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ブルージェイズとヤンキースによる、アメリカンリーグディビジョンシリーズの第2戦は、本拠地ロジャースセンターの大観衆に後押しされたブルージェイズが13-7と大勝し、シリーズ2連勝でチャンピオンシップシリーズ進出へ王手をかけた。
◆試合結果
ヤンキース |0 0 0 0 0 2 5 0 0| 7
ブルージェイズ|0 2 3 6 1 1 0 0 X|13
ブルージェイズは第1戦も打線が爆発し、10-1で東地区のライバルを下しているが、スポーツサイト『ジ・アスレチック』が現地5日付で掲載した記事によると、「ポストシーズンにおけるシリーズ最初の2戦での合計23得点はメジャー史上最多記録」とのこと。
裏を返せば、ヤンキースによるポストシーズンシリーズ最初の2戦での合計23失点はメジャー史上ワーストということになる。
また、同記事では、「ベースボールリファレンスによると、球団史上ヤンキースがプレーオフで2試合連続して2桁失点を喫したのは初めてのこと」と伝えており、ヤンキースはトロントにて、文字通り一敗地に塗れたわけだが、果たしてこの窮地から巻き返すことはできるのだろうか。
『MLB.com』によると、「ディビジョンシリーズが、現行の2-2-1方式(上位シードチームの本拠地で最初の2戦を行い、下位シードチームの本拠地で続く2戦を行った上で、第5戦を再び上位シードチームの本拠地で開催)となって以降、ホームでの第1戦と第2戦で勝利したチームは、34回中31回(91.2%)勝ち上がっており、うち20回はスイープだった」とのこと。
また、同サイトは仮にヤンキースがトロントでの第5戦を強いたとしても、「今年、ヤンキースは同地では9試合のうち1勝しかできてない」と、ここからの巻き返しを期すヤンキースの前に立ちはだかる壁の高さを指摘している。
しかし、ディビジョンシリーズで敵地での2連敗から3連勝を果たした3例のうちの1つはヤンキースによるものであり、ヤンキースがインディアンス(現ガーディアンズ)を大逆転で撃破した2017年のディビジョンシリーズは、その3例のうちで直近の出来事となっている。
そして、当時ルーキーだったアーロン・ジャッジは、その2017年のシリーズ全5試合に出場しており、トロントでの第2戦を終え、「これは前にも経験したことだ。僕がルーキーだった17年は、ワイルドカードゲームで勝ち上がって、クリーブランドへ行ったのだけど、最初の2試合で負けたんだ」。
「彼らもまた、その年の地区優勝チームで、前年にはワールドシリーズに進出したばかりだった。それでも僕らは勝ち上がったんだ。僕らのチームには、ワールドシリーズに出場し、厳しい瞬間を経験した選手たちがいるし、シーズンを通して窮地の中でプレーしてきたんだ」。
「だから、とにかく試合に出て、自分たちの仕事をするしかないんだ」とコメントしている。ヤンキースとしては、この頼れる主砲の経験値を大いに活かしたいところだろう。
また、ヤンキースにとっては、今後のバウンスバックへ向け、トロントの第2戦ではポジティブな要素が2点あった。
1つ目は、遅きに失したとはいえ、ヤンキース打線がブルージェイズのブルペンから7点を挙げたこと。ブルージェイズは9月に好調だったジェフ・ホフマンとジャリエル・ロドリゲスをこの試合では温存。
同じく好調のまま、ポストシーズンを迎えたブランドン・フィッシャーとセランソニー・ドミンゲスはこの試合で失点していないが、それでもこの7得点はヤンキースにとって、無意味ではなかったはずだ。
そして、ヤンキースにとって2つ目のポジティブな要素は、この第2戦で2番手投手のウィル・ワーレンが6失点しながらも4回2/3を投げたことで、ブルペンに完全休養を与えることができた点である。
今季チーム最多奪三振のカルロス・ロドンが先発し、休養万全のブルペンが控えるヤンキースと、打棒大爆発中のブルージェイズ打線が対戦するブロンクスでのシリーズ第3戦には、果たしてどのようなストーリーラインが用意されているのだろうか。
J SPORTS 編集部
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