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野球 コラム 2025年8月19日

ダルビッシュ、「バカなこと」の裏にあった自信

MLBコラム by 山田 結軌
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ブルペンでボールの回転を確認するダルビッシュ

「バカなことしたな、と」

パドレスのダルビッシュ有投手(39)は、8月17日のドジャース戦に先発し4回で82球を投げ、3安打4失点。チームはドジャースタジアムで3連敗した。ナ・リーグ西地区首位で迎えた首位攻防戦で1位を明け渡し、2ゲーム差をつけられた。

1回、フリーマンに15号先制3ランを浴びた。2ストライクから、選んだ球は直球。95.5マイル(153.7キロ)がど真ん中に入った。この配球を振り返り「バカなことをした」と振り返った。

「もともといいバッターなのでいろんな球種をミックスしないといけない。最初の2球を空振りしたので、自分の真っすぐいけんじゃない?と思って、自分の真っすぐ(の球速と質)ぐらいで、3球連続真っすぐでフリーマンを打ち取れないので、そこはちょっと調子に乗ったな、と」

試合後はまず反省の弁が口をついた。結果はこの1球で3失点したが、あえてポジティブな要素を探すとしれば、決め球に直球を選択したこと。それだけ、球威に手応えがあったのかもしれない。

3月中旬に右肘に炎症を発症し、開幕から負傷者リスト入り。復帰から8試合目の先発で強度を上げた投球に自信を深め、右肘の不安も少なくなりつつある。「最初の2球で自信を持っちゃった。本当に恥ずかしいんですけど」。

本塁打を打たれ、結果的にチームは負けた。後悔はあるかもしれないが、復帰後、徐々に自信を取り戻しているプロセスは今後の戦いへプラスになる。

フォーシームは19球、ツーシームが17球。82球中、スピードボールが44%を占めた。7月31日のメッツ戦(サンディエゴ)から、右肘を下げサイドスローぎみのフォームに変更。右肘の負担を考慮しながら、抑えるための工夫を凝らす。フォーム変更から、4先発。新しい投げ方がモノになってきた。

「やっと気持ちよく投げられている。(投げる位置が)上からだと気持ち悪いというか、ちゃんと(力がボールに)伝わっていない感じがするんですけど、腕を落とすと球速は出ていなくてもバッターが差し込まれるので、そういうところはいい感覚がある」

ブルペンでシャドーピッチングをするダルビッシュ

1回に2本塁打を含む3安打4失点。2回の先頭に四球を与えた。しかし、ここから4三振を含む、9打者連続でアウトを奪った。

「それ(1回)以外は悪くなかったです。2回以降はよかったかなと思います」

リベンジマッチは中4日で22日(日本時間23日)。ホームのサンディエゴでのドジャース戦に先発する予定だ。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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