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専修大 松野遥弥
淺野ケニー、市場脩斗、介川アンソニー翔が抜けた今季の専修大を牽引するのは、4年生になった松野遥弥だ。身体能力の高さと当たり出すと止まらないシュート力が魅力のスイングマンは、白鴎大との4回戦ではFG13本中3本成功での7点に終わっただけでなく、「本当に屈辱的な感じです。専修大に来る前とか、来たばかりのころとかは、先輩がすごくいいところを見せてくれて、多分関東一部の中でもトップレベルに入っていたと思うんです。いろいろトラブルがあった中でもこの出来というのは、本当に言葉が出ないです」と話すのも仕方ない内容で、チームは42対79の大敗を喫した。
昨年の松野は、ベンチから出てくるシックススマンとして、オフェンスで能力を最大限発揮することが求められていた。先輩の浅野や市場が卒業したことにより、今年の松野は攻防両面でチームを牽引しなければならないが、白鴎大相手の大敗は自身とチームの現状を思い知らされたのは明らか。専修大の佐々木優一コーチは松野について、「ここから這い上がっていくしかない。全てにおいて自分からやらなければ…」と語る。松野自身も、この敗戦を糧に危機感を持って取り組まなければならないと認識した。
「もちろん、目指すのは優勝と思っていたのですが、この負け方だったり、プレータイムとかも偏りがどうしてもあって、頼れるところが少ない中でも自分からやらなければいけない。そこをコンスタントに20点を取るとか、自分がやらなければならないというのがあります。タフについてくることはわかったうえでしたし、そこでコンスタントに得点するには、(当たりに)体が慣れることもそうですし、試合をイメージして練習でどうやるか。試合と練習だと全然違ったりして、自分へのタフさというのはこういう試合になったほうが実感できるし、ダメだったと思うこともあります」
身体能力の高さとオフボールでディフェンスを振り切れる脚力があることからも、チームメイトとの連携がうまくできれば、松野はオープンでショットを打てる機会が増える。オフェンスに関しては、現時点で持っているスキルに磨きがかかれば、大学でトップレベルの選手になれるだろう。しかし、将来プロ選手として活躍するには、ディフェンスでハードワークを継続することとメンタルタフネスを身につけることが必要。松野自身もそのことは理解している。
「メンタル面は課題で、あの(白鴎大戦)ような状況でも鼓舞したり、内容にこだわってやらなければいけないです。今日の試合は後半になるにつれて気持も落ち込んだり、自分が黙り込んでしまったメンタル面は課題です」。
速攻から豪快にダンクを決めることができるなど、高い身体能力を活かしてアグレッシブにプレーすることが松野にとって最大の武器。オータムリーグではジャンプショットの精度とディフェンスのレベルアップだけでなく、専修大を牽引するリーダーに成長するかという点でも注目したい。
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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