【横浜好き】1位は小田康一郎、2位で島田舜也を指名。ベイスターズのドラフト会議を振り返る

小田康一郎（青山学院大学）

10月23日にドラフト会議が行われ、ベイスターズは支配下5人、育成1人の6名の交渉権を獲得しました。

1位入札ではスタンフォード大学の佐々木麟太郎内野手を指名するサプライズもありましたが、福岡ソフトバンクとの抽選に敗れて、青山学院大学の小田康一郎内野手の指名となりました。相川亮二新監督のもと、新たな出発となるベイスターズの新戦力を調べてみました。

1位の小田康一郎は、パンチ力もある天才的な打撃が魅力の内野手。岐阜県の中京高校では1年夏の甲子園に出場し、打率.333をマークしてチームのベスト4進出に貢献しました。

青学大でも1年春からレギュラーとなり、4年春のリーグ戦では本塁打と打点の二冠を獲得するなど、ベストナインに3度選出されています。4年時には侍ジャパン大学日本代表として日米大学野球選手権で打率.348、1本塁打、3打点をマークし、5戦全勝で優勝したチームの主軸として活躍しました。

大学では主に一塁で起用されましたが、遊撃以外の内野はどこでも守れ、攻守での状況判断の良さが評価の高い選手です。

2位の島田舜也（東洋大学）は、最速155キロのストレートにツーシーム、カットボール、スプリットなど多彩な変化球が武器の本格派右腕。

千葉県の木更津総合高校では2年秋の関東大会出場が最高成績で、大学では3年秋の2部リーグで5勝1敗、防御率0.64の好成績で2部最高殊勲選手に輝き、チームの1部復帰に貢献しました。160キロが目標という剛腕は、将来的のエース候補として期待されています。

3位の宮下朝陽（東洋大学）は、広角に長打が打てる打撃に堅実な守備にも定評がある大型内野手。北海高校では4番・遊撃手として3年春夏の甲子園に出場。大学でも1年春からレギュラーとなり、2部リーグでサイクルヒットを記録。2年時には侍ジャパン大学日本代表にも選出されています。

4位の片山皓心（Honda）は社会人5年目で、10月末で27歳になるサウスポー。茨城県の日立第一高校では甲子園出場がありませんでしたが、桐蔭横浜大学で4年秋のリーグ戦で6勝、防御率1.39で最優秀投手賞に輝きました。

Hondaでも1年目から主戦投手として活躍しましたが、2度の左肘手術と挫折も味わっています。140キロ台のストレートにスライダー、カーブ、カットボール、チェンジアップと変化球も豊富で、即戦力のオールドルーキーとして、1年目から一軍での活躍が期待されます。

5位の成瀬脩人（NTT西日本）は、広い守備範囲と遠投110mの強肩が魅力の内野手。東海大菅生高校では甲子園出場はなく、東海大学でのリーグ戦通算成績は36試合出場で打率.221でしたが、NTT西日本では1年目からレギュラーとなり、2度の都市対抗出場でチームはいずれもベスト8進出を果たしています。

今季は遊撃手としてプレーするなど二遊間をこなす器用さもあり、逆方向に強い打球を放つ打撃など、まだまだ伸び代もありそうな選手です。

育成1位の清水詩太（京都国際高校）は、高校通算25本塁打を誇る右の大砲候補。高校では1年春からベンチ入りし、2年夏は8番・三塁手としてチーム初の全国大会優勝メンバーとなっています。3年夏には4番打者として甲子園ベスト8の原動力となり、俊敏な動きを見せる守備も魅力で、将来が楽しみな選手です。

今年の指名は即戦力が期待される内野手と投手、育成では将来の主軸候補の高校生内野手と、意図がはっきりしたドラフトとなりましたが、相川新監督のもと、悲願のリーグ優勝を目指すチームで、何人の選手が一軍で活躍できるのか、注目したいと思います。

文：大久保泰伸