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野球 コラム 2023年11月14日

若き侍ジャパンが連覇に挑む。アジアプロ野球チャンピオンシップ2023

野球好きコラム by J SPORTS 編集部
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活躍が期待される(左から)万波中正、牧秀悟、佐藤輝明

「侍ジャパン」こと、野球日本代表によるWBC制覇で始まった2023年のプロ野球は、11月16日(木)から19日(日)にかけて東京ドームで開催される「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」で一応の終幕を迎えることになる。

「アジアプロ野球チャンピオンシップ」は、アジアの若手選手育成を目的にした国際大会として、第1回大会が2017年11月に東京ドームで開催された。この時の参加は日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ。2021年に第2回大会が行われる予定だったが、新型コロナの影響で今年の開催となった。第2回は3カ国に加え、オーストラリアが出場する。

◆アジアプロ野球チャンピオンシップ 試合日程
・11月16日(木)12:00 韓国 vs. オーストラリア
・11月16日(木)19:00 チャイニーズ・タイペイ vs. 日本
・11月17日(金)12:00 オーストラリア vs. チャイニーズ・タイペイ
・11月17日(金)19:00 日本 vs. 韓国
・11月18日(土)12:00 オーストラリア vs. 日本
・11月18日(土)19:00 韓国 vs. チャイニーズ・タイペイ
・11月19日(日)11:00 3位決定戦
・11月19日(日)18:00 決勝戦

やはり、今大会のみどころは、WBCで世界の頂を極めたチームを引き継ぐという、期待される成績の水準が非常に高い役目を引き受けた、井端弘和新監督率いる新生「侍ジャパン」が、どのような船出を飾るかに尽きるだろう。

ただし、今大会は年齢制限により(24歳以下、または入団3年目以内の選手限定で、29歳以下のオーバーエイジ枠は3人)、招集メンバーは将来侍ジャパンで中核を担う候補たちと言った立ち位置の若手選手が主体となっている。

そのため、この大会の成績をもって新体制を評価することは難しいが、それでも結果にこだわった上で、数年先の侍ジャパンを想像させてくれるような戦いを見せて欲しいところだ。

侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2023

【ハイライト動画】練習試合 日本代表 vs. 広島

また、今大会は決勝(あるいは3位決定戦)を含めて4試合のみと、短期決戦となるため、監督による選手起用や、ゲーム中の采配がもたらすインパクトが通常より大きくなる点も見逃せない。

直前の宮崎キャンプで組まれた巨人広島との練習試合では、犠打や盗塁といった、いわゆるスモールベースボースの要素はほとんど見せず、どちらかと言えばどっしりと構えるスタイルの野球を見せた井端監督だったが、短期決戦の真剣勝負という場面では今後、新たな侍ジャパンが目指す野球のスタイルを浮かび上がらせることになるだろう。

招集メンバーに目を向けると、WBC優勝メンバーは牧秀悟(横浜DeNA)のみと、かなり目新しいリストになっているが、牧以外にも野手では佐藤輝明(阪神)、万波中正(北海道日本ハム)、秋広優人(巨人)と、U24世代としては、すでに十分な実績を残している長距離砲が揃っている。

また、日本シリーズで7打点の新人記録を樹立した森下翔太(阪神)も、広島との練習試合で特大のホームランを放つなど、秋が深まりを見せるなか、打棒の好調を維持している。外野手では、その森下、万波、秋広に加え、藤原恭大(千葉ロッテ)も練習試合の巨人戦ではヒットを連発するなど猛アピールしており、豊富なオプションから井端監督がどのようなラインアップを組むかは、興味深いポイントだ。

なお、練習試合では井端監督が4番での起用を明言する牧に加え、佐藤や万波にも大きな当たりが出ておらず、この懸念点を若きスラッガーたちがどう払拭するかは、大会制覇へ向けたキーポイントとなる。

投手陣ではブルペンに佐藤隼輔(西武)、清水達也(中日)、そしてオーバーエイジ枠でチーム最年長の田口麗斗(東京ヤクルト)と、終盤のイニングをしっかりと締め括ることのできる駒が揃っている。

それだけに、赤星優志(巨人)、隅田知一郎(西武)、早川隆久(東北楽天)ら粒ぞろいの若手スターター、さらには2023年にキャリア初の2桁勝利を挙げたオーバーエイジ枠の今井達也(西武)といった先発投手陣が、未知数的要素の多い対戦国に対し、しっかりとゲームを作ることができれば、侍ジャパンが試合の主導権を握る展開へと持ち込めそうだ。

日程的には、今年のWBC出場選手3人が選出されたチャイニーズ・タイペイと対戦する初日がカギとなる。特にWBCでソリッドな投球を見せたリリーバーの曾峻岳は今大会注目選手の1人であり、侍ジャパンとしては、曾に出番が回らぬよう、中盤までに試合を支配したいところ。

この初戦できっちり勝利を挙げることができれば、ラウンドロビン3連勝、そしてその先にある大会連覇へ一気に視界が開けるのは言うまでもないことである。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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