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野球 コラム 2025年10月7日

佐々木朗希、指揮官の謎采配を救う。現地メディアは「セーブだけでなく信頼も勝ち取った」と伝える

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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佐々木朗希(ドジャース)

10月に誕生した新守護神が監督による迷采配の招いた窮地を救った。

ドジャースは現地6日(日本時間7日)に、敵地『シチズンズバンク・パーク』で、フィリーズとのナショナルリーグ ディビジョンシリーズ第2戦を迎えた。

この試合で佐々木朗希は、4-3と1点リードながら二死1・3塁と一打逆転というピンチの場面で登板すると、今季ナ・リーグ首位打者のトレイ・ターナーを二塁ゴロに打ち取り、ポストシーズン2つ目のセーブをマークした。

ドジャースは4-1とリードして9回を迎えると、ここでデーブ・ロバーツ監督は何を思ったのか、それまで好投していた2番手のエメット・シーハンを続投するでもなく、佐々木をマウンドに送るでもなく、今季ドジャースが抱えるブルペン問題の一部と言えるブレイク・トライネンをマウンドに上げ、あわや逆転という自滅的な筋書きを演出しかけた。

最終的に9回の冒頭から起用するべきだった佐々木の投入により事なきを得たが、一歩間違えばシリーズそのものの流れが変わりかねない判断を下しただけに、現地メディアはこの継投について、反応を示している。

◆試合結果
ドジャース|0 0 0 0 0 0 4 0 0|4
フィリーズ|0 0 0 0 0 0 0 1 2|3

現地スポーツ情報サイト『ザ・スポーティングトリビューン』は試合後、「ドジャースがロバーツ最新のギャンブルを乗り切り、ササキがフィリーズの反撃を阻止」と題した記事を掲載。

ロバーツ監督の采配について、「なぜデーブ・ロバーツ監督が9回にブレイク・トライネンを起用したのかは、誰にも分からない」とした。

その上で、「トライネンはシーズンを通して本調子からは遠く、4-1の試合で、ブルペンの休息は十分であり、フィリーズ打線の中核が迫り来るなか、この決断は、良く言ってもリスキーだった。最悪の場合、監督による誤りだった」と評した。

さらに記事では、この継投策について、「エメット・シーハンは、それまで2イニングを圧倒していた」とした上で、「しかし、ロバーツ監督は時代遅れの『直感』へと立ち戻り、もう少しで全てを台無しにしてしまうところだった」と酷評。

試合を救った佐々木については、「23歳の日本から来た天才は、両コーナーに走者を背負い、二死ながら90フィート(27.432m)先に同点の走者がいるという、これまでのMLBキャリアで最もプレッシャーのかかる場面で登板した。ノー・プロブレムである」とした。

そして、この試合最後のアウトについて振り返った上で、「ササキはセーブだけでなく、信頼も勝ち取った。10月に大望を抱くチームにとっては、それが全てだ」と伝えている。

同様に『スポーツ・イラストレイテッド』誌も試合後、電子版に「ドジャースはなぜロウキ・ササキではなく、ブレイク・トライネンを9回に登板させたのか?」と題した記事を掲載。

試合の顛末をまとめた上で、試合後のロバーツ監督による「あの場面は(トライネン起用に)自信を感じていた。必要とあらば、彼(トライネン)の後にはベシアも控えていた。だから、私は機先を制して彼(佐々木)をあの場面に使いたくなかったんだ」。

「繰り返しになるが、私は重要な場面で登板する何人かのリリーバーには、自信を持っている。幸いにも、彼(佐々木)は必要な場面で準備ができていた。私はトレイと彼の対戦が良いと思ったし、彼は我々のために重要なアウトを取ってくれた」とのコメントを伝えた。

そして、「月曜のパフォーマンスを考えると、ロバーツ監督が再び重要な場面でトライネンを信頼するとは考え難いし、ドジャースがナショナルリーグチャンピオンシップシリーズに進出した場合、彼がロースター入りするかどうかは定かではない」と論じている。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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