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佐々木朗希(ドジャース)
ルーキーの佐々木朗季がドジャースにとって、本拠地『ドジャースタジアム』にレッズを迎えるワイルドカードシリーズのキーマンとなるかもしれない。
同シリーズは現地9月30日(日本時間10月1日)にロサンゼルスで幕を開けるわけだが、その開幕を翌日に控えた現地29日に、『MLB.com』は日本人ルーキー右腕のWCSロースター入りを報じている。
佐々木はシーズン最終盤、長きにわたる戦線離脱から復帰を遂げると、ブルペンからの登板で好投を披露しており、仮にポストシーズンでも土曜のパフォーマンスを披露することができれば、シーズン後半に脆弱性を遺憾無く発揮したドジャースのブルペンにとっては、大きなテコ入れとなる。
2戦先勝(最大3試合)方式で行われるドジャースと、レッズによるワイルドカードシリーズの行方を占う上で、両チームの戦力を比較すると、打線と先発ローテーションに関しては、ドジャースが圧倒的優位に立っている。
打線の数字に着目すると大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンのMVPトリオが揃うドジャースは、レギュラーシーズンのチームとしての本塁打数(244)やOPS (.768)でナ・リーグ首位の数字をマークしているのに対し、レッズは167本塁打(ナ・リーグ8位)、OPS .706(同10位)と、かなり見劣りする感は否めない。
一方、先発ローテーションに目を向けると、レッズも第1戦で先発登板するハンター・グリーン(防御率2.76)を皮切りに、アンドリュー・アボット(防御率2.87)、ニック・ロドロ(防御率2.87)と粒揃い。
だが、ドジャースは第1戦のマウンドを任されたブレイク・スネル(防御率2.35)、今季サイ・ヤング賞投票での上位得票数が予想されるエースの山本由伸(防御率2.49)、そして無双状態のまま(14回2/3連続無失点)レギュラーシーズンを終えた二刀流スターの大谷(防御率2.87)と、メジャー屈指の陣容となっており、こちらは死角が見当たらない状況となっている。
また、ブルペンのみレギュラーシーズンのメンバーで比較すると、エミリオ・パガンとトニー・サンティランを擁するレッズに軍配が上がるものの、ドジャースはこのシリーズでは、先発投手のタイラー・グラスナウと、エメット・シーハンがブルペンへ回り、さらに復帰した佐々木もブルペン入りすることから、レギュラーシーズンとは完全に別物の陣容となる。
ただし、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、このシリーズでもちろん一戦必勝の采配を振るうであろうが、状況次第では、次のディビジョンシリーズでの先発登板を見据え、グラスナウとシーハンはできる限り温存したいというのが本音だろう。
そうなると、スポットライトは否が応でも佐々木に当たることになるのである。これまでほとんど存在感を示すことのできない、悔しいルーキーシーズンを送っている佐々木が、果たしてポストシーズンという重要局面で巡ってきた捲土重来の機会を活かすことができるのか。
その答えはまもなく出ようとしている。
J SPORTS 編集部
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