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サイクル ロードレース コラム 2018年6月3日

【クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ プレビュー】記念すべき第70回大会、歴史あるアルプス山岳レースはツール・ド・フランスの前哨戦

サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
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ジロ・デ・イタリアの5月が終わり、6月最初のUCIワールドツアーとなるのが、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネだ。ツール・ド・フランスの前哨戦として長年知られてきたこの大会は今年、記念すべき第70回の開催を迎える。

レースは8日間をかけてフランスの南東、アルプスに面したドーフィネ地方を巡る。必然的にツール・ド・フランスでも使われる峠が多く含まれ、ツールの約1ヶ月前という開催時期もあって、ツール上位を狙うチームや選手にとって、格好の脚試しの場となっている。

昨年までツール・ド・フランス通算4度の総合制覇を誇るクリス・フルームは、2012年から6年連続でこのドーフィネにも出場。ドーフィネでの3度の総合優勝は、全てツールでの総合優勝につながった。昨年の場合、ドーフィネ総合トップ10のうち9人がツールにも出場、またツール総合トップ10のうち8人がドーフィネを走っているなど、両大会の関係は非常に深い。

さてそのフルームだが、今年はジロに出場していたためドーフィネは回避。全体を見ても、ジロを走っていた選手の中で、ドーフィネも出場予定なのはわずか7人と、メンバーはジロからほぼ総入れ替えとなる。

ツールも含め注目のビッグネーム、ヴィンチェンツォ・ニーバリ、ロメン・バルデ、ボブ・ユンゲルスの3人はそろって、4月のリエージュ~バストーニュ~リエージュ以来、1ヶ月半ぶりのレース参戦となる。3人とも今シーズン序盤で十分な成果を挙げており、準備期間を経ての、ツールに向けての仕上がり具合に注目だ。

昨年ドーフィネ、ツールともにトップ10入りしたダニエル・マーティン、ツール総合10位のワレン・バルギル、またジロで大活躍したサイモンの双子の兄弟、アダム・イェーツらもツール上位をうかがうために、まずドーフィネで調子が上々なところを見せておきたい。

フルームを欠いたチーム・スカイは、ゲラント・トーマスとミカル・クヴィアトコウスキーのWエースで臨む。絶対的エースを欠いてもスター軍団はタレントに事欠かない。

日本人選手は、新城幸也が唯一メンバーに名を連ねた。調子を上げてきた矢先、5月のツアー・オブ・ジャパンでは、痛恨の落車負傷から途中リタイアを余儀なくされた新城。ツール・ド・フランスのエースとなるニーバリと走る今大会は、自身8度目のツール出場に向けて、最初で最後とも言える、大きなアピールの機会だ。

1週間のツアー・オブ・ジャパンを半分も走れなかったことで、現在思うようなコンディションにないことは想像に難くない。だが、ケガの状態からすれば欠場でもおかしくなかった中で、予定通り出場が決まったことは、チャンスがまだ残されているということでもある。新城はチャンスを諦めずに走るだろうし、日本のファンも彼の走りを真剣に見守り、応援したいところだ。

このほか前半のステージ狙いでは、エドヴァルド・ボアッソンハーゲンや、フィル・バウハウス、ブライアン・コカールといったところに注目か。コカールは所属するヴィタルコンセプトがツール出場を逃したため、地元フランスのワールドツアーで結果を残したいところ。

今年のコースの構成は大ざっぱに言えば、ツール・ド・フランスから平坦ステージとピレネー山岳を取り除き、1週間にまとめたといった風情。プロローグの個人タイムトライアル(TT)、また第3ステージにはチームTTもあり、まさに山岳特化のミニ・ツール・ド・フランスといった出で立ちだ。チームTTより前半の2ステージがアップダウンコース、後半4ステージが山岳コースとなる。

今年の山岳ステージは特に厳しい設定で、4日間毎日、1級以上の山岳が登場し、全ての日が山頂フィニッシュとなる。

終盤2日間、まず第6ステージは、前半・中盤と2つの超級山岳を越え、後半もそのまま2級山岳をこなした後に、1級山岳を上ってゴールとなる。実はこのコース、今年のツール前半戦のヤマ場の一つ、第11ステージとスタート地点がわずかに違うのみで、ほぼ同じコースをとる。走る側だけでなく観る側にとっても、ツールの「予行演習」になるだろう。

最終日の第7ステージは、超級山岳こそ無いものの、1級山岳が合計4つ、しかも最後は山頂ゴールというとんでもないプロフィール。最後はモンブランを望む高原リゾートの町、サン=ジェルヴェ・モン=ブランにフィニッシュする。総合成績争いは、最終日のゴールまで混沌としたまま、トップクライマー同士の手に汗握る撃ち合いを楽しめるだろう。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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