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野球 コラム 2024年9月24日

【広島好き】このままでは終われない。歴史的急失速の広島ナインが残り9試合で示すべきもの

野球好きコラム by 前原淳
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田村俊介

1軍再昇格で活躍が期待される田村俊介

大きな目標を失って、すぐに新たな目標へ切り替えることは容易ではない。V逸が決まった広島ナインも、似たような壁に直面しているように感じる。

歴史的な急失速だった。4日まではリーグ首位に立っていた。だが、得点力不足の攻撃陣をカバーしてきた投手陣に綻びが生じた。先発陣が序盤から失点する試合が目立ち、劣勢の試合展開から早めの継投を余儀なくされ、中継ぎ陣の負担も増している。

ピンと張り詰めていた糸がプツリと切れたように、負け続けた。投打がかみ合わずに、悪い流れを断ちきれない。9月の戦績は4勝16敗。1日には14あった貯金は1まで減り、順位は4位にまで落ちた。

23日の敗戦で、優勝の可能性が完全になくなった。次なる目標はCS出場圏内の3位以上に入ることとなる。ただ、チームの歯車はうまくかみ合わず、喪失感も拭えない。

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ただ、このままでは終われない。チームにとっても、選手にとってもシーズンの終わり方も大事だ。26日ヤクルト戦先発予定の床田寛樹は言う。

「ここで諦めながら投げるのと、もう一度踏ん張って抑えるとなれば、来年につながってくると思う。もういいやって投げて、もし勝てたとしても何にもつながらない」。

このまま4位で終わるか、それともここから再びはい上がってCSに進んで終わるのかでは、来季の目標設定が変わってくる。昨季2位となり、CSファイナルまで進んだことで、チーム全体に優勝への思いが強くなった。今チームに漂う強い喪失感は、昨季の経験があったからだろう。

チームとしてうまく機能しない今、選手個々の争いがチーム力を活性化させることを期待したい。20日にはベテランの松山竜平、田中広輔の出場選手登録が抹消され、林晃汰、韮沢雄也が出場選手登録された。23日には田村俊介も1軍に昇格した。

15日DeNA戦でプロ初勝利を挙げた常廣羽也斗が29日中日戦に先発させるなど、新井監督はCS圏内死守だけでなく、来季以降を見据えて若手を積極起用する。

来季につなげるだけでなく、CS進出となれば、若手にとって残り9試合でのアピールが自身の出場機会獲得につながる。

林は今季21試合出場も本塁打はゼロ。韮沢は昨季の45試合出場から今季は4試合出場にとどまる。今春に侍ジャパンに選出されて大きな注目を集めた田村も、多くの時間を二軍で過ごした。今季最後に与えられる出場機会は、自らの存在価値を示す場となる。

25日から本拠地マツダスタジアムでの5連戦(ヤクルト2連戦、阪神戦、巨人戦、中日戦)。このまま終わるわけにはいかない。

文:前原淳

前原淳

前原淳

カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun

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