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今永昇太(カブス)
現地9月30日(日本時間10月1日)から始まる、カブスとパドレスによるワイルドカードシリーズは、レギュラーシーズン最終盤まで両チームによるホームアドバンテージを巡る争いが繰り広げられ、最終的に2戦先勝(最大3試合)で行われる同シリーズは、シカゴの『リグレー・フィールド』で行われることとなった。
まずは、熱狂的な地元ファンの前でシリーズの全試合を行うカブスが地の利を得る格好になったわけだが、レギュラーシーズン最後の8試合のスパンで見ると、カブスは4勝4敗としているのに対し、パドレスは7勝1敗と勢いに乗っており、両者の力関係は甲乙つけ難い状況にあると言える。
また、この2チームはレギュラーシーズンにそれぞれの本拠地で3試合ずつ、計6度対戦し、それぞれホームで2勝1敗と、成績は五分となっており、得点も25対25と完全に互角の勝負を展開している。
このポストシーズンを迎えるにあたり、両チームの投打の戦力はかなり拮抗しているだけに、今季直接対決の6試合が全て4月に行われたものであることを差し引いても、シカゴでのシリーズには熱戦の気配が漂っているといえよう。
そんなカブスとパドレスが激突するシリーズにおいて(ちなみに、この両チームがポストシーズンで対戦するのは、1984年のリーグチャンピオンシップシリーズ以来、今回が2度目)、『MLB.com』は注目点の1つとして、パドレス打線の左腕との相性の悪さを挙げている。
同サイトは現地29日付で掲載したみどころ記事の中で、このシリーズの「鍵となるマッチアップ」について、「パドレスは対左腕のチームOPSがメジャーで19位」であると指摘。
さらにパドレスが、「チーム屈指の右打者の1人であるラモン・ラウレアーノを指の骨折で失った」のに対し、「カブスはマシュー・ボイドとショウタ・イマナガという2人の先発左腕と、何人かの左腕リリーバーにより、この状況を活用することができる」としている。
ちなみに、カブスは第1戦にボイド、第2戦に今永を先発登板させる予定となっており、パドレスがカブスの左腕を攻略できない場合、第3戦を残して早々に敗退というシナリオもあり得るが、シカゴ側は今永がここへ来て調子を落としているのが気になるところである。
実際、『MLB.com』は現地29日付で同シリーズを展望した記事を掲載しており、その中で、カブスの不調な選手として今永の名を挙げて、「イマナガは9月に27回2/3を投げ、防御率を6.51とし、被本塁打10(全体的な被安打は30)を喫している」としている。
シカゴの日本人左腕の復調が、カブスのポストシーズンにおける趨勢で鍵を握ることになるのは、間違いなさそうである。
鈴木誠也(カブス)
一方、同記事の好調な選手に目を向けると、カブスではその筆頭として鈴木誠也をピックアップし、「スズキはレギュラーシーズン最後の4試合全てで本塁打を放っており、その間、5本塁打をマークしている」としている。シーズン後半に入り、しばらく打棒の湿っていた和製スラッガーによる突然の復活もまた、カブス打線で鍵を握る要素となるだろう。
なお、第3戦が行われる場合、パドレスはダルビッシュ有が先発登板する予定となっており、この場合、ベテラン右腕は2シーズン連続で、ポストシーズンのシリーズ最終戦で敵地にて古巣を相手に先発することになるため、これまた興味深いマッチアップとなる。
J SPORTS 編集部
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