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オープン戦開幕戦となった2月23日の中日戦で本塁打を放つなど好スタートを切りましたが、ここまで打率.185と低打率で、直近の3試合は試合終盤の守備、代走での出場が続いており、開幕一軍へ正念場となっています。
中村健は中京大中京高校で甲子園に出場し、慶應義塾大学、トヨタ自動車とアマチュア球界のエリートコースを経て、2021年ドラフト3位で入団。ルーキーイヤーから開幕一軍を果たし、スタメン27試合を含む63試合に出場して打率.240、3本塁打、10打点をマークしました。
一発長打を秘めた打撃に、守備ではレーザービーム送球で失点を阻止するなど、攻守に渡ってのプレーだけでなく、明るい性格でベンチでは誰よりも声を出すムードメーカーとしても存在感を発揮しました。
しかし、昨季は打撃不振に陥り、1年間一軍出場がないままシーズンを終えました。昨秋の日南キャンプでは「スーパー早出」練習で猛アピールし、プロ3年目で早くも「ラストチャンス」の意気込みで挑む今季は、熾烈な外野争いで生き残りをかけるシーズンとなります。
最後に、実績組で右膝手術から復活を目指すのが秋山翔吾です。2022年のシーズン途中にMLBからの電撃復帰で、『まさか』のカープ入団が決まった秋山ですが、同年は44試合の出場にとどまり、打率.265と不本意な成績。
キャンプからの本格的な日本球界復帰となった昨季は、開幕から10試合連続安打を記録するなど、3・4月は月間打率.404とロケットスタートを切りましたが、6月以降は失速して夏場には登録抹消もあり、最終的には打率.274に終わっています。
失速の遠因となった右膝の状態が万全になった今季こそは、2015年にNPB史上最多となるシーズン216安打をマークしたヒットメーカーの本領発揮で、西川龍馬が抜けた打線の中核としてフル回転を期待したいところです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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