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ポストシーズン勝ち上がり
今季のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズは、ブルージェイズが本拠地ロジャースセンターでの第6戦を6-2で勝利して、シリーズを3勝3敗の五分としたことにより、全ては第7戦で決することとなった。
◆試合結果
マリナーズ |0 0 0 0 0 2 0 0 0|2
ブルージェイズ|0 2 2 0 1 0 1 0 X|6
この試合でも2本塁打を放つなど、打棒の勢いで相手を押し切ったブルージェイズは、中でも主砲ブラディミール・ゲレーロJr.が、恐るべきパフォーマンスを見せている。
第6戦ではこのポストシーズン第6号本塁打を放ったほか、バットを折りながらも、1スイングでボールに3度コンタクトして外野までボールを運んだ単打で出塁するなど、何でもありの状態となっている。
一方、試合内容的にはマリナーズに勝ち目がなかったわけではないが、シアトルは守備でのミスから相手に先制点を献上すると、この試合でマリナーズは今季ワーストの3失策。
さらに試合前半に2度あった一死満塁のチャンスを、2イニング連続してダブルプレーでふいにするという、自滅とまでは言わないまでも、自ら流れを手放す形で、第7戦に運命を委ねることとなってしまった。
勝者総取りの第7戦は、両チームとも先発投手からブルペンに至るまで、起用可能な全人員を動員する総力戦となることが予想されるわけだが、『MLB.com』によると、「これまでポストシーズンシリーズの第7戦をホームで戦ったチームは、30勝29敗としている」とのこと。
歴史的に見ると、ホームチームがやや有利な統計となっているが、近年の例を見てみると、ビジターチームが3連勝(中立地開催の2020年を除く)しており、サンプル数は少ないながら、傾向としては、敵地でプレーするチームに分がある流れになっている。
ちなみに、ブルージェイズがポストシーズンで第7戦をプレーするのは、1985年以来であり、マリナーズは今回が球団史上初となる。
そんな運命の一戦は、勢いに乗るブルージェイズ打線に対し、マリナーズの投手陣がダメージを最小限に抑えつつ、試合終盤まで僅差で競り合う展開に持っていけるかどうか、というのが、主な構図となるだろう。
マリナーズは第3戦で先発登板したジョージ・カービーが、先発マウンドに上がる予定となっているが、カービーは第3戦で4回8安打8失点とブルージェイズ打線に打ち込まれているのが気掛かりなところ。
総力戦となる第7戦では、ブライアン・ウーやブライス・ミラーといった先発投手もブルペンに控えており、状況次第では早い段階での投入もあり得る。
だが、ブルージェイズ打線はゲレーロJr.(OPS 1.532)以外にも、ジョージ・スプリンガー(OPS .864)、ネイサン・ルークス(OPS .824)、アーニー・クレメント(OPS 1.121)、そして第6戦で本塁打を放ったアディソン・バージャー(OPS .892)らが名を連ねている。
現状、どこからでも得点できるラインナップとなっているため、マリナーズが第6戦で見せた守備の綻びを再現させてしまうようなことがあると、序盤の展開次第では、ホームチームが一気呵成に試合の行方を決めてしまうことも大いに考えられる。
カービーのバウンスバックと、堅守の立て直し。その辺が、マリナーズが球団史上初となる悲願のWS進出を果たす上での大きなポイントとなりそうだ。
J SPORTS 編集部
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