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野球 コラム 2023年8月2日

【横浜好き】苦戦が続いた7月は8勝13敗1分。8月は勝負の月。『週刊ベイスターズいいとこどり』

野球好きコラム by 大久保泰伸
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横浜DeNAベイスターズ

7月最終週は、下位チームを相手にビジター6試合で3勝3敗。この結果、7月の月間成績は8勝13敗1分、オールスター明けからの成績は3勝5敗と、苦しい状況が続いています。首位阪神から5.5ゲーム差の3位ですが、2位広島とのゲーム差4.5に対して、4位巨人とは0.5ゲーム差と、8月は勝負の月になりそうです。

◆先週の試合結果
・25日(火)中日 3-5 横浜DeNA ○今永/S伊勢
・26日(水)中日 7-1 横浜DeNA ●ガゼルマン
・27日(木)中日 1-2 横浜DeNA ○バウアー/S森原
・28日(金)東京ヤクルト 4-5 横浜DeNA ○山崎/S森原
・29日(土)東京ヤクルト 5-3 横浜DeNA ●大貫
・30日(日)東京ヤクルト 7-4 横浜DeNA ●石田

苦戦が続いた7月で2度目のカード勝ち越しとなったバンテリンドームの中日3連戦では、桑原将志を今季初めて1番打者で起用。25日の初戦から本塁打を含む3安打の活躍を見せた。初回に桑原の二塁打から宮崎敏郎、牧秀悟、大和のタイムリーで一挙4点を奪って主導権を握り、投げては先発の今永昇太が8回1失点、10奪三振の快投でチームの連敗を5で止めた。

試合前に阪口皓亮とヤクルト・西浦直亨のトレードが発表された26日は、今季対戦防御率0.66の先発ガゼルマンが4回途中3失点と誤算。3番手の上茶谷大河が3四球に味方のミスも絡んで2失点、4番手の坂本裕哉も2失点と一方的な展開の中、9回に代打で登場した楠本泰史のタイムリーでなんとか完封負けは免れた。カード勝ち越しをかけた27日は、先発のバウアーが7回1失点の好投。宮崎の2ランで奪った2点を8回伊勢大夢、9回は森原康平がパーフェクトリリーフで守り抜き、森原は移籍後初セーブを記録した。

神宮に乗り込んでのヤクルトとの初戦は、宮崎の2ランと桑原のタイムリー二塁打で試合を優位に進めたが、今季絶好調の先発・東克樹が青木宣親に痛恨の逆転3ランを打たれて6回途中4失点で降板。それでも1点を追う8回に牧のタイムリー二塁打で追い付き、さらに今季得点圏打率.467を誇る代打・大和の勝ち越しタイムリーで逆転。9回の守備では楠本の超ファインプレーも飛び出し、森原が2日連続でセーブを挙げた。

29日は7月4日以来の先発となった大貫晋一が6回途中3失点で降板。常に先行を許す展開で、4月27日以来の打点となる大田泰示のタイムリーと牧のソロ本塁打で2度、試合を振り出しに戻したが、大貫が踏ん張れなかった。終盤に代打・楠本の犠飛で追い上げたが、入江大生、ウェンデルケンのリリーフ陣が失点を重ねた。1番から6番まで全員が安打を記録し、牧が3安打、佐野恵太、大田が2安打と相手を上回る10安打を放ったが、複数得点のイニングを作ることができず、連勝を逃した。

30日も先発の石田健大が4回4失点で降板。打線は楠本が4月6日以来となる2号ソロを放ち、4点ビハインドの6回には相手失策、佐野の犠飛、戸柱恭孝の内野ゴロの間と、タイムリーなしで3点を奪って1点差まで追い上げたが、8回に伊勢が村上宗隆に痛恨の2ランを浴びた。

*****

週間成績を見ると、桑原と関根大気の新1、2番コンビが週間打率.280、同.290とまずまずの数字を残していますが、宮崎が同.222、牧が同.273、佐野も同.238と、後を打つクリーンアップに好調と言える選手がいません。外野で3試合にスタメン起用された梶原昂希は6試合で同.071、大田は4試合出場で同.286、内野の柴田竜拓も4試合で同.100と、起爆剤とまでは至っていません。

投手陣では、先発でクオリティースタートを記録したのは今永とバウアーの2人のみ。この2人は、7イニング以上を投げて自責点2以下のハイクオリティースタートもクリアしています。リリーフ陣も、週間で無失点だった投手は、守護神の座を外れた山崎康晃と石川達也の2人のみ。2試合登板で週間防御率0.00(失点1)の入江と、3試合登板で同2.08の上茶谷が目立つくらいでしょうか。

週間MVPは野手が4試合出場ですが、スタメンだけでなく代打や守備でも出番があれば何か目立つ働きを見せ、週間打率.400、3打点をマークした楠本。投手は3試合登板で週間防御率6.75ですが、山崎の代役守護神として2セーブを記録した森原を選出したいと思います。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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