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WBC敗退後、取材対応する山本
山本由伸は、なぜ「69球」で降板しないといけなかったのか
静かなクラブハウス外の通路。やや薄暗いスペースにところ狭しと日本のメディアが集まり、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、侍ジャパンの選手たちを待っていた。
ロープで仕切られたエリアがミックスゾーンとして、取材可能となっていた。試合終了から1時間を過ぎたころ、選手たちが帰途についた。
「もう本当に悔しいですね、心から。今はもう負けてしまったので、悔しいとしか言えないですけど。それだけですね」
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準々決勝のベネズエラ戦に先発した山本 由伸(31、ドジャース)は4イニングで69球を投げ、4安打2失点、1四球、5三振。大会規定の球数制限には、あと11球だった。
試合後の井端監督は継投のタイミングについて説明。「イニングの途中で代えるのは、次に行く投手に負担がかかる。ある程度、60球くらいをメドに最初からプランを立てていた」。
しかし、セオリーなら山本のようなエースが1人でも多く投げるはず。井端監督は明言しなかったが、WBC特有の悩ましい事情があった。
関係者によれば「60球」程度の球数は、ドジャースからのリクエストだったという。WBCに参加するメジャー選手の起用方法は、メジャー球団の意向を反映させなければいけない。開幕を見据えた調整を併行することが、各選手の参加条件のようなものだからだ。
大谷 翔平(31、ドジャース)の「DH専任、投手起用なし」にしかり。もちろん、これは日本代表だけではない。米国代表も登板間隔、球数、打者なら打席数まで所属チームから代表チームに指示がある。
キャンプ中にブルペン投球する山本
井端監督も8人を招集したメジャーリーガーたちの起用法に注意を払った。山本が降板する直前。4回2死で62球。三塁側ベンチから、能見投手コーチがマウンドに向かったが、『大丈夫』のジェスチャー。
マウンドに集まりかけた内野手に両手を広げて、ポジションに戻るように促した。『ツーアウト』。中継に映った山本の口元は、そういっているように読み取れた。能見投手コーチは、右手に持った手帳をしまうことなく小走りでベンチに戻り、井端監督に一言何かを伝えた。
続投。両手を上に掲げると、サルバドール・ペレスに対峙した。フルカウントから7球を投じ、見逃し三振。山本も5回のマウンドには向かわず、ここで交代する、ということを理解していたのだろう。1度、雄叫びをあげるとベンチ前までハイタッチで迎えた選手たちと手を合わせた。
「立ち上がりいきなりホームラン打たれて。2回も長打からランナーを出して、勝ち越しを許して3回、4回なんとか抑えられましたけど、立ち上がりに失点してしまったっていうのは、ちょっと勢い、すごい勢いのあるチームだったので後々の試合展開にも響いてしまったと思います」
1回先頭のロナルド・アクーニャ Jr.に右中間へソロを浴び、先制点を許した。2回にも先頭から連打で2点目を献上。しかし、その後は落ち着いたゲームメークでマウンドを降りた。
侍ジャパンの敗退から3日後、ドジャースは山本を開幕投手に指名した。日本のエースは、ワールドシリーズ3連覇を目指すチームのエースでもある。ベネズエラがWBC初優勝を決め、各メジャー球団は2026年シーズンの開幕へ向かう。
文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
X(旧:Twitter)
@YamadaMLB
Instagram
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