャーヌとアダム・イエーツ(オリカ・グリーンエッジ)も加わろうとするが、引き戻され、ヴォクレールだけがメイン集団に先行する。
メイン集団でコモーションが起きるのとほぼ同時に、先頭を行く8人にも動きがあった。まずメカトラブルでブリュットが脱落したところに、マキザール峠(残り48.5km)の頂上付近でデマルキがアタック。これに反応できたエデ、デヘント、遅れてラエンゲンも加わり、先頭4人でラ・ルドゥット(残り36.5km)に向かう。4人の40秒後ろには、ティラロンゴとロワ、そのさらに後ろにはヴォクレールがいる。ただ、モビスタを先頭に進むプロトンは、もうそのすぐ背後に迫っている。
ラ・ルドゥットの斜面で再び雨が激しく降り始め、みぞれに変わり、白い大粒の雪が舞い始めた。往年のレースでは勝負を左右する決戦地だったラ・ルドゥットは冬景色に早変わりし、色とりどりのカサとレインコートに声援を受けながら、選手たちは草原の道を通りぬけていく。
映画のシーンを行ったりきたりするように、天気はめまぐるしく変わり続ける。ラ・ルドゥットを抜けた選手たちの頭上に、こんどは太陽がさんさんと輝き始めた。レース残り30km、メイン集団からアンドレー・グリブコ(アスタナ)がアタックをかけるが、最後まで逃げ続けていたデマルキ、エデ、デヘントとともにラ・ロッシュ・オ・フォーコン(残り20.5km)の上りが始まる手前で、メイン集団に吸収された。
レース残り21km。勝負は、ラ・ロッシュ・オ・フォーコン、サン・ニコラ、そして今年新しく新設されたラ・リュ・ナニオの3つの上りを残すのみ。
これまで何回も勇敢な(そして勝利につながる)アタックの舞台となってきたフォーコンの急坂は、アラフィリップとダニエル・マーティンを擁するエティックス・クイックステップが先頭で上り始めた。そのすぐ後ろには優勝候補に名を挙げられる有力選手たちが続く。モビスターのアレハンドロ・バルベルデ、オリカ・グリーンエッジのミハエル・アルバシーニ、アスタナのヴィンチェンツォ・ニバリ、ランプレのルイ・コスタ。チームスカイも、クリス・フルームこそ少し後方だが、Z セバスティアン・エナオ、ラーシュペテル・ノルダーグ、ワウテル・ポエルスらが前方につけている。すでにハイペースの集団からアタックはなかったが、集団は40人程度まで絞られた。いくつもの小グループが遅れ、後方に取り残されていく。
ラ・ロッシュ・オ・フォーコンを下り、残り18kmの地点で、カルロス・ベタンクール(モビスター)がアタックをかけた。膝小僧が見えるハーフ丈のパンツは見るからに寒そうだが、気にする様子もなく、サドルから腰を上げ、ペダルを踏んでいく。まだ5人を残す(アラフィリップとマーティンを含めだが)エティックス・クイックステップが先頭に立ち、小柄なベタンクールの姿を追う。
そしてここで、『グランドホッグデー(映画『恋はデ・ジャヴ』をご参照ください)』の時間ループのような執拗さで、雪まじりの雨がまた吹きつけはじめる。
エティックス・クイックステップのローレンス・デプルスが先頭に立ってペースをあげ、ベタンクールを吸収。ヒット・ミス・ヒット・ミスとアタックが続くのがこのレースの常であるが、すかさず、今度はアスタナのグリブコ、スカイのクヴィアトコウスキーがアタック。ここに引き戻されたばかりのベタンクールも加わり、10秒程度のアドバンテージを作り出す。
右左とテクニカルなターンが続く市街地で、ようやく集団は3人を吸収することに成功する。サン・ニコラの足もとにたどりつく集団には、もう30名ほどの選手しか残っていない。
昨年まで最終の上りだったサン・ニコラの斜面でまずベタンクールがアタック。続けてロメン・バルデ(Ag2r・ラモンディアル)がアタックを試みるが、その左側からディエゴ・ゴーザが抜け出す。イルヌール・ザッカリン(チームカチューシャ)が猛加速で追いつき、色鮮やかな赤と水色のジャージがそれぞれ前になり、後になりしながら、サン・ニコラの頂上を越えていく。
一方後方では、グランツール覇者のニバリ、リエージュ優勝経験者のゲランスらが、集団から遅れ、上位争いから脱落していく。
レース残り5kmのゲートのあたりで、ワレン・バルギル(ジャイアント・アルペシン)、バルデを先頭にした集団が2人に追いつき、そのままのペースでコード・ドゥ・ラ・リュ・ナニオ(ナニオ通りの坂)への急な右カーブを曲がりこんでいく。
今年2月に発表されたリエージュの新しい「最終の上り」は、全長600m、平均勾配10.5%という、石畳の、短くハードな上り。250kmというロングレースのゴール前2.5kmに登場し、ここで離されたらアンスのフィニッシュラインまでにそのギャップを取り戻すのは困難だ。
昨年のフレッシュ・ワロンヌとリエージュでは、初出場ながら2位に入賞、水曜のフレッシュ・ワロンヌでも2度目の2位入賞を果たしているアラフィリップが、リュ・ナニオの坂道をまっさきに駆け上がる。頂上から300mの地点でアルバシーニが前に回りこみ、サドルから腰を上げず、力強いペダリングで加速する。これにコスタが続き、すばやく反応したサムエル・サンチェス(BMCレーシング)とポエルスがダンシングで2人を追う。4人と後続との間にあったバイク2〜3台分のギャップが、みるみるうちに広がる。坂道の頂上で石畳が途切れ、4人はアンスへの2.5kmを走り始める。
街路樹の間からは青空がのぞき、陽射しがきらめいている。雨が落ちる心配はもうない。ところどころに水たまりが残る道を進んでいく。ゴール前1kmのフラムリュージュを抜けたところで、4人は互いに顔を見合わせるが、集団からはザッカリンも飛び出し、いつまでもお見合いを続けている訳にはいかない。意を決したように、再びアルバシーニが先頭でゴールを目指す。
ゴール前250mの左コーナーを曲がりきったところで、アルバシーニの背後からポエルスが飛び出した。アルバシーニ、コスタも続いてスプリントをきる。サンチェスはスプリントをきり始めたが、あきらめてスピードをゆるめた。ゴール前50mでポエルスの後輪からアルバシーニが飛び出し、ラインめがけてハンドルを投げるが、届かない。ポエルスは両手を広げ、右手を突き上げてフィニッシュラインを越えた。
間断をおいて繰り返し天気が崩れ、ただでさえハードなルートで知られるレースは、想像を超えた消耗戦になった。それでも154人がフィニッシュラインに辿りつき、雨風だけでなく、吹雪にも負けない、自転車選手のタフさを印象づけた。
トレック・セガフレードの別府史之選手も、ポエルスのタイムから14分6秒遅れの134位で完走している。6℃以上に上がることのない寒さの中、6時間38分35秒に及ぶ戦いだった。
これまでにツアー・オブ・ブリテンやティレノ〜アドリアティコで区間優勝、今年に入ってからは、バレンシア一周で区間・総合優勝、カタルーニャで区間一勝、直前のフレッシュ・ワロンヌでは4位に入賞しているワウテル・ポエルスにとって、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでの優勝は、キャリア最大の勝利。これまでワンデー・クラシック(セミクラシックでの勝利はすでに経験している)での勝利がなかったチームスカイに、初のクラシック優勝、それもモニュメントにおける勝利をもたらした。
オランダ人によるリエージュ優勝は、ポエルスが生まれた翌年の、1988年のアドリ・ファンデルプール以来。 「ワンデーでいい成績を残して、リオ五輪行きのへの切符を手に入れたい」と控えめにアルデンヌへの抱負を語っていたタフなオランダ人が、もっとも格式高いクラシックレースで勝利を手にした。
選手コメント
ワウテル・ポエルス(チームスカイ) 優勝
『自分のスプリントが悪くないのは知っていたけれど、アルバシーニのスプリントだっていい。それも、250km走ったあとのスプリントだから、どう転ぶかは分からなかった。寒さと雨と雪と…とにかく今日一日の天気のせいで、誰もが疲れきっていた。とにかく自分なりのスプリントをやってみて、幸運なことにそれでリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを勝てたんだ!』
『とにかく天気のせいで本当にハードな一日だった。とにかく暖かさをキープするのがカギだったし、いろいろ備えてはいた。クロージングのスポンサーを喜ばせるために言っているわけじゃないけど、走っている間、それほど寒さは感じなかったよ』
『リエージュを勝てるなんて、うそみたいだ。3年前にあんなにひどいクラッシュを経験したことから考えたら、夢みたいだよ。こんなにタフなエディションで勝つことができて、本当に誇りに思う』
ミハエル・アルバシーニ(オリカ・グリーンエッジ)
『本当にタフな一日だった。とにかくこういう日は、ずっと暖かく、濡れないように気を遣う。特にフィナーレに向けて。けれど、最終盤に向けて何枚かのウェアを脱いだあとに、雪が降ったんだ。本当にあれには参った』
『ゴール前は接戦だったね。調子も良かったし、途中でなんどか飛び出そうとした。最後の数メートルではもう脚がなかった。レースが終わってすぐだけれど、2位でもうれしいと感じるよ』
『リエージュにはサイモン(・ゲランス)のアシストで来たけれど、コート・ド・サン・ニコラで彼が苦しんでいるのに気がついた。それで、自分が勝利を狙わなくちゃならないと思ったんだ。(リュ・ニコラの)石畳で、自分がいちばん強いことにびっくりした。でも結局、いちばん強かったのはぼくじゃなかった。ゴール前のストレートでは、脚の感覚がなかったよ』
ルイ・コスタ(ランプレ・メリダ)
『2016年のルートには600mの上りが新設されて、そこがカギになるだろうことは分かっていた。だから前方に位置して、アルバシーニがアタックしたとき、最大のパワーで追ったんだ。そのときのエフォートで、ぼくの体は限界だった。ポエルスのアタックに、カウンターすることができなかった。1位と2位に入ったポエルスとアルバシーニが、力で勝っていた』
『雨と雪と寒さでタフな一日だった。今まで出場したクラシックでいちばん苦しんだと思う。でもこれはぼくがもっとも愛するクラシック・レースだから、ポディウムに立つことができてうれしい。これだけハードな一日だったから、本当に強い選手だけが、フィニッシュラインにたどりつけたと思う』
サムエル・サンチェス (BMCレーシング)
『フィニッシュラインにたどりついたとき、ぼくの体には何のエネルギーも残っていなかった。サバイバル・レースだった。終盤には雨が降りしきって、たくさんのクラッシュも起きた。本当にハードなレースだったよ』
『もちろん、表彰台に立てたらパーフェクトだったと思う。けれど、ぼくは38歳で、これが13回目のリエージュだ。ハッピーだよ』
イルヌール・ザッカリン(チームカチューシャ)
『とにかくひどい天気だった。気温はゼロのあたりをうろうろして、雨も雪も降った。タフなリエージュ・デビュー戦だったよ。(中略)サン・ニコラではホアキン(・ロドリゲス)と一緒だった。そこでディエゴ・ローザのアタックを追った。レースの終わりのほうで、追走集団からアタックしてみたけれど、前の4人との差は大きすぎた。それでも5位で終えることができたし、今はとても満足だよ』
アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)
『チームの皆にお礼を言いたい。一日すばらしい走りをしてくれた。今日のコンディションのなかで、あんな働きをしてくれたんだ。雹(雹)、雪、雨、気温零度・・・。本当に難しい一日だった。レースを走り終えたときはちょっと不思議な感覚だったけれど、ジロに向けて調子は悪くないことは分かった』
『あの石畳が決定的になるとは考えていなかったんだ。だから、気がついたときには遅すぎた』
ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)
『ぼくたちの走りには満足しているよ。一日脚の感触は悪くなかった。サン・ニコラでは力がみなぎっているように感じたけれど、(リュ・ナニオの)石畳でちょっと苦しんだ瞬間があった。そしてそこが、レースを左右する重要な瞬間だったんだ。もっとも大事な瞬間に、ぼくには何かが少し足りなかった』
ロメン・バルデ(Ag2R・ラモンディアル)
『ウルトラ・ハードなレースだった。本当に本当にハードなレースだったんだ。あんなコンディションでスポーツをする人って、おそらくあまりいないんじゃないかと思うよ。だから、ゴールにたどりついた選手たちの勇気を分かってほしいと思う。ぼくらは、ぼくらのスポーツに敬意を表したんだ。ペダルを踏むことで』
寺尾 真紀
東京生まれ。オックスフォード大学クライストチャーチ・カレッジ卒業。実験心理学専攻。デンマーク大使館在籍中、2010年春のティレーノ・アドリアティコからロードレースの取材をスタートした。ツールはこれまで5回取材を行っている。UCI選手代理人資格保持。趣味は読書。Twitter @makiterao
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