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ダイヤモンドバックスの若手右腕は、4試合で15本塁打のフィリーズを止められるか。ナ・リーグ チャンピオンシップシリーズ
MLBコラム by J SPORTS 編集部第3戦 ダイヤモンドバックスvs.フィリーズ
ナショナルリーグ チャンピオンシップシリーズ(NLCS)は、2シーズン連続でのワールドシリーズ進出を狙うフィリーズが、本拠地シチズンズバンクパークのホームフィールドアドバンテージを大いに活かして2連勝を飾り、勢いを持ってアリゾナでの第3戦に臨む展開となった。
シリーズ最初の2試合で、本塁打の雨を降らせたフィリーズ打線は、打線一丸となって勢いに乗っており、中でもポストシーズンに入って当たりの出ていなかったリードオフのカイル・シュワーバーが、3本塁打とお目覚めモードになったことで、完全にラインナップに穴がない状態が出来上がっている。
ちなみに、フィリーズはこのポストシーズン直近4試合で計15本の本塁打を放っているが(その多くがソロ弾なのが特徴的)、『MLB.com』によるとこれはポストシーズンにおける連続した4試合の歴代最多本塁打記録とのこと。
また、フィリーズは、ザック・ウィーラー(第1戦で6回3安打2失点)と、アーロン・ノラ(第2戦で6回3安打無失点)の先発2枚看板に加え、ブルペンも安定したパフォーマンスを見せている(2試合合計6回1失点)。
そして、第3戦ではポストシーズンでキャリア通算7試合に登板し(うち先発5試合)、3勝0敗1セーブ、防御率1.16と(このポストシーズンは2試合に先発登板し、1勝0敗、防御率1.04)、こちらも無類のソリッドさを発揮しているレンジャー・スアレスが先発する見通しとなっているだけに、ここで一気に王手をかけそうな雰囲気を漂わせている。
一方、ザック・ギャレンとメリル・ケリーの先発ローテーション2枚看板で連敗を喫する苦しいスタートとなったダイアモンドバックスは、負ければ後がなくなる本拠地チェイスフィールドでのシリーズ第3戦では、若手右腕のブランドン・ファートに先発マウンドを託すことになる。
ファートはドジャースとのディビジョンシリーズ第3戦で先発し、4回1/3を投げて2安打無失点と好投しており、それはそれで心強い好材料ではあるが、主軸が揃って著しい打撃不振に陥っていたドジャースと、打線のどこからでも本塁打が飛び出す今のフィリーズ打線とでは、簡単な比較対照にはなり得ないだろう。
現地メディアは、ファートが打者18人(打者2巡)程度で降板すると予想しているが、この試合はその打者2巡の対するファートのパフォーマンスと、継投のタイミングがポイントになるだろう。
というのも、第2戦は最終結果こそ10-0と、フィリーズの圧勝に終わったが、結果論で言うとダイヤモンドバックスに継投ミス(トロイ・ロブロ監督が我慢し切れず、6回途中でケリーを諦め、左腕のジョー・マンティプライにスイッチしたところで、3バッタールールの綾もあり、大量失点)がなければ、試合終盤まで3点差以内の接戦を維持できた可能性は大いに考えられた。
もちろん、ダイヤモンドバックスが勝利するには得点が必要不可欠なわけだが、フィリーズのブルペンを見渡すと、ホセ・アルバラード、セランソニー・ドミンゲス、グレゴリー・ソトと、剛腕ながら制球力が万全ではない面々が揃っているだけに、試合終盤に四死球で溜めた走者を長打で返すという場面は十分に想定できる。
そうなると、やはり先発のファートと、ブルペンから出てくる2番手、3番手の投手でどの程度試合の均衡を保てるかが勝負の分かれ目となるだろう。
J SPORTS 編集部
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