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バスケット ボール コラム 2024年9月12日

【オータムリーグレポート】小学校の時から存在を知る相手を抑え、東海大の勝利に大きく貢献したハーパー

バスケットボールレポート by 青木 崇
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ハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニア(東海大)

ハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニア/東海大

9月7日に日本体育大世田谷キャンパスで行われた東海大と大東文化大戦は、5勝1敗同士のマッチアップということでもオータムリーグ序盤のビッグゲームだった。2Qで大東文化大に2ケタ得点差をつけられたが、後半開始早々に東海大が9連続得点で逆転。その後は終盤まで一進一退の攻防が続いた。

最後の最後で東海大の勝利を決定付けたのは、「元々クラッチな選手なので、やっぱこういうときには任せている」とハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニアが話す轟琉維の3Pショットだったかもしれない。しかし、63対57のスコアで逆転勝利を手にした要因はディフェンスであり、陸川章コーチが「ディフェンスでチームを引っ張る」と評価するハーパーだった。

大東文化大は塚本智裕の堅実なゲームメイクから得点を奪うことで先に試合の主導権を握り、4Qになると4年生ガードの山内ジャヘル琉人が勝負どころでオフェンスを牽引しようとしていた。しかし、それに歯止めをかけたのがハーパー。「小学校の時から知っていて、お互い切磋琢磨し合っている仲間」と言う山内が1対1を仕掛けても、クイックネスとフィジカルの強さを活かしたディフェンスで難しいショットを打たせる。ビッグマンのスクリーンを使って攻めてきても、簡単にズレを作らせなかった。

「やっぱりライバルとなると、より負けたくないっていう気持ちになります。自分はオフェンスじゃなくディフェンス(の選手)なので、そこで自分のライバルであるジャヘルを止められてよかったなと思います」

マッチアップをこう振り返ったハーパーは、試合終了の挨拶後すぐに山内に近寄り、握手をしてお互いの健闘を讃え合った。「試合1試合自分たちもレベルアップしてますし、こういう逆転をした試合はやっぱり自分たちの実力だと思うので、こうやって粘り勝ってたのを勢いにして、また明日の試合に向けて頑張りたい」という思いで迎えた8日の明治大戦も、前半で2ケタのリードを奪われながらも、東海大は粘り強いディフェンスで巻き返し、3Qで逆転して75対64で勝利。11日の筑波大戦も68対37で大勝し、8勝1敗の首位でバイウィークを迎えることになった。

白鴎大撃破を浮上のきっかけにしたい専修大

浅野ケニー

白鴎大を破った専修大の浅野ケニー(写真左)

「本当に一番自分たちがやりたいこととか、私が求めていることというのが、40分しっかりやり通せたベストゲームだったかなと思います」

専修大の佐々木優一コーチは、8日に6勝1敗で首位だった白鴎大を80対67で勝利した試合をこう振り返る。試合序盤から市場脩斗と浅野ケニーの4年生が軸となり、フィジカルの強い相手に対してリバウンド争いとハッスルプレーで優勢になり、セカンドチャンスを得点に結びつけられたことで主導権を握ることができた。

強靭な体格を持つ留学生のモンガ・バンザ・ジョエルに対しては、マッチアップする浅野と介川アンソニー翔をヘルプしながら、粘り強くチーム・ディフェンスを継続できたことで、5点に抑えることに成功。オフェンスに目を向けると、ボールのないところからペイント内へのカットで得点するシーンが何度も見られるなど、ボールと選手の動きが見事に連動していた。

留学生不在の中で今年のオータムリーグを戦うことになったが、佐々木コーチが「今シーズン始まってからやっていたバスケットから形を変えざるを得ないような状況の中で、リーグ戦を戦うごとに少しずつ積み重ねていって形になっているという実感がありました」と語ったように、浅野が26点、市場が20点、介川が14点をオフェンスを牽引しただけでなく、松野遥弥がベンチから出てきて3P2本の6点、5リバウンド、4アシストと攻防両面でステップ。70点未満に抑えたのが5試合を数える白鴎大から80点を奪っての勝利は、専修大にとっては大きな意味があった。

「今日は本当に集中していて、ゲーム中でも私の指示にしっかり耳を傾け、(相手に)読まれている時に“次の対応をこうしよう”というように、それぞれの役割を選手たち自身が意識して遂行してくれました」

選手たちをこう称賛した佐々木コーチは、白鴎大戦のパフォーマンスをベースにチームがよりレベルアップすることを期待している。浅野がFIBA 3x3 U23 ワールドカップ2024に日本代表として出場するため、専修大にとって次の神奈川大戦が21日に変更された。上位校との差を広げられないことと、白鴎大戦の勝利がまぐれでないことを証明する意味でも、ビッグゲームになるのは間違いない。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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