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野球 コラム 2024年2月3日

【広島好き】新井貴浩監督2年目のシーズン、春季キャンプのみどころ

野球好きコラム by 大久保泰伸
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広島東洋カープ

球春到来。春季キャンプがスタートしました。新井貴浩監督2年目のシーズンとなる今季のカープはどんな野球を見せてくれるのか。そのヒントとなるキャンプのみどころを挙げていきたいと思います。

◆4番は誰?今季も猫の目打線は続くのか

昨季は7人が4番を務めたカープ打線。新井監督、藤井彰人ヘッドコーチらによるマネジメントは見事だったが、やはり『不動の4番』が存在するのが理想だ。今季、その有力候補だった末包昇大が、左膝内側半月板損傷で早々と離脱。開幕も微妙な状況になった。

そうなると期待が高まるのが新外国人の2人だが、レイノルズはメジャー通算225試合で7本塁打。とは言え、昨季は3Aで22本塁打を放っており、本人も「逆方向に長打が打てる」とアピールしている。メジャーでは、捕手以外の全てのポジションを守った守備の評価が高いが、かつて守備職人と言われながら、シュアな打撃で4番も任されたA・シーツのような活躍を期待する声もある。

シャイナーはマイナー通算102本塁打を誇るパワーヒッターで、昨季は3Aで30本塁打、105打点を記録。メジャー経験ゼロでジャパニーズドリームを目指す大砲候補だが、年俸(推定)を見るとレイノルズが約8300万円、シャイナーが1億2000万円と、球団の評価はシャイナーの方が高いことが窺える。昨季終盤からポストシーズンまで4番を任された堂林翔太、キャンプ一軍スタートとなった林晃汰なども含めた4番争いは注目だ。

◆西川の穴は埋まるのか?熾烈な外野争い

昨季は日本人選手最多の46試合で4番を務めた西川龍馬がFAでオリックスに移籍。必然的に1つ空いた外野のポジションに誰が入るのかもみどころになる。実績を考えると、キャンプは二軍スタートでも秋山翔吾は当確ライン。野間峻祥、堂林翔太、上本崇司らが続く形となるが、ここに来て評価急上昇中なのが高卒3年目の田村俊介だ。

昨季は開幕一軍も結果が残せず、すぐに降格となったが、9月の昇格後は6試合連続安打と持ち味の打撃センスを発揮。左手小指骨折で無念のリタイアとなったが、新井監督も「打撃は1枚抜けている」と評価が高く、一気にブレイクもありそうだ。

他にも昨季、育成上がりで非凡な能力を見せた中村貴浩、さらに『大穴』となりそうなのがキャンプで一軍抜擢となった2年目の久保修。走攻守にハイレベルでソフトバンク・柳田悠岐のようなタイプとの声もあり、注目の1人だ。

◆現役ドラフト、FA補償、2年目のドラ1、新戦力誕生なるか

昨年は現役ドラフトで内間拓馬、FA西川の補償選手として日高暖己と、2人の本格派右腕を獲得。ともにキャンプは一軍スタートとなり、さらに2022年のドラフト1位・斉藤優汰も一軍に入った。

大卒4年目となる内間はプロ入り後、12試合の一軍登板が全てリリーフだが、昨季はイースタン・リーグで9試合に先発起用されるなど、ローテ候補に浮上する可能性も十分。日高と斉藤はともに高卒2年目の『同級生』で、いずれも将来のエース候補として『期待の星』と言える存在だ。

斉藤は昨季のシーズン最終戦で先発の可能性もあったと言われており、今季の一軍デビューは既定路線とも言われている。オリックスで『山本由伸2世』と言われた日高と切磋琢磨で、投手陣全体の底上げが期待される。

◆二軍スタートからの逆襲

将来のエース候補と言えばドラ1ルーキー、青山学院大学出身の常廣羽也斗はキャンプ二軍スタートとなった。とは言え、その理由は卒業単位取得など学業面での影響と言われており、実力的には今年の新人投手の中でも1、2を争う存在であることは間違いなく、早期の一軍合流が楽しみな存在だ。

新外国人のハッチ、ハーンも二軍スタートとなったが、開幕時には一軍にいなければいけない立場。オフに右膝手術を行なった秋山、投手陣では昨季復活を果たした中崎翔太、先発ローテで生き残りをかける野村祐輔など、ベテラン勢の動向も注目となる。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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