【横浜好き】7月のチーム打率.192、先週は3勝3敗で乗り切る。『週刊ベイスターズいいとこどり』

横浜DeNAベイスターズ

1点差ゲームが6試合中5試合と、先週は紙一重の展開が続きました。ハマスタでヤクルトに負け越し、敵地で巨人に勝ち越しと、Bクラスチーム相手に3勝3敗で終わった先週のベイスターズですが、7月のチーム打率.192という現状を考えれば、まずまず踏ん張った結果と言えるのではないでしょうか。

◆先週の試合結果
・4日（火）横浜DeNA　3-4　東京ヤクルト　●山崎
・5日（水）横浜DeNA　4-5　東京ヤクルト　●入江
・6日（木）横浜DeNA　3-2　東京ヤクルト　○バウアー
・7日（金）巨人　1-2　横浜DeNA　○今永／S山崎
・8日（土）巨人　6-0　横浜DeNA　●ガゼルマン
・9日（日）巨人　0-1　横浜DeNA　○エスコバー／S山崎

＊3試合すべてが1点差ゲームだったヤクルトとの3連戦は、不振の打撃陣を象徴するような試合展開だった。初戦の得点は、初回無死満塁の場面で牧秀悟の併殺打の間、3回は無死2・3塁で牧のセカンドゴロが相手野選、さらに無死1・3塁から宮崎敏郎の併殺打の間の得点と、全得点が良く言えば「最低限の仕事」、悪く言えば「タイムリー欠乏症」の結果だった。

第2戦も、先制点は1死2・3塁から牧のサードゴロでのものだったが、この日は宮崎のタイムリーで追加点を奪い、シーソーゲームとなった展開で4回は戸柱恭孝、6回にはソトがタイムリーで同点に追いついた。2試合とも8回終了時まで同点の展開から、初戦は9回に山崎康晃、第2戦は延長12回に入江大生が勝ち越し点を許した。

第3戦で同一カード3連敗の危機を救ったのが、中4日で先発したバウアー。来日最多の128球で9回を投げ切り、被安打4、2失点の完投勝利で今季6勝目をマークした。打線は1点ビハインドの5回、相手失策に付け込んでの逆転劇。フェンス直撃の同点タイムリーを放った桑原将志は3安打猛打賞、勝ち越しの2点タイムリーを放ったソトもマルチ安打を記録した。

東京ドームに乗り込んでの巨人3連戦は、勝った2試合はいずれもロースコアの決着だった。2-1の初戦は、今永昇太が圧巻の投球。WBCで共闘した戸郷翔征を相手に7回を投げて被安打6、1失点。7者連続を含む15奪三振は自身の持つ球団タイ記録で、今季6勝目をマークした。攻撃陣は、1対1で迎えた7回に戸柱が内角低めの難しい球を技ありの決勝本塁打を放ち、駒澤大の後輩の勝ち星をアシストした。

0-0のまま延長戦にもつれ込み、1-0で勝利した第3戦は、12回に牧が値千金の決勝本塁打。先週は度重なるチャンスで安打が出なかった主砲が、最後の最後で「これぞ4番打者」という働きを見せた。12回をゼロに抑えた投手陣は、先発の東克樹が7回を投げて被安打2。与四球3は、らしからぬ投球とも言えたが、相変わらずの安定感だった。後を継いだ5人のリリーフ陣で、走者を許したのは3番手の伊勢大夢のみで、ウェンデルケン、森原康平の3人がホールドを記録。5番手のエスコバーが今季初勝利、最後を締めた山崎は今季20セーブに達した。

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巨人との第2戦は完封負け。3連戦で3得点の結果が示すように、週間打率を見ても軒並み低打率の選手が並んでいます。3割超えは桑原（週間打率.318）と宮崎（同.308）ぐらいで、牧が.231、佐野が同.208、ソトも同.250とポイントゲッターが不振。開幕から好調をキープしていた関根大気も同.150で、月間打率を見ても5月の.344から6月は.247、7月に至っては.148と、さすがに疲労の色は隠せないようです。

投手陣も、敗れた3試合では大貫晋一が5回途中3失点、石田健大が5回4失点、ガゼルマンが5回途中6失点と先発が機能しませんでした。不振の先発勢をカバーしたのがブルペン陣で、伊勢の4試合を筆頭にウェンデルケン、森原康平、エスコバーが3試合で失点ゼロの週間防御率0.00と奮投しています。

*週間MVPは、投手が連敗ストッパーとなったバウアーと、球団タイ記録の快投を見せた今永、いずれも気迫の投球で甲乙つけ難いところですが、バウアーはリーグの6月月間MVPを受賞したということで、こちらのコラムでは、今回は今永ということにしましょう。野手は、数字的には桑原か牧ということになりますが、今永に勝ち星をプレゼントした一発など、限られた出場機会で打撃でも結果を出している戸柱を選出したいと思います。

文：大久保泰伸