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野球 コラム 2024年5月28日

【横浜好き】苦手意識も薄れてきた交流戦に突入。序盤は相性の良い2チームと対戦

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

中日、東京ヤクルト相手に5勝1敗と上昇気流に乗ったかと思われたチームが、地元で広島に同一カード3連敗。

登録抹消となった度会隆輝に代わる1番には蝦名達夫が入り、故障から約1ヶ月ぶりに復帰したオースティンとの1・2番コンビで、新たなる強力打線が完成しつつありましたが、大黒柱の牧秀悟が5月21日に右太もも裏の故障で戦線離脱となってしまいました。代役の4番には電撃復帰した筒香嘉智が入っていますが、ベストメンバーがなかなか組めない状況が続いています。

借金3で迎えるセ・パ交流戦は、通算成績が408試合で168勝229敗11分。勝率4割2分3厘2毛は、最下位の広島と8毛差で、12球団中11位と『鬼門』と呼ぶべき舞台ですが、昨季は11勝7敗で初優勝を果たしています。

2019年から2年連続勝ち越し、2022年も9勝9敗と、近年は苦手意識も薄れているようですが、今年で19回目を迎える交流戦、過去のデータを振り返りながら、対策を練っていきましょう。

まずはチーム別の対戦成績を見ると、通算成績で勝ち越しのチームはゼロ。そんな中で、もっとも数字がいいのが東北楽天戦で通算成績は31勝34敗3分、2022年から2年連続で勝ち越し中です。

次に成績がいいのが北海道日本ハムと千葉ロッテで、通算成績はいずれも30勝37敗1分。特に北海道日本ハムは2018年から5年連続(2020年は交流戦開催なし)勝ち越しが続いています。今季は交流戦最初のカードが楽天、2カード目が北海道日本ハムとなっており、相性のいい2チーム相手に好スタートで勢いをつけたいところです。

逆にもっとも苦手としているのが、22勝43敗3分の福岡ソフトバンクで、26勝41敗1分のオリックスと続き、交流戦2週目のハマスタでの6試合は、踏ん張りどころと言えそうです。交流戦で優勝した昨季も、福岡ソフトバンクにはパ6球団で唯一、負け越しており、今年はここまで圧倒的な強さを見せている相手にどれだけ戦えるか、注目です。

個人成績を見ると、宮崎敏郎が通算133試合に出場して、打率.323、20本塁打、84打点をマーク。佐野恵太も82試合で打率.291とまずまずの数字を残しています。キャリア年数の関係で試合数は少ないですが、牧秀悟は54試合で打率.333、10本塁打、35打点を記録し、昨年は打率.380、13打点で優秀選手賞に輝きました。

さらにオースティンは、32試合で打率.365、7本塁打、21打点と得意の舞台と言える成績で、離脱中の牧と故障の多いオースティンの大砲2人が、ともにスタメンに名を連ねる試合をいかに増やせるかがカギになりそうです。ちなみに筒香は、アメリカ移籍前の2019年までに通算121試合で打率.270、18本塁打、54打点をマークしています。

投手では、先発で東克樹が通算6試合の登板で3勝2敗、防御率3.75。昨季は福岡ソフトバンク戦で7回3失点と好投して勝利投手となっています。大貫晋一は9試合で防御率は4.04ですが、5勝2敗と勝ち運はあります。

昨年はバウアーが2勝を挙げて優勝に貢献しており、今季もジャクソン、ケイの両外国人に期待がかかります。先発要員としてもう1人、期待したいのが濱口遥大で、15試合で7勝2敗、防御率2.02。今季は不振で二軍生活が続いていますが、入団から2022年まで無傷の7連勝をマークした左腕の復活に期待したいところです。

リリーフ陣では、山崎康晃が通算56試合登板で1勝3敗29セーブ、8ホールド、防御率2.28を記録。森原康平は24試合で防御率1.93(楽天時代も含む)、昨年も3試合のみの登板ですが無失点と、交流戦は得意としているようです。

◆今週の度会隆輝(5月17日~26日)

1番・ライトでスタメン出場した、17日のイースタンリーグ・千葉ロッテ戦は4打数ノーヒット(1四球)に終わったが、2番に入った18日に、5打数3安打1打点で猛打賞を記録すると、ここから19日は本塁打を含む2安打、カードが変わって1番に戻った21日の埼玉西武戦は2安打1打点。

22日は1安打(2四球)、23日は2安打、24日からの楽天戦では3安打1打点、25日は2安打と7試合連続安打(うち5試合がマルチ安打)を記録。初の3番に入った26日は3打数無安打(1四球)だったが、二軍では打率.417と格の違いを見せている。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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