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三塁や一塁など内野手としての起用が主で、捕手としての出場は、数試合に1試合という程度のものでしたが、昨シーズンから自ら志願した捕手専任という立場で、22年までのような成績を残してほしいものです。
2022年は堂林翔太も、3・4月に月間打率.319をマークしました。この年の堂林は控えでのスタートでしたが、外野だけでなく一塁でも先発起用されたチャンスで結果を残し、同OPS.913のハイアベレージを残しました。
堂林は新型コロナの影響で6月中旬に開幕となった2020年も、6月の7試合で月間打率.414、7月も同.340をマークしており、波に乗ればロケットスタートが期待できる選手です。
もう1人、見逃してはいけない『春先に強い選手』が松山竜平です。昨シーズンの3・4月は、ほぼ全て代打での出場でしたが、13打数5安打の月間打率.385、同6打点を記録。打率こそ高くはありませんが、2021年は18試合で8打点、2020年は6・7月に26試合で16打点と、抜群の勝負強さを発揮しています。
ちなみに4月1日現在のウエスタン・リーグの成績を見ると、中村奨成が9試合で.353、宇草孔基が8試合で打率.353、韮澤雄也が11試合で.342、林晃汰が6試合で.333をマーク。試合数は少ないですが、中村健人が4試合で打率.417、末包昇大も3試合で6打数4安打の打率.667と、復活に向けて着実に数字を残しています。
2022年に3・4月月間打率.328、2本塁打、18打点、23年も同.307、3本塁打、12打点と、2年連続で好成績を残していた西川龍馬の穴は、ここでも大きな痛手になっていますが、『春先に強い』選手に、まだまだこれからの新戦力、開幕一軍争いから漏れた当落線上の選手と、とにかく誰でもいいので、チームを開幕ダッシュに導くヒーローの登場に期待したいものです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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