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10・12日にルーキー投手の試合登板はありませんでしたが、11日のライブBPではドラフト2位の松本凌人が登板。打者6人相手に23球を投げ、安打性の当たりは最初に対戦した関根大気の1本のみに抑えました。
二段モーションのサイドスローからの最速149キロの速球に、スイーパー、シンカーなどの変化球を織り交ぜた投球で、桑原将志を見逃し、柴田竜拓からは空振りで三振を奪い、西浦直亨をライトフライ、オースティンも当たりそこねのセカンドゴロと、右打者は完璧に抑えました。
他球団からの移籍選手では、オリックスの戦力外から移籍した中川颯が10日に紅組の先発投手として登板。初回に1死1、2塁のピンチを無失点に抑えると、2回は三者凡退で2回2安打無失点と好投し、開幕ローテ入りへアピールしました。
セ・リーグでは希少な、本格的なアンダースローで、ハマれば面白い存在になりそうですが、初回に打たれた2安打が佐野恵太、勝又温史と、いずれも左打者からのもので、サブマリンの天敵とも言える対左打者が課題となりそうです。
12日には現役ドラフトでロッテから移籍した佐々木千隼が3番手として登板。最初のイニングは三者凡退に打ち取りましたが、2イニング目に先頭打者への四球から安打でピンチを招き、自らの失策も絡んで2失点。なおも1死1・3塁のピンチは併殺打で凌ぎましたが、2回を投げて被安打1、1四球で2失点と、少し悔しい結果に終わっています。
その他では、10日には小園、12日は深沢鳳介と共に高卒3年目の右腕が先発。ドラ1の小園が2回5安打2四球で2失点と結果を残せなかったのに対して、5位の深沢は2回1安打、無四球、2奪三振で失点0と、アピールに成功しています。
開幕一軍に向けてのサバイバルはまだ始まったばかりですが、1人でも多く新戦力の台頭に期待したいものです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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