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野球 コラム 2026年1月29日

ダルビッシュ、世界一連覇へ『特命コーチ』就任

MLBコラム by 山田 結軌
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2023年大会時、若手投手陣に寄り添い話すダルビッシュ(右は阪神の湯浅、左は当時楽天の松井)

世界一に向け、心強い援軍が2大会連続で加わる。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表、侍ジャパンにパドレスのダルビッシュ有投手(39)が加入する。

選手としてではなく、アドバイザー的な役割で後輩選手たちをサポートする。右肘の手術で2026年のシーズンは、試合レベルで投球することができない。リハビリ期間だが、2月の宮崎合宿からチームに合流し、WBC本大会の開幕まで『特命コーチ』を務める予定だ。

ダルビッシュは日本の後輩たちのために何か助けたい、という気持ちが強い。それは、過去に親交があろうが、なかろうが、後輩選手から頼りにされればでき得る限り応えてきた。

メッツの千賀滉大(32)はメジャー移籍前、交流がなかったが、ダルビッシュにSNSを通じてメッセージを送った。ダルビッシュは面識のなかった後輩をテキサス州ダラスの自宅に招いて、オフに合同自主トレを実現させた。メジャーの第一線でプレーしながら、常に日本球界と日本選手を気にかけている。

アメリカでプレーする選手たち、特に投手の映像を日頃からチェックする。後輩たちから求められれば、親身にアドバイスを送ってきた。今季から楽天でプレーする前田健太投手(37)が証言する。

「ダルさんって、僕のマイナーの試合も見てくれているんですよ。しかも、1試合だけじゃなくて、継続的にみてくれていた。『よくなってきたね』とか、改善されたポイントとか連絡をくれるんです。ダルさんに『よくなっている』と言われれば、それは自信になりますから、うれしいですよ」

MLBの選手のみならず、日本プロ野球の映像もみて、日本の選手たちの動向もインプットし続けている。何か力になりたい、という思いが強いからだ。そして、日本球界の発展を願っている。

「将来、日本の野球が世界一でトップになってほしい。メジャーよりも日本でプレーすることを選ぶ選手が世界から出てきてほしい」

2023年大会時、マイアミでのチーム練習後に取材対応するダルビッシュ

ダルビッシュは、そう願っている。だからこそ、自身の経験や知識を惜しみなく伝える。3年前の2023年の大会では、投球データの読み解き方、配球への生かし方を日本の選手たちに教えた。

データの持つ意味、練習への落とし込み方、理解を深めることに尽力した。日本のために、という思いに加えて、ダルビッシュ自身も若い選手たちから学びたい、という思いがあるはずだ。

今回の役割を引き受けた理由は、決してMLBを長く経験した投手としての助言を与えたい、というだけではない。後輩たち、若い投手たち、打者たちが日本でどういう指導を受けているのか、あるいは、どういう理論やトレーニング方法でパフォーマンスアップに取り組んでいるのか。

謙虚に貪欲に1人の人間として、1人のアスリートとして学ぶ、という姿勢がダルビッシュにはある。

現在、ダルビッシュはパドレスと今季から残りの3年契約を見直す調整をしている。今は、あくまでのサンディエゴ・パドレスの選手。チームに貢献したい思いが大前提にありつつ、限られた侍ジャパンとの交流もまた、大切にしたい。

今大会のメンバーの多くが、2009年に侍ジャパンが韓国代表に勝利し、2連覇を成し遂げた当時の胴上げ投手、ダルビッシュを見て育った世代だ。選手たちが尊敬する気持ちは絶大だ。侍投手陣をまとめ、世界基準で戦う知識と経験を伝え、意識改革を導く。WBC連覇に向け、『ダル効果』は必ず現れるはずだ。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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