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【八王子学園八王子】十返と平原のワンツーパンチとニャンのステップアップで帝京長岡を撃破 | 高校バスケ ウインターカップ2024
ウインターカップコラム by 青木 崇U18日本代表の十返翔里
八王子学園八王子のスコアリングマシンで、U18日本代表の十返翔里は、大会直前に足首を痛めた影響で伊東純希コーチが帝京長岡戦で先発から外す決断を下す。しかし、本人の強い意志もあってベンチから出てくることになったが、出場時間を限定し、少しでも足首への負担を軽減させるという策でもあった。
両チームともゾーンながら、激しくプレッシャーをかけ続けるディフェンスをしていたことから、試合はロースコアの展開。序盤の八王子は平原侑真がアグレッシブに得点を狙いに行き、十返が1Q1分13秒から登場するまでに8点を奪う。
2Q9分39秒にフリースローで初得点を記録した十返は、19秒後に左ウイングから3Pショットを成功。これでリズムに乗るかと思われたが、バックボード裏のスペースが非常に大きいCコートでの試合が影響したのか、十返に限ったことではなく、両チームともジャンプショットがなかなか決まらない状態で試合が進んだ。
ディフェンス合戦の中で前半を11点リードで折り返した八王子だったが、3Qになると平原が太腿のケアでベンチにいる時間が長くなる。そんな中で試合に大きなインパクトをもたらしたのが、1年生センターのニャン・セハセダト。フィジカルの強さとフットワークを活かしたインサイドゲームで得点を重ね、3Q終盤でリードを27点まで広げる原動力となり、チーム最多タイとなる23点を記録。伊東コーチは「インサイドをよく頑張ってくれた」と、ニャンを称えた。
平原侑真
4Qに警戒していた3Pショットを5本決められたが、「60点台に抑えられたということは、我々にとってよかった」と伊東コーチが語ったように、八王子学園八王子は厳しいディフェンスで帝京長岡との厳しい戦いに勝利。「前半は足が重かったというのがあるんですけど、後半は激しいディフェンスからリバウンド、ブレイクというのがあったので、そのスタイルになってから差が開いたと思います」と語った十返は、速攻やドライブからのレイアップ、アグレッシブに攻めた結果のフリースローで得点を重ね、25分7秒間で23点を記録した。
3Qの大半を休んだものの、平原は4Qで2本のジャンプショットを決めるなど19点で勝利に貢献。「帝京長岡は歴史もあるし、3Pもうまいとわかっていましたが、そこの対策をしっかりしてタフな守備を出せたのが勝因だと思います」と試合を振り返った。十返とのワンツーパンチが爆発という試合にはならなかったものの、2回戦以降平原が素晴らしいシュート力と非凡なゲーム感を発揮できると、U18トップリーグでインターハイ王者の東山を倒した実績がある八王子学園八王子は、メインコートの舞台に立つことも十分に可能なチームと言っていいだろう。
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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