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鈴木誠也(カブス)
この男の勢いが止まらない。
カブスの鈴木誠也は現地9月30日(日本時間10月1日)、本拠地『リグレー・フィールド』で行われたパドレスとの、ワイルドカードシリーズ第1戦に「5番・右翼」でスタメン出場。
5回に同点ソロ本塁打を放つなど、3打数1安打1打点でチームのシリーズ先勝に貢献した。試合はカブスが3-1で接戦をものにし、ディビジョンシリーズ進出へ王手をかけた。
◆試合結果
パドレス|0 1 0 0 0 0 0 0 0|1
カブス |0 0 0 0 2 0 0 1 X|3
『MLB.com』でカブスを担当するジョーダン・バスティアン記者は試合後、「熱狂のリグレーで激アツのスズキが、カブス第1戦勝利の火付け役に」と題した記事を投稿し、その冒頭で、「リグレーフィールドが、この火曜の午後ほど揺れたのは久々のことだった」と前置き。
その上で、「セイヤ・スズキにより放たれたボールが、風をものともせず、左翼スタンドに集まった歓喜に沸く人々の海へと消えると、観客に漂っていた緊張に満ちたエネルギーは、大いなる狂乱へと一変した」と和製スラッガーの本塁打を伝えた。
鈴木はレギュラーシーズンを4試合連続の5本塁打と、絶好調のまま締め括ったわけだが、記事によると、「彼はMLB史上初めて、4試合連続本塁打でポストシーズンを迎えつつ、プレーオフの初戦でも本塁打を放った選手となった」とのこと。
『スポーツ・イラストレイテッド』誌もこの事実に注目しており、試合後の電子版に「カブスがパドレスと対戦したシリーズ初戦で、スズキがレアなホームラン記録を達成」と題した記事を掲載。
その中で「スズキは4試合連続本塁打でプレーオフのシリーズを迎えたことで、素晴らしい記録を作った強打者たちの仲間入りを果たした。これまで、1980年にマイク・シュミット、1985年にジョージ・ブレット、そして最近では2007年にライアン・ハワードがこれを達成していた」とした。
そして、MLB.comのサラ・ラングス記者のSNS投稿を引用する形で、「シュミット、ブレット、そしてハワードはいずれも、プレーオフシリーズ初戦で本塁打を打っていない。そして、サラ・ラングスが『X』投稿で指摘したように、スズキは5回にピベッタから本塁打を放ったことで、自ら伝説的なトリオと一線を画した」と伝えている。
なお、記事によると「スズキ以前の3選手では、シュミットとブレットのチームがその年のワールドシリーズを制覇している」とのこと。
2度あることは3度ある、ではないが、仮にカブスが勝利でこのポストシーズンを終えた場合、鈴木がこの試合で本塁打を打ったか打たなかったかに関わらず、「4試合連続本塁打でポストシーズンを迎えた男がチームにいる」という時点で、すでに球団は幸運のお守りを手にしていたということになる。
J SPORTS 編集部
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