【ハイライト動画あり】地元メキシコが逆転劇で望みをつなぐ。WBSCプレミア12 グループA

オランダ vs. メキシコ

第3回WBSCプレミア12は大会5日目に入り、メキシコで開催されているグループAのオープニングラウンドが佳境を迎えるなか、この日は『チャロス・デ・ハリスコ』で2試合が開催された。

デーゲームでは2勝1敗のベネズエラと1勝2敗のプエルトリコが対戦。あとがないプエルトリコは初回、制球の定まらない相手先発のマックス・カスティーヨに対し、四死球で無死満塁のチャンスを迎えると、内野ゴロの間に1点を奪い、試合の先手を取る。

しかし、ベネズエラはこの後、併殺プレーで初回を終わらせ、最少失点でこのピンチを切り抜けた。プエルトリコは2回にも、2死ながら満塁のチャンスを作ると、相手の失策で1点を加える。

一方、2イニング連続して訪れたピンチを最少失点で凌いだベネズエラは2回裏の攻撃で、2本の適時打により試合を振り出しに戻すと、なおも2死2・3塁から、相手先発ルイス・クルーズの暴投でさらに1点を追加し、逆転に成功する。

試合の主導権を握ったベネズエラは4回、6番カルロス・ペレスが左翼スタンドへノーダウターのソロ本塁打を放ち、4-1とリードを広げると、7回には9番エルナン・ペレスにも左翼スタンドへの大きな一発が出て、プエルトリコを突き放す。

投げては3回以降、5人による継投でプエルトリコ打線をシャットアウトしたベネズエラが5-2で勝利を飾り、3勝1敗としてスーパーラウンド進出へ大きく前進した。11残塁と、あと1本が出なかったプエルトリコは1勝3敗となり、オープニングラウンドでの敗退が決定した。

◆試合結果
プエルトリコ｜1 1 0 0 0 0 0 0 0｜2
ベネズエラ　｜0 3 0 1 0 0 1 0 X｜5

ナイトゲームではここまで、サヨナラ勝ち、コールド負け、そしてコールド勝ちと、ジェットコースター的な大会を送っている2勝1敗のオランダと、1勝2敗でこちらもあとのない地元メキシコが対戦。

先攻のメキシコは初回に相手先発ラーズ・ハイヤーの立ち上がりを捉え、7番アラン・トレホの3点適時二塁打などで4点を先制する。これに対し、オランダは5回に8番ドウェイン・ケンプの2ラン弾などで3点を返すと、6回には7番レイパトリック・ディダーが2ラン本塁打を放って逆転に成功。

さらにオランダは7回に、6番デンゼル・リチャードソンが逆方向へソロを放ち、リードを広げる。しかし、このままオランダが逃げ切りそうな雰囲気が漂い始めた8回に、大どんでん返しが起こる。

メキシコは四球2つと単打で2死ながら満塁のチャンスを作ると、9番フアン・ペレスが甘めに来たフォーシームを完璧に捉え、右翼スタンドへと消えるグランドスラムを放って、8-6と逆転に成功する。

その後、メキシコは6番手のヘスス・クルーズが8回を三者凡退に抑えると、9回はベテランのRJ・アラニスが3人で締め、2点のリードを守り切った。これで2勝2敗としたメキシコは、オープニングラウンド最終戦で同じく2勝2敗のアメリカと対戦する。

一方、こちらも2勝2敗となったオランダは、次節スーパーラウンド進出をかけ、グループA首位のベネズエラと対戦する。

◆試合結果
メキシコ｜4 0 0 0 0 0 0 4 0｜8
オランダ｜0 0 0 0 3 2 1 0 0｜6

◆グループA 順位表　※2位までがスーパーラウンド進出
1位　ベネズエラ　3勝1敗
2位　メキシコ　2勝2敗
2位　オランダ　2勝2敗
2位　パナマ　2勝2敗
2位　アメリカ　2勝2敗
6位　プエルトリコ　1勝3敗

◆11月15日（金）
・04:00　ベネズエラ vs. オランダ
・11:00　パナマ vs. プエルトリコ
・11:00　メキシコ vs. アメリカ