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野球 コラム 2024年3月30日

AIが予測する藤浪晋太郎のMLB2024シーズン成績:マイナースタートも奪三振率は変わらず、与四球率は減少

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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AIが予測する藤浪晋太郎の2024年成績

MLBでも最高レベルの速球を持ちながら、制球難により好不調の波の激しい藤浪晋太郎は、予測可能性という概念を寄せ付けない、豪快なまでに不確実な選手であり、その辺が逆に魅力とも言える不思議な選手である。

それだけに、いつもは涼しげな顔をして事に当たっているAIも、予想の対象が藤浪となると、差し詰めその表情を強張らせたことだろう。実際、今季は1年335万ドル(約5億円)でメッツと契約するも、スプリングトレーニング中にマイナー降格を言い渡され、3Aでシーズン開幕を迎えることが決定。今後のメジャー昇格は、不確実な状況となっている。

それでも言われた仕事に不平不満を抱くことなく、右から左へと捌いていくのがAIである。そんなAIが、2024年の藤浪をどう予想したかは、かなり興味深いところだが、まずは豪速球右腕の昨季の成績を主要スタッツで振り返ってみよう。

◆2023シーズン成績
登板64 先発7 投球回79 防御率7.18
勝利7 敗戦8 セーブ2 奪三振83 与四球45 与死球7
自責点63 失点65 被安打73 被本塁打9
奪三振率9.46 与四球率5.13 被本塁打率1.03 被打率.242
BABIP.375 FIP4.61 WHIP1.49

防御率7.18、そして与四球率5.13は、さすがににまずいだろうと思いたくなるが、それでもメッツが契約した理由を説明するには、パフォーマンス的に3期に分けることができる右腕の昨季を掘り下げる必要がある。

昨季、藤浪はアスレチックスの先発投手として開幕を迎えるも、4試合に先発登板し、防御率14.40としたところでブルペンへ配置換えとなる。それでも、その後しばらく制球難は解決することなく、5月22日のマリナーズ戦終了時点では、計27.2回を投げ、防御率12.69、与四球24と、べらぼうな数字を残す。

しかし、続いて登板した5月27日アストロズ戦以降、突如として覚醒し、途中、オリオールズへトレードで移籍するなか、9月17日にかけて、この時期は投球回48.0で、防御率3.56、奪三振率9.94、与四球率3.19と、至極真っ当な成績をマーク。

その後、シーズン終盤にかけて再び調子を落とし、最終的にはプレーオフのロースター入りを逃すことになるのだが、この好調時の成績を藤浪本来の姿と評価すると、裕福球団であるメッツにとって、1年335万ドルは安い買い物(=低リスクの投資)となるのである。そんなメッツの藤浪をAIは次のように予測した。

◆2024シーズンAIの予測成績
登板53 先発1.7 投球回61.1 防御率4.98
勝利3.3 敗戦4.6 セーブ0 奪三振64.1 与四球32 与死球5.9
自責点33.8 失点36.3 被安打54 被本塁打8.2
奪三振率9.44 与四球率4.72 被本塁打率1.21 被打率.233
BABIP.303 FIP4.77 WHIP1.41

一言で言うと、無難な予想である。昨季を振り返っても分かる通り、この選手の場合、この予想の全体的な数字よりも、そこに至るまでのストーリーに面白さがあるので、できればAIがこの数字を弾き出すに至った経緯、あるいはそこにある理論を聞きたいところである。

このスタッツを見る限り、今季も藤浪がブルペン要員となるというのがAIの見立てであるのは明らかだが、登板と投球回が共に減少しているのは注目に値するだろう。仮にこれが、開幕マイナーを予期してのことだとしたら、その慧眼はなかなかのものである。

J SPORTS編集部

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