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野球 コラム 2024年3月27日

【横浜好き】度会隆輝がオープン戦で首位打者。過去のオープン戦首位打者の公式戦での成績を調べてみた

野球好きコラム by 大久保泰伸
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オープン戦の首位打者となった度会隆輝

オープン戦の全日程が終了し、ドラフト1位ルーキー・度会隆輝が史上2人目となるオープン戦新人首位打者に輝きました。

度会は先発出場した対外試合で16試合連続安打をマーク。3月24日の北海道日本ハムとのオープン戦最終戦も、5打数3安打の猛打賞で、最終的に打率.434(53打数23安打)をマークし、2位の細川成也(打率.290)を大きく引き離しての首位打者となりました。

「オープン戦の成績はアテにならない」とよく言われますが、これだけの活躍を見せられると、今週末から始まるシーズンでも期待せずにはいられません。新人選手のオープン戦首位打者は、2014年の井上晴哉(千葉ロッテ)以来、10年ぶりとなりますが、実際のところ、オープン戦首位打者はシーズンでも活躍しているのか、調べてみましょう。

まずはその井上晴哉ですが、2014年のオープン戦は、15試合に出場して46打数20安打の打率.435、2本塁打、7打点と、今季の度会と同等の成績を残しています。そこからシーズンの成績は36試合出場で、打率.211、2本塁打、7打点と、オープン戦の成績からすれば期待外れと言わざるを得ない結果に終わっています。

最近5年間を見ると、まず昨年2023年の栗原陵矢(福岡ソフトバンク)は、オープン戦打率.415に対して、シーズンでは96試合の出場にとどまり打率.239、13本塁打、49打点でした。同年のベイスターズのトップは、ルーキーの林琢真で、オープン戦打率は.296(12球団で3位)、シーズンでは65試合出場で打率.206でした。

2022年は高部瑛人(千葉ロッテ)で、オープン戦打率.393に対して、シーズンでは137試合出場で打率.274、3本塁打、38打点とキャリアハイの成績を残しています。ベイスターズのトップは知野直人で打率.289(7位タイ)でしたが、シーズンでは16試合出場で打率.154に終わっています。

2021年のオープン戦首位打者は、東北楽天の島内宏明で打率.400をマーク。シーズンでも141試合出場で打率こそ.257でしたが、21本塁打、96打点で自身初となる打点王のタイトルを獲得しています。

ベイスターズのトップは桑原将志で打率.296(10位)。シーズンでは前年の39試合から135試合と出場数を増やし、打率.310、14本塁打、43打点、14盗塁と復活を果たしています。

コロナ禍に入る直前の2020年のオープン戦首位打者は大山悠輔(阪神)で、打率.378、3本塁打をマーク。シーズンでも116試合出場でキャリアハイの28本塁打を記録し、打率.288、85打点とブレイクの年になりました。

ベイスターズのトップは、この年来日したオースティンで、打率.343(5位)。4本塁打は12球団トップでした。シーズンでは度重なる故障がありながら、65試合出場で打率.286、20本塁打と、抜群の長打力を発揮しています。

そして、2019年はベイスターズの楠本泰史が、打率.388でオープン戦首位打者に輝いています。2本塁打、7打点で二塁打は12球団トップの5、長打率(.612)と出塁率(.434)を足したOPSは1.046と10割超えで、外野の一角としてレギュラー奪取が期待されましたが、シーズンでは39試合出場に終わり、打率.208、1本塁打、6打点と、期待に応えることはできませんでした。

ちなみに昨年は、ルーキーの森下翔太(阪神)が、オープン戦2位の打率.314をマークしており、シーズンでは94試合出場で打率.237、10本塁打、41打点でしたが、成績以上にインパクトのある活躍でチームのリーグ優勝、日本一に貢献しています。

別の視点で言えば、2022年にシーズン56本塁打の日本人最多本塁打記録を更新し、打率.318、134打点で史上最年少の三冠王に輝いた村上宗隆(東京ヤクルト)の同年のオープン戦成績は打率.244(11位)、1本塁打、6打点でした。

こうして調べてみると、オープン戦と公式戦のつながりが、ますますわからなくなってしまった感もありますが、度会には是非とも「いい方」の結果を期待したいものです。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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