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バットの軌道を確認する村上
午前10時50分だった。
「村上は疲労のためスクラッチ(直前でのメンバー変更)する。長時間移動に備えるため」
2月26日(日本時間27日)のオープン戦。ホワイトソックスの村上宗隆内野手(26)はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて、日本に出発する前、最後の実戦に出場する予定だった。
対戦相手のドジャースはグラスノーが先発。ワールドシリーズ連覇で先発3本柱を務める速球派右腕との対戦は、WBCに向けて一線級投手へのリハーサルであり、メジャー1年目の順応をはかるための試金石にもなるはずだった。しかし、プレーボールの2時間前に球団広報より連絡が入った。
「連日、休みなくやっていたので、疲れもたまっていましたし、自分の体的にも感覚とか悪くないので、明日フライトがあるのでそちらを優先しました」
村上は、オープン戦開始前に日米のメディアに対応。当初、2回終了時点までベンチで試合をチェックする予定だったが、それもキャンセル。荷づくりと体のケアに時間を使った。
そもそも、村上の春季キャンプとオープン戦の過ごし方は、かなり異例のハイペースだった。通常、2月中の主力選手はオープン戦に出場しても2~3打席で交代することが多い、しかし、村上は4打席に立つこともあった。一塁の守備にもつけば、ほぼフル出場だ。
「毎日休みのなく練習があって、気を抜く時間もなかったですし、その点で言うと常に気を張っている状態と新しい刺激の中で練習していたので、自分が思っている以上に疲れはたまっていたかなと思います」
一塁の守備につく村上
練習日でも試合でも、早出の守備練習では一塁と三塁で基本的なゴロ捕球、グラブや一塁ミットのハンドリング練習に取り組むことが日課だった。さらに専属の八木通訳がいるとはいえ、異なる言語と文化の新生活は疲労を加速させた。
ウィル・ベナブル監督は村上の出場回避について「全身の張り」と一般的な疲労感が強い、との説明。これを受けて日本メディアから村上に対して「具体的にどこに疲労があるか?」と「心も体も…はい(笑)。でもWBCにしっかりコンディション良く出るための調整だと思っているので、そこを優先しました」と返答した。
ただ、少なくとも負傷での出場取りやめではなかったことに安堵し、私たちは出発を見送った。
「バットを振れるところもそうですし、守備も全てにおいて準備ができたのかなと思います」
ハイペース調整は、結果的にWBCへの準備を充実させた。打撃フォームは日本時代よりも右足の上げ幅を小さくして、タイミングの取り方を工夫。投球フォームが日本に比べ変則的でタイミングが速いメジャー投手に対応するために試行錯誤を続けた。
「すごく光栄なことですし、自分の中で誇りに思えることなのですごくうれしく思いますね」
日の丸を背負う決意をそう語った。2023年の前回大会では、序盤の不振で4番を外れる悔しさも味わった。一方で準決勝、メキシコ戦での劇的なサヨナラ二塁打、米国代表との決勝戦での本塁打など勝負強さも発揮した。強化試合が行われる大阪から、村上は合流する。
文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
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@YamadaMLB
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