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野球 コラム 2024年7月16日

【横浜好き】ベイスターズ、顔ぶれが大きく変わったリリーフ陣

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

上位4チームが僅差の争いとなっているセ・リーグで、ベイスターズは好位置に付けています。チーム打率リーグトップの攻撃陣が最大の強みであることは間違いありませんが、今季は少々違う様相も見られます。昨年までも評価が高かったリリーフ陣ですが、今季はその顔ぶれが大きく変わっています。

昨季、シーズン30試合以上に登板した投手は7人いますが、現時点ではほぼ全滅状態となっています。昨季チーム最多の61試合に登板したウェンデルケンは開幕直後に右肘炎症を発症し、わずか4試合の登板で登録抹消。

58試合登板の伊勢大夢は不振で5月31日に抹消となり、二軍調整中となっています。昨季49試合に登板して20セーブをマーク。今季は守護神復活が期待された山崎康晃も調子が上がらず20試合登板で6月7日に登録抹消、7月14日にようやく一軍へ復帰したところです。

昨季はリリーフ転向で自己最多の46試合に登板し上茶谷大河も、不振で6月8日に登録抹消。40試合登板のエスコバーは昨年限りで退団し、32試合登板の入江大生は今季一軍登板がないまま、5月31日に右肩のクリーニング手術を行い、復帰は来季以降の見込みとなっています。

現在のブルペンにいるのはクローザーを務める森原康平(昨季46試合登板)のみと、ある意味、緊急事態とも思える状況の中、昨年までは見られなかった名前が台頭しています。

7月15日時点(以下全て同じ)でチーム最多登板の森原(34試合)に続くのが徳山壮磨で、29試合に登板して1勝1敗8ホールド、防御率2.45をマークしています。徳山は大卒3年目の右腕で、即戦力の期待を受けながら2年間一軍登板がありませんでしたが、開幕カードの広島戦でプロ初登板を果たすと、ビハインドや回またぎの投球など、場面を問わない起用でブルペンに欠かせない戦力となっています。

かつては先発ローテの一員として期待されながら、リリーフでその地位を築きつつあるのが坂本裕哉と京山将弥です。チーム3位となる25試合登板の坂本は、5月の今季初登板から9試合連続無失点を記録するなど、防御率1.25と安定した投球を見せています。6月に一軍昇格した京山は、リリーフとして5試合連続無失点を記録し、6月27日の巨人戦では今季初勝利を記録。こちらも防御率1.42と好成績を残しています。

チーム4位となる22試合登板の中川虎大も、ここまで防御率1点台(1.57)をマーク。ビハインドの登板から、徐々にその地位も上げてきており、6月27日の巨人戦から6試合連続ホールドを記録しています。

新外国人のウィックは17試合登板で防御率こそ5.54ですが、2勝1敗1セーブ、5ホールドと数字を残しています。今季はジャクソン、ケイと先発の外国人投手の活躍が目立っていますが、22年にMLBで64試合に登板した右腕は、シーズン終盤に向けて頼れる存在になりそうです。

この他にも昨季28試合に登板した石川達也は15試合登板で防御率1.93をマークしており、ドラフト2位ルーキーの松本凌人(10試合登板)など、若手の名前も見られます。今年も猛暑が予想される中、ペナントレースの正念場となる夏場を迎えますが、実績のある伊勢や山崎には、ここから復調して実力発揮を期待したいところです。

さらに個人的に注目しているのが、現役ドラフト移籍の佐々木千隼。今季はここまで7試合登板にとどまっていますが、防御率1.69と好投しており、先発、リリーフで実績のある元ドラ1右腕の本領発揮を期待したいところです。

◆先週の度会隆輝(7月2日~14日)

2番・ライトでスタメン出場した2日のヤクルト戦は先制タイムリーなど3安打3打点の大活躍。その後も1四球、1安打、1安打と5日の阪神まで17試合連続出塁を記録した。

6日に3打席ノーヒットで連続出塁がストップし、7日には2安打を記録したが、同試合でサヨナラにつながる悪送球など守備で2つの致命的なミスを記録し、試合後には涙を見せた。ここから9~11日の中日3連戦は全て無安打で、13日からの巨人2連戦はスタメン落ち。15打席ノーヒットで打率は.246まで落ちた。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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