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野球 コラム 2023年10月6日

昨季の再戦、MLB最高勝率のブレーブスはフィリーズに雪辱なるか。ナ・リーグ ディビジョンシリーズ

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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ブレーブスvs.フィリーズ

今季MLBのワイルドカードシリーズは、4カード全てが2試合のスイープで決まる予想外の結果となり、勝ち抜いた4チームは、モメンタムや投手陣の疲労度などを鑑みると、比較的良い状態で、デイビジョンシリーズにて対戦する上位シードのチームに挑めることとなった。観る側にとっても、これは熱の籠ったベスト・オブ・ファイブのシリーズが期待できる展開と言えよう。

現地10月7日(日本時間8日)にアトランタのトゥルーイストパークで開幕するブレーブスとフィリーズのシリーズは、昨季ナショナル・リーグ ディビジョンシリーズの再戦であり、下馬評で大きく上回っていながらフィリーズに不覚を取ったブレーブスにとっては、雪辱を果たす機会となる。

今季もこの組み合わせは、東地区6連覇でホームアドバンテージを握るブレーブスにアンダードッグとしてフィリーズが挑むという構図になる。

何しろ、ブレーブスは今季MLB全体の最高勝率を誇るとともに、レギュラーシーズンでは、ロナルド・アクーニャJr.、オジー・アルビーズ、オースティン・ライリー、マット・オルソン、マルセル・オズーナらが並ぶ最強打線(5人全員30本塁打以上をマークし、97打点のライリー以外は4人が100打点以上をマーク)がMLBトップの947得点を挙げているのである。

しかし、昨季も同じようなシチュエーションだった。2021年のワールドチャンピオンだったブレーブスは、3桁勝利で地区5連覇を果たし、得点はナ・リーグ2位でワールドシリーズ連覇に挑んだ。だが、ディビジョンシリーズで、ワイルドカードから勝ち上がったフィリーズに、1勝3敗として不本意な形でシーズンを終えたのである。

今季のフィリーズは、ワールドシリーズ進出を果たした昨季とラインナップはほとんど変わっておらず、レギュラーシーズンで30本塁打をクリアしたのは47本塁打をマークしたカイル・シュワーバーのみだが、将来の殿堂入り選手であるブライス・ハーパー以下、ニック・カステヤノスやJT・リアルムトは歴戦の強者であり、今季加入したトレイ・ターナーが、シーズン後半からポストシーズンへ向けて本来の調子を取り戻したことで、かなりソリッドな打線が完成している。

また、投手陣に目を向けると、フィリーズは仮にこのシリーズが第5戦までもつれた場合、ワイルドカードシリーズで盤石のパフォーマンスを見せたザック・ウィーラーとアーロン・ノラの2枚看板をそのうち3試合で先発起用できる。

それに対し、ブレーブスはポストシーズンをよく知るチャーリー・モートンをケガで欠くなか、第2戦で先発予定となっているマックス・フリードもマメによる戦線離脱で約2週間のブランクがあるなど、不安要素が少なくない。

ブルペンに関しても、ブレーブスはレギュラーシーズン終盤に救援投手が著しく安定感を落としたが、フィリーズは9月のブルペンの月間防御率が2.74と、『業務平常通り』を維持している。この投手陣の事情の差が、短期決戦で勝敗を分ける可能性を決して低く見積もることはできないだろう。

ブレーブスはシリーズ第1戦で先発登板するスペンサー・ストライダーが今季フィリーズに対し、3勝無敗、防御率1.45と頗る相性が良いだけに、何かの手違いでこの初戦を落とすと、今年もまたフィラデルフィアで涙を飲むということになるかもしれない。

もちろん、MLB最強打線が初戦から継続的にしっかりと本領を発揮すれば、昨年の意趣返しとばかりに、ブレーブスが3勝1敗、あるいは3連勝のスイープでチャンピオンシップシリーズ行きを決めるという展開も、あながちありえない話ではない。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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