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野球 コラム 2025年10月4日

フィリーズvs.ドジャース、ディビジョンシリーズで実現したヘビー級対決のみどころ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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大谷翔平(ドジャース)

この2チームが、最大でも5試合で終わってしまう3戦先勝方式のディビジョンシリーズで激突するのは、いささかもったいない気もする。

現地10月4日(日本時間5日)からフィラデルフィアの『シチズンズバンク・パーク』にて幕を開ける、フィリーズとドジャースの対戦は、正にヘビー級対決といえる豪華な対戦カードである。

『MLB.com』は戦力分析に関する記事の中で、この両者の対戦について、ドジャースとフィリーズはここ2年間で、ともにMLB最多の191勝を挙げているチームであることを指摘した上で、「これはワールドシリーズではなく、ナショナルリーグチャンピオンシップシリーズでさえないかもしれないが、『野球界最高の2チームによる対戦』といえるくらい最高のものになるかもしれない」と表現している。

さらに記事では、「ナショナルリーグMVPの最有力候補である2人の選手が、最も異例の形で対決するのが見られる(大体において、指名打者たちのバトルは、『どちらか一方が相手に投球する』という形では終わらない)」と指摘。

そして「特定の基準において、リーグのトップ2に君臨する投手陣(今季MLBの投手陣のチームWARでは、フィリーズがメジャー1位でドジャースが2位)が見られるのであり、両チームともにそれぞれ全く違った方法で、シーズン終盤に時速100マイル(161キロ)の豪腕投手をブルペンに加えたのである」と、みどころを端的に解説している。

記事にある「ナショナルリーグMVPの最有力候補である2人の選」とは、言うまでもなく大谷翔平とカイル・シュワーバーの2人であるが、彼ら以外にも、ドジャースはムーキー・ベッツとフレディ・フリーマン。

そしてフィリーズにはブライス・ハーパーとトレイ・ターナーと、このシリーズはスター選手がてんこ盛りとなっている。事実、今季MLBにおけるチームOPSはドジャースがナ・リーグ1位(.768)でフィリーズが同2位(.759)となっている。

投手陣は先発ローテーションに限定すると、ドジャースに分があると見るべきだろう。ドジャースはワイルドカードシリーズをスイープしたことで、大谷をフィリーズとのシリーズの第1戦に先発投手兼指名打者として投入できる。

投手・大谷は目下、16回2/3連続無失点中であり、その過程で9月16日のフィリーズ戦で、5回無失点ピッチングを披露している。

それに加え、ドジャースは第2戦以降でもブレイク・スネル、山本由伸、そして状況次第ではタイラー・グラスナウと、今年のポストシーズン進出チーム中、最高の先発ローテーションを形成している。

一方、フィリーズは今季ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で、山本と2位票を分け合うことになると見られるクリストファー・サンチェスを始め、ヘスス・ルザルド、そしてレンジャー・スアレスと、強力な3本柱を有してはいるものの、絶対的エースであるザック・ウィーラーの不在に加え、ポストシーズンの経験豊富なアーロン・ノラが本調子でないなど、不安要素も抱えている。

ただし、ブルペンに関しては完全にフィリーズに軍配が上がる状況にある。ドジャースは出し抜けに佐々木朗希と言う臨時クローザー候補を手に入れたものの、佐々木がワイルドカードシリーズで見せた好パフォーマンスを、この10月を通して安定的に発揮できるかは、まだ不透明と言わざるを得ない。

仮に佐々木が信頼できるクローザーたり得たとしても、そこと先発を繋ぐ部分の問題は解決できていないままである。

事実、前出の大谷が快投したフィリーズ戦では、ブルペンが4イニングで9失点して敗北を喫しているが、フィリーズより断然打撃力の劣るレッズとのワイルドカードシリーズでも、ブルペンは4回1/3で、7奪三振ながら7四球で5失点を喫している。

しかも、これには佐々木による1回2奪三振無四球、無失点というパフォーマンスも含まれての結果で、2試合合計18得点という豪打の陰に隠れて、しっかりと脆弱性を露呈している。

詰まるところ、注目のヘビーウェイト対決の勝負の行方は、ドジャースのブルペン次第となりそうである。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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