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野球 コラム 2023年10月31日

史上最強の「外弁慶」レンジャーズ、ダイヤモンドバックスはブルペンゲームで第4戦に挑む。ワールドシリーズみどころ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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第4戦 ダイヤモンドバックスvs.レンジャーズ

レンジャーズがポストシーズンにおけるMLB史上最強の『外弁慶』と化している。ダイヤモンドバックスの本拠地『チェイスフィールド』で行われたワールドシリーズ第3戦は、相手のお株を奪う好守を要所で見せたレンジャーズが、コリー・シーガーの放った2ランの差により3-1で勝利し、シリーズの対戦成績を2勝1敗とした。

◆ワールドシリーズ第3戦
レンジャーズ|0 0 3 0 0 0 0 0 0|3
Dバックス |0 0 0 0 0 0 0 1 0|1

これでレンジャーズはこのポストシーズンの敵地での成績を無傷の9連勝としているが、これは単一のポストシーズンにおけるロードでの勝利数としては、史上最多を更新する数字となった。

このレンジャーズの無双レベルとも言える外弁慶ぷりが今後も続くようであれば、今年のワールドシリーズはアーリントンに戻る前に終幕を迎えることになるわけだが、レンジャーズがその筋書きを遂行する上でキーポイントとなるのは、先制点である。

と言うのも、レンジャーズは今年のポストシーズンで先制した試合は9勝無敗と、勝率100%を維持しているのである。しかし、レンジャーズは10月に入り、必ずしもパフォーマンスが安定しているとは言えないアンドリュー・ヒーニーが、第4戦の先発マウンドに上がる見通しとなっており、先制して試合の主導権を握るというゲームプランを具現化する上で、この左腕によるソツのない立ち上がりが不可欠となる。

また、ヒーニーの出来次第で、想定外の早期降板という事態が出来した場合、予定していた準ブルペンゲームが、単なるブルペンゲームとなるため、この先発左腕の投球は、第5戦以降への影響という観点からも注目したいポイントである。

一方、第4戦を落とすと後がなくなるダイヤモンドバックスは、ジョー・マンティプライが先発予定となっており、こちらは純然たるブルペンゲームで、レンジャーズの強力打線に立ち向かうこととなる。

第3戦では、先発したルーキーのブランドン・ファートが6回途中まで投げたことから、ブルペンはほぼ万全の状態にある。

ダイヤモンドバックスとしては、リーグチャンピオンシップシリーズ第4戦でのブルペンゲームで、フィリーズに競り勝った時と同様に、序盤から中盤にかけての要所でカイル・ネルソンや、アンドリュー・サールフランクといった左腕を投入しつつ、有利な状況で8回以降のケビン・ギンケル、ポール・シウォルドという必勝パターンへ持ち込みたいところだ。

打線に目を向けると、ダイヤモンドバックスは目下ポストシーズン19試合連続安打でMLB記録を更新中のケテル・マルテ、そしてワールドシリーズに入り、13打数7安打(1本塁打、3二塁打)と、にわかに激アツ状態になったトミー・ファムが好調だ。

それに加え、数字こそ上がってきてはいないものの、打撃不振だった主砲のクリスティアン・ウォーカーにも鋭い当たりが出始めているだけに、シリーズを五分五分に戻す上では、第3戦で犠打・盗塁ともになしと、鳴りを潜めた持ち前の機動力野球の実践は必須となるだろう。

なお、『MLB.com』によると、「ベスト・オブ・セブンのポストシーズンシリーズで2勝1敗としたチームは、99回中68回(69%)そのシリーズを制しており、2-3-2フォーマットにおいて、敵地で2勝1敗としたチームは、39回中29回(74%)そのシリーズを制覇している」とのこと。

果たしてダイヤモンドバックスは、史上最強の外弁慶相手に、この不利な状況を覆せるのか。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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