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今年も選手名鑑の時期が来ました。この時期に各社から発売される選手名鑑は、選手のプロフィールや成績、データなどが掲載され、野球観戦に欠かせないアイテムですが、載っているのは選手だけではありません。
監督、コーチといった首脳陣の一覧もあるわけですが、近年のベイスターズを見ると、肩書きがやたらと長いコーチ、さらに近年から登場した新しい肩書きのスタッフなどが目に付きます。
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まずコーチに関しては、かつてのような単なる投手コーチ、打撃コーチというのは見当たらず、打撃コーチは打撃戦術(中井大介)、打撃育成(大村巌)に分かれており、二軍は打撃育成コーチ兼巡回打撃育成コーチ補佐(鈴木尚典)、さらに巡回打撃育成コーチ(田代富雄)と役割分担されています。
投手コーチも投手戦術・育成という肩書きで、チーフ(一軍・小杉陽太、二軍・入来祐作)と同職(一軍・藤岡好明、二軍・八木快)のそれぞれ2人体制となっています。
守備・走塁に関しては、内外野でそれぞれ守備走塁戦術・育成兼ベースコーチという1行では収まりきらないほどの長い肩書きで、一、二軍にそれぞれの担当(一軍内野・藤田一也、一軍外野・河田雄祐、二軍内野・進藤達哉、二軍外野・上田佳範)がいます。
バッテリーコーチも戦術・育成の肩書きが付き、一軍が加藤健、二軍は辻俊哉が担当。二軍にはさらに野手育成という肩書きのコーチが2人(大野貴洋、柳田殖生)存在し、それぞれが指導を行っています。
各部門を「戦術」と「育成」に分離し、より細かい指導を目指しているわけですが、スタッフの一覧を見ると、コーチ以外にも近年は「コーディネーター」という役職が存在し、投手が大原慎司、野手は万永貴司が担当しています。
さらに野手コーディーネーター補佐兼プロフェッショナルデベロップメントコーチ(佐野誓耶)という、恐らく史上最も長い肩書きの役職もありますが、そもそもコーチとコーディネーターの違いは何なのでしょうか。
調べてみると、コーディネーターの主な役割は、現場とフロント(育成部)を繋ぎ、球団全体として一貫した育成方針を徹底させる役割を担う、となっています。
役割としては、コーチが個別の選手に対して、日々の練習での技術指導や試合中のアドバイスを行うのに対して、コーディネーターは全体的に、動作の分析など理論やデータに基づいて、故障しにくいフォームや効率的な動きを指南することになります。
さらに具体的に言えば、コーディネーターは二軍の若手選手に対して、一軍で必要とされる技術や意識を指導し、さらに二軍から一軍に昇格する選手のパフォーマンスの調整をサポートする役割もあります。
補佐の肩書きが付いた佐野氏は、個別のスキル向上やメンタル、フィジカル両面を含めた包括的な育成をサポートするということです。
コーチの細分化やコーディネーター職の導入は、MLBの影響と言えそうですが、コーチについては昨年まで存在したオフェンスコーチの肩書きが消えたように、色々な意味で試行錯誤が続いているようです。
船頭多くして、という不安もなくはないところですが、役割分担の徹底や新たな役職の導入などが、全体的なレベルアップにつながることを期待したいところです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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