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野球 コラム 2026年1月28日

侍ジャパン、ラスト1人は

MLBコラム by 山田 結軌
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吉田正尚(レッドソックス/2023年3月撮影)

世界一の連覇を目指す侍ジャパンのメンバーは、30人中29人まで発表された。残る1枠は、メジャー組の誰かを待っている。

カブスの今永昇太投手(32)か、メッツの千賀滉大投手(32)か、レッドソックスの吉田正尚選手(32)か。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場登録する30人のうち、すでに投手は15人が発表済みのため、野手は現状で14人。あと1人は野手が入る見込みだ。

ただ、最後の1枠には壁がある。近年に負傷歴がある選手は、保険会社の査定で「慢性的な症状の可能性がある区分」に入る場合がある。

WBCでは、MLBの40人枠に入る選手らを対象に、MLB側が保険を手配する仕組みがある。査定担当者が各選手の医療記録を確認し、「同じ保険条件で引き受け可能」か「引き受け不可」に分けるという。

今回、カルロス・コレア(アストロズ)が保険を受けることができず、プエルトリコ代表入りを断念した。引き受け不可の理由は複数あり、過去の負傷歴から慢性的と判断される場合や、前年に長期間負傷者リストに入っていた場合が挙げられる。

これを身近な例に置き換えると盗難が多い車種の高級車に車両保険を付けたいが、修理費も支払い額も高額になるため、保険会社が「この条件では引き受けない」と判断する場面に近い。近年、ケガがちな選手には、そもそも保険がかけられない、というケースが起こり得る、ということだ。

千賀滉大(メッツ)と吉田正尚(左)

WBCの保険の役割は大会中の負傷で、レギュラーシーズンに出場できない期間が出た場合、球団が支払う年俸の負担を保険が補う。保険は「大会で起きた負傷か」を判定するために前後のメディカルチェックを使い、対象と認められれば球団に補償が入る。

代表側は投手であれば投球数の上限や登板間隔の計画を示し、球団の不安を減らそうとする。2023年大会でエドウィン・ディアス(プエルトリコ代表)が右膝を負傷したケースでは、メッツが保険で年俸分の補償を受けると報じられた。

今永昇太(カブス)

2023年、ドジャースのクレイトン・カーショーは保険が高額になることを理由に、ドジャースが出場に難色を示し、カーショーは結局、出場が叶わなかった。ただし同年、タイガースはミゲル・カブレラの保険要件を外し、万一の損失を球団が負う決断で出場を可能にしたと伝えられた。

今永、千賀、吉田の選択肢が残る侍ジャパンの最後の1枠は、戦力だけで決まらない。本人の意思、球団の判断、保険の可否という3つの関門を同時に越えて、初めて現実の招集につながる。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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