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サイクル ロードレース コラム 2017年10月30日

【ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム プレビュー】2年ぶりにコース刷新 ツールのヒーローたちがさいたま新都心の高層ビル群を駆け巡る

サイクルNEWS by 福光 俊介
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クリス・フルーム(イギリス、チーム スカイ)の3連覇で幕を閉じた、今年のツール・ド・フランス。あれから約3カ月の時を経て、ツールの熱気が日本へとやってくる。

今年のツールといえば、ドイツ・デュッセルドルフで開幕し、ベルギー、ルクセンブルクとめぐって、本来の舞台であるフランスへと進んだ。人々の熱狂はリレーのごとく、国から国へとバトンタッチ。今度は日本の人々がヒーローたちの競演に酔いしれる番だ。

2013年に始まった「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」は、今年で5回目。まだまだ歴史が浅いとはいえ、年々スケールアップしながら大会を成功へと導いていった。その年のツールで活躍した選手たちを招待し、日本文化に触れながら、レースではトップライダーならではの走りを披露する場としてすっかり定着した。

今回ももちろん、さいたま新都心の高層ビル群の中にコースが設けられる。世界に誇る日本の都市機能と、伝統を重んじるツールのエッセンスが融合する。そして、非日常のスピード感を目の当たりにできる絶好のチャンスでもある。

レースで使われるコースは、2年ぶりに刷新された。それでも、テクニカルなコーナーやシケイン、ハイスピード時には時速50kmにも60kmにも達するといわれるストレートは健在だ。なかでもハイライトとなりそうなのは、約300mに及ぶ最後のストレート。接戦となれば、白熱のゴールスプリントになることは必至だ。

そんな新しい周回コースを生かすべく、今年はレースシステムをリニューアル。各チームから1人ずつがエントリーする「スプリントレース」は、1周回で勝負が決まる緊張度の高い競技。実際のレースはフィニッシュ前約1kmからの攻防となり、どのタイミングでスプリントを仕掛けるかなど戦略性が要求される。

これまで行われてきたタイムトライアルは、チーム戦へと変化(女子選手、男子ジュニア選手、パラサイクリング選手は個人タイムトライアル)。1チーム3選手が約2.5kmをどのくらいのタイムで走れるかにトライする。空気抵抗を最小限にとどめるべく、選手たちが先頭交代のローテーションを行いながら進むテクニックに魅了されることだろう。

そして、花形のクリテリウムメインレース。こちらは海外招聘選手・国内参加選手全員が出場。19周回で1着を争う。今回実施される中では、ツールなどで目にするレースに最も近い競技のがクリテリウムといえるだろう。クリテリウムは、短い距離のコースを周回して争われる競技。この大会では、ポイント賞や山岳賞も設けられるほか、万が一メカトラブルなど不測の事態が発生した際はピットゾーンでバイクを修理し、当初走っていた集団へと再合流できる、といったクリテリウム独自のルールが適用される。


さいたまを駆ける選手たちは、海外招聘選手が7チーム26人。今年のツール出場チーム・選手の中から、成績優秀選手を中心に日本へと招かれる。ツールの4賞ジャージのうち、今回は個人総合時間賞「マイヨジョーヌ」のフルームと、山岳賞「マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ」のワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ)が来日。フルームに至っては、日本人選手を除けば唯一の5年連続出場。いわば皆勤賞だ。

今年、7度目のツール完走を果たした新城幸也(バーレーン・メリダ)と、日本のエースの1人である別府史之(トレック・セガフレード)は、昨年に続きスペシャルチーム「ツール・ド・フランス ジャパンチーム」を結成。過去には2人同時に集団からアタックするなど、奇襲戦法でライバルをかく乱したこともあった。2年前には別府が2位になっており、年々コンビネーションを充実させるこのチームは今大会のダークホースとなりそう。

今回は初出場組にビッグネームが多数。ツール第4ステージでの落車で無念の途中リタイアとなったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)は、ツールの名を冠したこのレースでリベンジといきたい。マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)とならび、スプリントレースとクリテリウムメインレース両方で優勝候補に挙がる。昨年のリオデジャネイロ五輪や今年のパリ~ルーベを制したフレフ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)や、今年のツール総合2位のリゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)も勝負強い。

世界のトップライダーを迎える国内参加チーム・選手は7チーム28人。昨年のこの大会で激しい優勝争いを演じた初山翔(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)も再び参戦する。

男子ジュニア選手や女子選手が臨む個人タイムトライアルは、才能溢れる若い力に注目。また、ワールドクラスの選手がひしめくパラサイクリング選手たちの走りも見逃せない。

ツールの感動をそのままに、今年もまた「さいたま」の名を世界へと発信する。J SPORTSでは、11月4日に行われる大会の模様を生放送&オンデマンドLIVE配信でお届けする。

Cycle*2017 J:COM presents 2017 ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム
11月04日 (土) 午後02:30~午後05:30

福光 俊介

ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う

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