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レンジャーズvs.ダイヤモンドバックス
レンジャーズとダイヤモンドバックス、「2シーズン前の100敗以上対決」となった今年のワールドシリーズは、のっけから記録と記憶の両方に残る激闘による幕開けとなった。
まず、記録の方を先に触れておくと、レンジャーズの本拠地『グローブライフフィールド』での第1戦では、これまでキャリアを通じて出場したポストシーズンの全試合で安打をマークしているダイヤモンドバックスのケテル・マルテが、5回に適時2塁打を放ち、MLB歴代最多タイとなるポストシーズン17試合連続安打を達成。
これまでMLBではハンク・バウアー、デレク・ジーター、そしてマニー・ラミレスがこの記録を達成しており、マルテは記録更新をかけてアーリントンでの第2戦に臨むことになる。
また、この第1戦ではア・リーグ チャンピオンシップシリーズでMVPに輝いたレンジャーズのアドリス・ガルシアも、2打点をマークしたことで、このポストシーズンの打点を22とし、MLBのポストシーズンにおける1シーズンの歴代最多打点を更新した。
そして、記憶の方に関しては説明不要かと思うが、レンジャーズが2点を追う9回裏にコリー・シーガーが同点2ラン本塁打を放って試合を延長戦に持ち込むと、11回裏にはガルシアが前述のポストシーズン最多打点となる、サヨナラソロホームランを放ち、劇的な形で先勝したのである。
◆試合結果(延長11回) Dバックス |3 1 1 0 0 0 0 0 0 |5 レンジャーズ|1 0 0 0 0 0 2 0 1X|6
特にシーガーは、これまでこのポストシーズンでは6セーブ機会で6セーブと、鉄壁の守護神として相手打線に立ち塞がり、防御率0.00としてこの試合を迎えたポール・シウォルドから、ノーダウターの一発を放っただけに、この土壇場での同点弾はシリーズの今後の流れの中で、何かしらの伏線となる可能性を帯びた、非常に興味深い一打となった。
一方、ダイヤモンドバックスは、シウォルドに加え、同じくポストシーズンの防御率を0.00としてこの試合を迎えたケビン・ギンケルも、第1戦で8回にセットアッパーとして登板。
失点こそしなかったものの、先頭打者だったガルシアに安打を許すなど、1安打1四球1暴投と、やや精彩を欠いたパフォーマンスを見せており、今後この2人による勝利の方程式がバウンスバックを果たすかどうかは、第2戦以降のみどころの1つとなりそうだ。
引き続き、テキサスで行われる第2戦は、ジョーダン・モンゴメリー(レンジャーズ)とメリル・ケリー(ダイヤモンドバックス)が先発する予定となっているが、試合序盤から中盤にかけてのみどころは、ケリーがレンジャーズの強力打線相手に、ナ・リーグ チャンピオンシップ第6戦でフィリーズ打線に見せた快投(5回3安打1失点8奪三振)を再現できるか、そして、激アツのガルシアとまともに勝負するかどうかとなる。
また、マルテがMLB歴代単独トップとなるポストシーズン18試合連続安打を達成するかどうかも楽しみなところである。
ちなみに、モンゴメリーは2023年のレギュラーシーズンでは、ダイヤモンドバックス戦で2度先発登板しており、まだカージナルスの一員だった春先の試合では、4回10安打7失点で敗戦投手となっているが、レンジャーズ加入後の8月下旬の対戦では、8回4安打無失点と快投している。また、その2試合のマルテとの直接対決は、6打数3安打となっている。
J SPORTS 編集部
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