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野球 コラム 2025年10月29日

大谷翔平、二刀流として世界一へ

MLBコラム by 山田 結軌
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2-3月で投手調整をするドジャース大谷

二刀流として、初めてワールドシリーズ(WS)のマウンドに立った。ポストシーズン進出がかなわなかったエンゼルスでの7年間。右肘は2度、手術した。

投手として、復活できる保証はなかったが、もう一度、パワーピッチャーとして戻る、そして力勝負をする。ドジャースの大谷翔平投手(31)は10月28日、WS第4戦のマウンドに上がった。

「昨日(第3戦)はしっかりケアして、それなりに試合の後に時間も取って、ちゃんとケアをして(試合に)入れたので、あれだけ長い試合をやった後に先発というのは、あることではないですけど、でも今日こうやっていい状態で試合に臨めたのも、いろいろとサポートしてくれた人たちのおかげと思っています」

第3戦は延長18回、6時間39分の超ロングゲーム。大谷はフル出場して、9度出塁した。前夜、ベッドに入った時間は深夜2時。周囲のサポートスタッフへの感謝とともに右腕を振った。

結果的に7回途中、4失点で敗戦投手。3回にゲレーロJr.に2ランを打たれたが、1-2でチームに勝利のチャンスを与えていた。しかし、7回に先頭から、バーショーに右前打、続くクレメントは左中間フェンス直撃の二塁打の2連打。無死二、三塁のピンチを招いて、降板した。

2-3月で投手調整をするドジャース大谷

「スターティングピッチャーとしては、最低でも6回、きょうはもちろん7回まで投げ切れれば、一番良かったですけど、そこができなかったことが悔やまれます」

93球を投げたため、登板間隔を考慮すれば、WS期間中の先発はもう、ない。しかし、リリーフ投手ならもう一度、マウンドに立つ可能性を否定しなかった。第7戦までもつれた場合、中3日で投げる可能性がわずかながら、ある。

「もちろん全試合、必要であれば準備したいですし、昨日(第3戦)みたいに延長戦に入ってなかなか決まらない試合もあると思うので、いつでもいけるように準備したいです」

第5戦から、試合前練習でキャッチボールなどの投手調整をせずに回復に努め、打者に専念する、という選択肢もあるはずだ。しかし、チームの勝利に貢献できるなら、リリーフとして登板する覚悟を決めている。あえて「全試合」と言った言葉に、大谷の強い気持ちがにじんだ。

試合中は、DHとして打順がまわるため、救援登板に備え、ブルペンを行き来することが難しい場合もある。2023年のWBC(ワールドベースボールクラシック)の決勝で経験はあるが、あくまで奥の手、だ。9回までで試合が終わる場合、現状の先発とブルペン陣を信頼して、託す。基本的には、そう考えている。

2勝2敗のタイになった。25年ぶりのWS連覇を目指すドジャースとカナダ唯一のMLB球団として、一国の期待を背負うブルージェイズ。実力が拮抗する頂上決戦で二刀流は、残る試合も投打での貢献をするつもりだ。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
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