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野球 コラム 2025年2月28日

AIが予測した2024年シーズン成績の答え合わせ:今永昇太編

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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AI予測の答え合わせ:今永昇太

J SPORTSでは2024年シーズンの開幕前、AIによる選手成績を予測するコラムを掲載した。今シーズンも3月に掲載する予定だが、それに先立ち、昨季のAI予測がどれほど当たったのか?答え合わせをしてみよう。

★AIが予測する今永昇太のMLB2024シーズン成績
https://news.jsports.co.jp/baseball/article/20190310226732/

『センセーショナルなルーキーイヤー』。月並みな言葉にはなるが、2024年の今永昇太を簡単に振り返ると、このような表現になるのではなかろうか。

なにしろ、メジャーリーグ2024年シーズンのナショナルリーグ新人王投票4位、同サイ・ヤング賞投票5位、さらにはオールMLBセカンドチーム選出である。日本人先発左腕による歴代最高のルーキーシーズンと言っても過言ではないだろう。

本拠地リグレーフィールドでの継投ノーヒットノーランを始め、マイク・イマナガ2世、オールMLBアウォードショーでのカブス応援歌熱唱と、フィールドの内外で存在感を存分に発揮し、シカゴを虜にした左腕が残した昨季の数字は以下の通りである。

登板29 先発29 投球回173.1 防御率2.91
勝利15 敗戦3 セーブ0 奪三振174 与四球28 与死球3
自責点56 失点66 被安打149 被本塁打27
奪三振率6.21 与四球率1.45 被本塁打率1.40 被打率.225
BABIP.264 FIP3.72 WHIP1.02

まさに圧巻と言える成績であり、ナ・リーグでは防御率、勝利数、WHIP、BABIPで3位、クオリティスタート(19)で4位、与四球率で2位にランクインしたほか、堂々のトップに君臨したK/BB(奪三振と与四球の比率)では、リーグ唯一の6台となる6.21をマークした。

これに対し、ルーキーながら、ナ・リーグの先発投手では投手3冠でサイ・ヤング賞を受賞したクリス・セールに次ぐ、ナンバー2左腕となった今永に対し、シーズン開幕前にAiが予測した成績は次の通り。

登板25.5 先発25.5 投球回139.6 防御率4.68
勝利7 敗戦8.4 セーブ0 奪三振127.8 与四球52 与死球3.1
自責点72.5 失点78.5 被安打129.6 被本塁打21.4
奪三振率8.24 与四球率3.35 被本塁打率1.38 被打率.242
BABIP.293 FIP4.60 WHIP1.30

猛省に値する外しっぷりである。これはこのAI予測が出た当初にも書いたことだが、MLBにおいて日本人先発左腕の成功例が絶対的に少ないと言う点で、AIに対して同情の余地はないでもないが。それにしてもである。

つぶさに数字を追って行って気付くのは、誰でも当てられたであろうセーブの項目を除くと、ほぼ的中したといえる項目は与死球と被本塁打率のみであり、与四球率に至ってはサイコロを振って決めたのではないか、という外し方である。

ちなみに、今永が2023年シーズンにNPBでマークした与四球率は1.46で、何を根拠に実際の倍以上にもなる3.35という数字を弾き出したのだろうか。

なお、2023年に開催されたワールドベースボールクラシックは、MLB公式球を使用して行われたが、この際、今永は計6イニングを投げて与四球0で、問題なくメジャーのボールに対応しており、その辺もこのAI予測に関する謎を深めている。

そして、こんな具合に「ああでもない」「こうでもない」と、AIが予測を外した原因について考えて行くと、「AIは意外と思い込みが激しいのではないか」という1つの仮説が浮かんで来る。

もしかすると、最新の人工知能には思い込みという、かなり人間くさいパラメーターが備わっているのかもしれない。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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